ヨッパライが帰ってきた (PART 1)

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デンマンさん。。。 酔っ払って帰って来たのですか? うふふふふふ。。。

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。。。ん? ジュンコさんは、僕がヨッパラってぇ帰って来たと思ったのですかァ~?
たまには、そういうこともあるでしょう?
いや。。。 絶対にそういうことはありません。。。 なぜなら、僕はアルコールは一滴も駄目なのですよ。。。
どうしてですか?
僕の体にはアルコールを分解するエンザイム(酵素:enzyme)が欠如しているのです。。。
つまり、デンマンさんにとって お酒は毒なのですか?
そういうことです。。。
。。。で、どういうわけでヨッパライが帰ってきたというタイトルを付けたのですか?
たまたまバンクーバー市立図書館で借りていた本を読んでいたら次の箇所に出くわしたのですよ。。。
「帰ってきたヨッパライ」のあまりにも有名な話

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「帰ってきたヨッパライ」というのは、無名のグループだったザ・フォーク・クルセダーズが、解散記念に自主制作したレコード『ハレンチ』の中に入っていた1曲です。
『ハレンチ』は300枚作ったのですが、まったく売れなかった。
そこでメンバーの一人、北山修が、どうしたらいいかといろいろと営業して、関西のラジオでかけてもらった。
そしたら、関西のラジオで「帰ってきたヨッパライ」が少し話題になった。
それで、関西で今こういうのが流行っているよということで、ニッポン放送に持ち込まれたのです。
(中略)
「帰ってきたヨッパライ」は、ラジオをきっかけに話題となって、1967年の12月25日にシングルレコードが発売され、250万枚の大ヒットになります。(略)
大ヒットの勢いに乗って「帰ってきたヨッパライ」は映画化されるまでに至ります。

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その映画化にあたって、ザ・フォーク・クルセダーズは監督に大島渚を選んだ。
で、1968年に上映されたのですが、1週間で打ち切りになってしまった。

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(62-63ページ)
(注: 赤字はデンマンが強調。
読み易くするために改行を加えています。
写真はデンマン・ライブラリーより)
『NHKニッポン戦後サブカルチャー史』
編著者: 宮沢章夫
2015(平成27)年2月20日 第5刷発行
発行所: NHK出版

あらっ。。。 こういう歌が昔の日本ではやったのですわねぇ~。。。

そうです。。。 ジュンコさんは聞いたことがないのですか?
初めて聞きましたわァ~。。。 でも、ちょっと面白いではありませんかァ?
そうなのですよ。。。 レコードの回転を早くして声の感じを機械的なモノに変えたのですよ。。。 それがラジオで流れて当時の若者の興味を引いて、それがきっかけでヒットしたというのです。。。
デンマンさんも、そのレコードを買ったのですか?
いや。。。 僕はレコードを買うほど関心はなかった。
。。。で、映画も観たのですか?
日本では観たことがなかったのです。。。 たまたまバンクーバー市立図書館のDVDの棚をみていたら、『帰って来たヨッパライ』のDVDが目に留まった。

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■『拡大する』
■『実際のカタログページ』

それで懐かしくなって、DVDを借りて観てみたのですか?

そういうことです。。。
あらっ。。。 2013年6月6日に観たのですわねぇ~。。。
そうです。。。 僕は同じ映画を何度も何度も観たくないので、映画を観たら必ずコメントを書き込むようにしているのですよ。。。 こうすれば、同じ映画を間違って2度観ることはない。。。 でも、気に入った映画は2度も3度も見ることはあるけれど。。。
たとえば。。。?
『ベンハー』は日本でも2度観たし、カナダにやって来てからも2度観てます。。。 1925年に作られた無声映画も観てますよ。。。
コメントを読むと、「30分ほど見たら、つまらなくなってそれ以上は見なかった」と書いてありますわねぇ~。。。
そうです。。。 あのねぇ~、僕は、これまでにバンクーバー市立図書館で 1、841本の映画を見ているのですよ。。。


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■『実際のリスト』

この1、841本の映画を観た内では 最もつまらない映画の10本のうちに入ってますよ。。。

それほどつまらない映画だったのですか?
とにかく、初めて映画を作るような素人が作ったとしか思えなかった。
でも、監督の大島渚さんは日本では有名な監督じゃありませんかァ!
あのねぇ~、有名な監督も人間ですからね、完璧な人はいませんよ。。。 だから、このような下らない面白くない映画を作ってしまう。。。 どんな立派な監督も駄作を作ってしまうという見本ですよ!
でも、デンマンさんの感想は、きわめて個人的なものじゃありませんか!
あのねぇ~、上の本にも「1968年に上映されたのですが、1週間で打ち切りになってしまった」と書いてある。。。 だから、僕だけじゃなく、意外に多くの人が僕と同じような感想を持っているということが分かったので、ジュンコさんを呼び出してこの記事を書く気になったのですよ。。。
ただ、それだけのためにこの記事を書こうと思ったのですか?
いや。。。それだけじゃありません。。。
『ハレンチ』は300枚作ったのですが、まったく売れなかったと書いてある。。。 つまり、ジュンコさんが作曲をしたとして、あるいは小説を書いたとして、それを売り込もうとしたとします。。。 ところが、売り込もうとしても、なかなか売れなかった。。。 でもねぇ~、諦めては駄目だという事ですよ。。。

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“継続は力なり!”

昔の人は、このように言ったのです。。。 だからねぇ~、何事も諦めずに続けるということが大切です! 『帰ってきたヨッパライ』はその具体例を示しているのですよ。。。

でも、映画は失敗作みたいですよねぇ~。。。
あのねぇ~、駄目なものは駄目なんですよ。。。 だから、その見極めをつけることも大切なわけです。。。
じゃあ、見極めを付けるには どうすればよいのでしょうか?
自信を持ってやっている事は続けるべきです。。。 この話にはエピソードがあって、『帰ってきたヨッパライ』の歌の流行からほぼ1年後、ヨッパライ・シリーズ第二弾と称し、西部劇を題材にした『さすらいのヨッパライ』というシングルが発売されたのですよ。。。 で、映画も作ろうか?という話が持ち上がったけれど、フォーク・クルセダーズのメンバー達は2度同じ事をする事に拒否反応を示した。。。 それで、その後シリーズは続いてない。。。 要するに映画の失敗は、よほどこたえたのですよ! 要するに、失敗から学ぶのですよ!

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(すぐ下のページへ続く)