22才の別れ/22才の若き父よ

2007-11-18 18:57:40 | Weblog
いつも”空見ろトーコ”を応援していただいて、本当にありがとうございます

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 (50代日記と栃木県民日記でがんばっています)
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あなたに、サヨナラって言えるのは、今日だけ。。。

・・・そんな訳はありませんが、22才のとき、一度だけ彼の消息を探したことがありました。

忘れもしない彼の実家の電話番号。コール音に高鳴る鼓動。うまい具合に、明るいお母
さんの声が、聞こえた。

彼の昔の同級生だと名乗って、「よく、手紙を出していた○○です」と言うと、お母さ
んは思い当たったらしく、ああ、あの字のきれいな手紙の子ね、と。

まためまいがしましたが、仕方ありません。このフレーズでしか、私を認知してくれな
いのですから。名前を名乗っても、憶えてはいません。むろん、会ったこともないのだし。

お母さんは、気さくな人ですから、現在までの、きかないイキサツまで色々教えてくれ
て、勤め先の電話番号も教えてくれました。

彼は同じ大学の女性と学生結婚をして、名字が変わり、子どもができ、教師になった、と。


心の中で、3回目のサヨナラをしてからほんの数年で、彼の人生は激動していたのだ。
そして、私もまた。。。


何日か、迷いに迷ったけれど、自分の心にケジメをつけたいのと、彼の声がもう一度聴
きたいのとで、電話をしてしまった。

学校の昼休みをねらってかけ、呼び出してもらった。名字が変わっていて、聞き慣れな
い名前でお願いするとき、もう、早くも後悔し始めていた。

彼が電話口に出て、私だと分かると、非常に驚いていた。が、すぐに昔に戻って、つい
この前に会ったみたいな口調になるのが、嬉しくて楽しい。

「結婚して、赤ちゃんが生まれたんだってね。おめでとう!赤ちゃんって、たいへん?」

「いや、ぜんぜん手のかからない子だよ。すごく可愛いよ」

私は舞い上がっていたので、この辺りの記憶が飛んでいる。ただ、ヘラヘラ笑っていた
だけのような気もするのだ。とにかく、彼の仕事が気になって、すぐに切らなければ、
と思っていた。

「おまえは、今どうしてるの?」と聞かれ、

「いや、実は私も結婚したのよ。あはは」と答えると、

「・・・ふ~ん」の沈黙。(なによ、不満そうね!悪いぃ~?)

「だったら良かったじゃん。少しは頑張れよ!ちょっと安心したわ。俺、次の授業の準
備あるからさ。新米だから、要領分かんなくて、時間ばかりかかっちゃって、弱ってるよ。
じゃ、悪いけどな。あはは」

「あ、忙しいのにごめんね。じゃ、身体に気をつけて、元気で!今日はありがとね、
サヨナラ」

たったこれだけのことなのに、話し終わった受話器をもつ手に、汗をかいていた。

彼にはとても迷惑だっただろうと思う。でも、私はこれでとうとう、4回目のサヨナラを
したのだ。本当に・・・最後のサヨナラを。。。

彼は、重荷を幾つも背負って、目の前の山に必死で登ろうとしていた。22才の若き夫、
若き父として。

私はその頃、気持ちが定まらなくて、不安定な生活をしていたのだった。しかし、もう
覚悟を決めて、彼のように新しい道に踏み出さなければ。と、その時にはシッカリと思
い決めようとしていた。





☆加藤登紀子&小椋圭「愛燦燦」(←よろしかったら、どうぞデス)

コメント (13)    この記事についてブログを書く
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13 コメント

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トーコさんへ (ken(森の時計と丘の風))
2007-11-18 22:30:53
トーコさん、こんばんは!

