居心地

相棒のワンコとの暮らしの風景
他愛ない日常のあれやこれ

本の話

2022年10月27日 | 

いつもだらだらと何かを読んでいる

 

最近、ガッチャ虫に

(ある作家さんが心を掴まれる作品をこう表していた)

噛みつかれたのは

「両手にトカレフ」 ブレイディみかこ著

あの

「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」

の著者が書いた

英国の14歳のリアルな世界である。

かの大英帝国もいまや富裕層と貧困層の

格差は切実な問題


貧困は人格も蝕む。

いつも空腹で寒さにさらされている

中学生のミア。

彼女には面倒を見なければならない母と弟がいる。

自分の楽しみの時間など殆ど持てない。

ミアはいつも固く冷たい鎧を纏っている。

誰にも付け入るスキを与えない様に。

そんなミアが心を解くのは100年前に書かれた

日本の小説のフミコに出会う時と

リリックに気持ちを吐き出す時。

政治のツケはいつも一番弱いものにしわ寄せとなる

 

作中の100年前の日本の少女が

実在の人物「金子文子」と知り

彼女の著「何がわたしをこうさせたか」

図書館で借りて来た。

これからページを繰るのだが

これでもかと過酷な運命に飲み込まれる

フミコを最後まで読めるのか...

 

そんな折 予てより予約していた

「プリズンサークル」 坂上香 の

順番が巡って来た。

貧困、虐待など愛情や恩恵を

充分に受けず育った若者らが

一歩間違えた先に待ち構えている犯罪。

それらに手を染めてしまった彼らを

10年の長きに渡って取材したノンフィクション。

2019年にドキュメンタリー映画として

上映されていた事は知らなかった。

 

いわゆる一般的な刑務所とは違う

回復共同体の形をとる特殊な刑務所の実態である。

犯罪はもちろん許しがたい

犯した罪はどんな事情があろうと罪である。

が一方で

子供が自身で選べない過酷な環境で育つとき

救う手立てがもっと充実していたら

彼らはここに居なかったのではとの思いもぬぐい切れない。

 

 

この三作品

根っこは同じなのだ

 

 

 

本日もご訪問ありがとうございました

 

 

 

 

 

 


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6 コメント

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Unknown (寝子)
2022-10-27 20:25:57
僕はイエローで~は読みました
「両手にトカレフ」イエローでより重い内容ぽいですね
避けたいけど避けてはいけない問題・・・
知っても何ができるというのでもないけど
知ることも大切・・・かな
図書館に探しに行きますァィ(。・Д・)ゞ
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Unknown (boke0905)
2022-10-28 17:25:17
「プリズンサークル」読んでみたいです!
ただ私、本を読むとすぐに眠くなってしまって、いつも途中で寝落ちして次の日遡って読んでまた寝落ちしての繰り返しで全然進まないんです。

意識が集中できてないのか?
活字がダメなのか?
最後まで本を読みたらなぁと思っています。
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Unknown (dekochin)
2022-10-30 11:24:38
寝子さま
そうなんですよね...現実を突きつけられて
今、何か出来ると言う訳ではないけれど
まず知る事が第一歩かなと思います。
知ると少しは視野が広くなるような
そんな気もいたします。
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Unknown (dekochin)
2022-10-30 11:27:46
boke0905
プリズンサークルはドキュメンタリ映画が
先なので、もし機会があれば
映像からいかがでしょうか?
私も興味を持てない本は瞼が重くなります
bokeさんの興味をそそるような本に
巡り合えると良いですね
返信する
Unknown (cdt63430)
2022-11-23 10:34:11
「何がわたしをこうさせたか」には興味を持ちましたが、過酷な内容らしい(調べて内容紹介を読みました)ので、ぼくは読めそうにありません。こういう本こそ読むに値するとは思うのですが。
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Unknown (dekochin)
2022-11-23 12:06:18
cdt63430さま
コメント頂きありがとうございます!
金子文子の「なにが...」は
救いがないと思われる作品なので
体調のスグレナイ時はお勧めできないです
興味を持って下さって嬉しいです。
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