Humdrum++

ツリオヤジのキドニーケアな日々 ~ 知れぬ事は知れぬまゝに、たやすく知れるのは浅い事 (葉隠 聞書第一0202)

EUROPEAN ROCK FES VOL.2

2015-04-28 06:05:02 | 音楽

4月26日の日曜日、ヨーロピアンロックフェスに行ってきましたよ。

出演バンドは、フラワーキングス、カイパ、アトール、パイナップル・シーフ。
実はどれもそれほど、というか、ほとんど聴きこんでいないバンドです。
でも、理由はよくわからんのですが、なんか妙にこのライブに行きたくなって。

やってきたのは、東京国際フォーラム。
ほぼ一年ぶり、昨年はteruterubouzさまと松任谷由実のコンサートでした。

Hall C になります。1502席のホールです。
ホールAの5012席に比べるとこじんまりしていますが、音はかなり良かったです。
ここは有楽町駅から近くていいですね。

チケット購入が発売からだいぶん遅くなったのですが、2階席が買えました。

16時開演の15分前くらいに入ると、前座が演奏中。
しまった、もっと早くくれば良かった。

ファンタジー・ロック・オーケストラという日本のバンドでした。
5人編成で、ポップな曲を演奏してました。女性ボーカルは張りのある声。

前座の演奏が終わると、司会者(?)が演奏順を発表します。
TPT, KAIPA, TFK, ATOLL の順だそうです。
場合によっては6時間になるかも?とのことで、ちょっとビビりましたよ^^;

トップはパイナップル・シーフ。
このフェスがあるまで名前も知らなかったバンドです^^;
予習したかったのだけど、時間とれなかった。
とりあえず最新アルバムのマグノリアだけ、ざっと聴いておきました。

メンバーは4人。

 Bruce Soord (vo,g)
 Jon Sykes (b)
 Steve Kitch (key)
 Dan Osborne (ds)

ギターとボーカルのブルース・ソードさんがかなり目立っています。
轟音響くストローク奏法とパワフルな歌声、今風のロックですね。
今はこういうのもプログレと呼ばれるんでしょうか、レディオヘッドみたいな印象です。
ここらへんの年代のバンドって、年寄りにはあまり違いがわからない....^^;

1時間ほどで終了。マグノリアで聴いた曲もやってくれて、楽しめました。
アンコールの拍手、、、をする間も無く照明がついて次の準備へ。
この手のロックフェスってアンコールやんないのかな?観客も心得たものって感じでした。

2番手はKaipaです。
正確にいえば、Kaipa da Capo。
Kaipaの曲を演奏するために結成されたバンドだそうです。

このアルバム、高校生の頃に見覚えがありますよ。
月面者があまりに印象的。
だけど、レコードを買っては聴かなかった。
当時はバイトしながらレコード買ったりライブいったりしてたけど、お金はそれほど裕福でないので、主な音源はエアチェック。どうしても欲しいアルバムを選んで買っていました。
もし高校生の頃、このアルバムを聴いていたら、きっとKaipaが好きになってたと思います。

この名前は、Inget Nytt Under Solen 、1976年のアルバムです。
英語だと Nothing New Under The Sun.

メンバーは5人。ロイネさん、トーマスさん、イングマールさんは70年代Kaipaのメンバです。

 Roine Stolt(g,vo)
 Tomas Eriksson (b)
 Ingemar Bergman (ds)
 Michael Stolt (vo,g)
 Max Lorentz (key)

オープニングは、月面歩行アルバムの最初の曲、Skenet Bedrar ですよ!
Appearances are deceptive、見える物は確かではない、という感じですかね。
ロイネ・ストルトさん、情感溢れるギターです、泣かせます、昭和のギターです^^;
いやぁ、、トマス・エリクソンさんのベースも音がとてもはっきりしていて、イングマール・バーグマンさんのドラムも音のひとつひとつが重い!泣けます、このメロディ。
そして、マイケル・ストルトさんのボーカル、これがまた最高にいい!よくこんなボーカルを見つけてきたもんだ、と思うくらい、初期のKaipaの曲にぴったりと合っています。

