読む日々

テーマばらばらの読書日記

ウェディング・キャンドル

2011-01-26 | 
谷崎光「ウェディング・キャンドル ≪私≫を生きる物語

自分らしい生き方を見つける女性の、5編の物語。

雪の手紙・・・29才の新聞記者。ハードな日々の中、ある日ポーランドにいる彼に会いに行くために「失踪」します。
失踪(本当の失踪じゃないけど)に至るまでの葛藤がわかりやすいし、ラストがじーんと来ました。

本町・エレキギター・・・26才の銀行員。この人、一番理解できた。世の中を上手く渡っていくのってストレス溜まる。
けど、乗り越えた時に強くなれる。強いオンナは幸せになれるのかな・・?

ウェディング・キャンドル・・・28才の結婚司会業。一種のアダルトチルドレンかしら?と思うような女性が夫のDVを乗り越えて一人で生きていく決意をするまでのお話。表題作だけど、いまひとつ共感できず。

中の島・緑・・・22才のデザイナー。ありがちな、ちょっと出来るオジサンとの不倫を通して成長するお話。このオジサン、本当にイヤなタイプ。最後落ちぶれててスッキリした~。

tokyo・ブルー・・・33才の作家。作者がモデルか? 内面語りばかりで よくわかんなかった。


谷崎光さんといえば「北京」ってイメージだったので、こんな普通の女子がモデルのお話を書く人だったんだ~、とビックリした。1編目と2編目は、すごくおもしろかったけど、残りはなぁ・・。お話としては面白かったです。共感できないだけ。

作者は「この中に私がいる。そう思ってもらえたら一番うれしい」とあとがきで書いているので、それでいいのか

私は「本町・エレキギター」の令子が自分だと思うな


満足度75