凸凹凍り道

昨日、一日中降り続いた雪は止み

心配した通り道は凍っていた

踏み歩かれたまま凍ったので

道はデコボコである


東京でこんな道を歩くのは久々だから

姫達にも

やれ、雪の残っている方を歩け　　だの

やれ、踵から地べたをしっかり掴むように歩け　だの

老婆心から言わずもがなを口走る


自分も駅までの道が不安だった、が

いざ地に足を付けると

アレ？

さっさかさっさか大きな歩幅で足が進む



同じマンションのおじさんを抜き

少し先を行くお姉さんを抜き

サラリーマンやＯＬをごぼう抜き

むしろいつもより速いペースだ


おぉ！深く深く眠っていた道産子の血よ

若き日の歩みは忘れじ

今、自然の力を借りて

沸々と蘇ったのか！


きりりと冷えた空気の中

いつの間にかこぼれる笑みを浮かべ

駅へと続く道を歩くのだった