2曲目はPAトラブルでロイネさんのギターがアコースティックになったりありましたが、その間を持たせるのに、マイケルさんやイングマールさんがお茶目なパフォーマンスみせてくれて楽しかったです。

なんか、あっという間の一時間でしたよ。
えー、もう終わりー?てな感じ。
もっともっとKaipaの演奏を聴いていたい、という気分でした。
ライブに来られなかった人は、こちらのリハーサルビデオをご覧ください(^^)

1つのバンドで90分くらい演奏するかなと思ったけど、会場の準備とかあるので1時間ほどなんでしょうね。
さて、次はフラワーキングスです。

フラワーキングスは、カイパのロイネさんが作ったバンド。
そんなわけで、ロイネさんは連続出場です。

メンバーは5人。ギターのハンスさんはサウスポーですね。

 Roine Stolt (g,vo)
 Tomas Bodin (key)
 Hans Froberg (vo,g)
 Jonas Reingold (b)
 Felix Lehrman (ds)

いやぁ、こちらはテクニシャン揃いのバンドです。カイパが叙情的であれば、こちらはその叙情性をさらにくっきりと明確にして表現したという感じ。
実は、フラワーキングスもこのフェスの前までは全く聴いていませんでした^^;
予習しようにも、カイパとアトールだけで精一杯。
そんなわけで、一夜漬けで、Stardust we are だけは覚えていきました、受験生か?^^;
2曲目はその、Stardust we are 1/3 、美しいメロディの切れ味鋭い演奏です。

フラワーキングスは1時間とちょっと演奏してたかな?前の2バンドよりもちょっと長かった気がします。

ここで7時半くらい。もうお腹いっぱい、満足状態なんですが、まだアトールがありますよ。

ところで、今回のフェスの客層ですが、やはり私のような年寄り世代が多かったですね。
その中に30代後半から40代前半がちらほら、この世代はフラワーキングス目当てでしょうか。
女性は見事に少なかったですね、アベックが僅かに見られただけで、女性単独や女性グループは私が見た範囲ではゼロでした^^;

おそらく、パイナップルシーフ目当ての人はそれほど多くなくて、アトール目当てとフラワーキングス目当てに分かれるのではないかと思います。

私は、実はあんまりアトールは期待していなかったです。
上のアルバム、組曲夢魔をずっと聴いていたのだけど、どうも耳に残らない音というか、、、聴いているうちに眠くなるというか、、、
この一ヶ月間は、アトール強化月間で、毎晩布団に入って夢魔を流していたのですが、最初の一週間は悪魔祓いのフォトグラファーを聴き終える前に深い眠りに落ちていました^^;

組曲夢魔、フランス語タイトルは L'Araignee Mal、 英語で The Evil Spider です。
蜘蛛の中に胎児がいるジャケット、気色悪い~、あまり趣味ではありません^^;

さて、そんなアトールのステージ開始です。
ステージセットは総入れ替えして、両サイドにキーボードが配置されていますね。

アトールのオリジナルメンバは、アンドレ・バルゼェさんとジョエル・ジュアンさん。
ジョエルさんは夢魔のゲストプレイヤー(作曲家?)だったそうです。他には新鋭プレイヤーが5名の7人編成。

 André Balzer (vo)
 Joëlle Gehin (key)
 Jérémy Bares (g)
 Jérôme Sperissen (b)
 Jordan Gury (ds)
 Nicolas Gegout (sax,flute)
 Olivier Duranton (key)

オープニングはこちらの曲です。
ベースがリフを刻んで、バスドラが追従。さらにキーボード、ギターのスクラッチ音、右のキーボードの人はパーカッションやってますね。途中からベースの人は2人めのドラムに入ったりと、なかなか複雑なことをやっています。

なかなアンドレ・バルゼェさんが出てきません。5分くらい?けっこう経ったところでステージ左手からバルゼェさん登場、なんか衣装が変態です。ジュディ・オングみたい。
そしてこのときから、観客はすべてアンドレ・バルゼェ'sワールドに引き込まれたのでした、、、^^;