『22歳の別れ』…僕もこの歳に別れ、再会し翌年に結婚したんです。

この歌を聴くたびに、その当時を思い出します。
僕たちの場合は、僕も彼女も22歳。
僕はやりたいことがいっぱいあって、30歳を過ぎるまではと、結婚なんて全然考えもしてなかった…。
だから彼女に、このままじゃ婚期を失うだろうと、別れを告げたのです。
彼女は当然涙を流しました…。
その涙に負けて、翌年に僕と彼女は結婚したんですよ^^
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人生いろいろ (一味)
2007-11-18 23:41:10
この日のトーコさんの日記で都会での、
専門学生時代の彼女を、想い出しました。

男と女、歯車が噛合わなくなれば、
なかなか元に戻れないね。
お互いに、押したら引く・引いたら押しての
関係になり最悪!。

別れて数年後に、私の実家に、大阪弁の
女性から電話が有りました。
電話に出たお袋は直ぐに解ると(元彼女)
私の所在を教えませんでした。

理由は、私の結婚式が10日前だったので(ドラマみたい)
お前の気持ちが変わったら、Hちゃんに悪いと
思ってっと、今更気持ちは変わらないけど、
最後に声でも・・・

彼女とは、2回サヨナラしていました。
気持ちの整理を付けたかったのではと思います。

緋牡丹のお竜・似の人だから、
幸せに暮らしているでしょう。


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貴重なお話を。。。 (トーコ)
2007-11-18 23:46:38
kenさん、いらっしゃいませ~

そうだったんですか。じゃ、「22才の別れ」は、kenさんの歌ですね。お返ししときます(笑)

よく、ご無事で結婚されて、良かったですね!お幸せですね
私も泣けば良かったかしら。。。時、すでに遅かったけど。あはは



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ドラマチックな展開 (トーコ)
2007-11-18 23:58:30
一味さん、さっそくのお出まし、ありがとうね

また、レアなお話を。。。儲けたっ!

元彼女、藤純子似だったのね。なんと、イイオンナではないですか。すると、一味さんも、イイオトコの可能性ありね(笑)

お母さんも、気を効かせたのね。でも、女の子って、何か踏ん切りつけたい時、つい気になる人に、電話してしまうものなのかなぁ

私も、普通の女だって分かって、ホッとしました
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へぇ~ (drkoontz)
2007-11-19 02:41:25
みなさん、素敵な思い出をお持ちなのですね。
思い出すと、ちょっと胸がキュンとなりそうな、
そんな体験があるのは、素敵なことです。

うらやましい限りです。^^
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イチョウ (山小屋)
2007-11-19 05:14:44
最後の写真の木はイチョウですか?
黄色く紅葉してきれいです。
神宮外苑や表参道も紅葉しているのかな?
そろそろ行ってみなくちゃ!
ギンナンの実はもう落ちてしまったのでしょうね。
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Unknown (左党)
2007-11-19 05:34:54
このシリーズ、いいですね。阿久悠シリーズでやってください。何年間も続きますが(笑)。
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告白の押し売り (トーコ)
2007-11-19 17:24:29
drkoontzさん、お忙しいのに来ていただいて、ありがとうデス

え~、今だから話せる話、皆さまなら(特にdrkoontzさんなら)、たくさんあるに違いありません

皆で告白してしまいましょう(笑)思い出にしてしまえば、きっとラクになりますよ
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問題は、銀杏拾い (トーコ)
2007-11-19 17:31:38
山小屋さん、超ご多忙の中、いつもありがとうございます

あ、イチョウじゃないです。知らない、普通の木?(笑)

イチョウは、良さげなポイントがあるので、今週末辺りに撮ろうと思っています。ついでに銀杏も拾いたいけど、見つかるかしら。目が悪いから、あはは
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さすらう、ライフワーク (トーコ)
2007-11-19 17:44:32
左党さん、鋭いコメント、ありがとうございます

<阿久悠シリーズでやってください。

いえ、そんな、先輩を差し置いて、とんでもないですぅ。阿久さんは左党さんに、すべての権利?をお譲りしますから、どうぞご存分にネ

ええ、今後のライフワークに、よろしいんじゃないでしょうか

え?熱湯温泉より”罰ゲーム”に近くなりますか
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