TVチューナーのHDに溜め込み過ぎないよう、北海道警を舞台に女性警官の推理がさえる表題ドラマを観た。道警幹部の犯罪である。道警での不正疑惑を証言するよう道議会求められた刑事、不都合となる証言を阻止しようと警察組織が彼をある事件の犯人に仕立ててしまう。たった一人の警官が彼の潔白を証明しよう活躍する。ドラマ自体はフンフンと進んでしまう。映画にしても、どだい、俳優さんの顔で筋を判断してしまう。『おっ、こやつが黒幕やな』『手先か・・・』『こんな役で出てくる美人は怪しいのが普通・・・』とつぶやいてしまい、揃って観る妻に五月蠅がられる。好い推理ドラマの制作は難しいなぁ。
ドラマの感想を言いたいのでない。全く同じ表題の文庫本のことである。就職に失敗して第2の中小企業で腐り始めたころか、あるいは第3となる公設試験研究所に掬って貰えたころか(もぉ50年近い昔のことだし)はっきりしないが、角川文庫本で同名の『笑う警官;パールベール・マイシュヴァール著』を求めて読んだ。表題にゾクッとしたものだ。暗い北欧の夜に警官が笑っている、好い題である。今、残念なのはどんな経緯で書店の本棚から手にしたのか思い出せないこと。第2職場で物知りだった後輩T木君に勧められたような??思い出せん。カラッとした情景の下進む道警ドラマには全くと言ってよいほど怖さがない。ま、拘束権力をもつ警察機関が一部であるとしてもこんな悪事を働くのは怖い・許せない な位である。
この文庫本をスタートに、夫妻による刑事(警部だったっけ?)マルチンベックシリーズを5冊ほどは読んだはずだ。で、小屋を探してみると”消えた消防自動車”、”唾棄すべき男”、”ロゼアンナ”が古本処理から逃れてあった。1970年代に買った黄ばんだよりも茶褐色に変色した文庫本である。残念、”笑う警官”はない。なぜかアマゾン古書で求めたくなった。もう少し続けよう。少し後になってエドマクベインの”警官嫌い”を読んでいた。似たようなストーリーに脱力したものだが、北欧の夫妻よりも10年(?)ほど先に著している。夫妻の筆力が好いのか、北欧の情景が好いのかははっきり表現できないが、今も市立図書館へ行くと欧州モノを探しております。このあたり、別の機会に。
2013年7月29日 | 北海道警察2 笑う警官 警官殺しの男は道警の闇を知る証人だった!? タイムリミットは48時間… 札幌の街で繰り広げられる追跡劇 容疑者を死守せよ! |