いやぁ~、はっきりいって、期待を大きく裏切りってくれましたよ。
すごいです、アトール。もう、すごいというのが一番ぴったりする表現だと思う。
オープニングの盛り上がりはいまひとつだったんですが、演奏力がすごいですよ、インプロビゼーションを多用して緊張感溢れるステージでした。ただし、アンドレ・バルゼェさんの衣装だけは緊張感ゼロでした。

ピーター・ガブリエルもびっくりなシアトリカルなステージをみせたアンドレ・バルゼェさん、町でみかけたらただの変態おじさんだと思いますが、ステージでは本当に輝いてました。

私がハマったのはギターのジェレミーさんとサックス、フルートのニコラスさん。
ギターとサックスのユニゾンを多用したジャジーなプレイ、さらにマハビシュヌオーケストラさながらのインタープレイには興奮しました。
ドラムには何度もドキリとさせられましたし、ギターはときにピート・タウンゼント奏法を交えての派手なパフォーマンス。
パリは燃えているか(Paris C'Est Fini)の演奏なんて、もう大盛り上がり!

とにかく、見どころ満載のステージでした。あ~~~、来て良かった(^^)

最後はスタンディングオベーション、そしてアンコール、そしてまたスタンディング。
今日のフェスのいいとこを、アトールがぜんぶさらっていったような感じです。

この面子のアトール単独ライブやったら、また行きたい。

そんなこんなで、興奮冷めやらず会場を後にしました。
時刻は9時を回っていて5時間強は会場にいたことになります。
フランスのバンドのライブって初めてだったんですが、他の人もこんなライブなんでしょか?
6月4日,5日のマグマのライブいこっかな^^;まだチケットあるみたいだし。

[EUROPEAN ROCK FES VOL.2]
東京国際フォーラム ホールC

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2 コメント

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Unknown (SUEOKA)
2015-04-29 00:28:32
やはり、英国意外(笑)の欧州のバンドって、ライブが駄目ってあり得ないみたいですね(笑)

実は89年のクリスチャン・ベアのアトール来日行ってまして(笑)

メンバーは恐らく1人も被ってません(笑)

その時の来日の経緯はまあ置いておいて、キーボードの女性は、レンタル楽器の面倒見てた俺と当時バンドやってた遠藤君と暫く文通してた位だから、ほぼアマチュアだったかもしれないですね~

アトールも74年デビューだから、マイルスやマハビシュヌ、RTFの影響を受けても不思議ではないですね~

ただ、やはり歴史の重みで、アメリカの音楽には聞こえませんが。

アメリカカブレの欧州のアルバムの最高峰が、PFMのジェットラグとパスパルトゥーだと思ってます(笑)
しかし、76年、ジャコが世に出てからの欧州のベーシストの影響の受け方は尋常でなく、アレアの白い像なんてほぼパクり(笑)

ニュートロルスのジョルジョダダモは珍しくスタンリークラークみたいに弾いてたな~

まあ、夢魔ってアルバムは元々インストパートやユニゾンが多いので、釣りに行く車の中ででも聞き直して見て下され。


さて、マグマですが、ライブに対するアプローチが普通のバンドと全く異なっており、予習した記憶なんかは役に立たないかもしれません。

なんと言うか、バンドを巫女として、ライブ会場全体で古代の儀式を執り行い、トランス状態に昇華するような・・・

今回は会場も適度に狭いみたいなんで、会場に足を運ぶ事をお薦めします。

あまり冷静に見ても面白くないとは思いますが(笑)
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SUEOKAさんゑ (calm)
2015-04-29 10:24:10
いや、パイナップルシーフもなかなか良かったですよ、ただ、音が今風なんで年寄りの耳には馴染みにくいというのはあったけど。

クリスチャンベアとアンドレバルゼェのアトールって大分違うみたいで、そちらも興味あるのですが、なかなか映像が見つからないです。

マグマは日程的にきついんだけどどうしようかな、、、マグマの一部面子はアトールの3rdに参加しているようですね。
アトールにも一時参加したジョン・ウェットンさんが明日は中野サンプラザでライブやるし、世の中の狭さと、高齢ミュージシャンの活躍を思い知らされる今日この頃です。
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