ハブ ア ナイス doi!

いつまで続くのかコロナとの戦い。
全て解放されて、もっと、もっと
心から楽しまないとねえ。

早春賦

2006年03月06日 21時23分26秒 | 自然
マンサクの花が咲き始めたと今日の新聞に出ていた。
最大で5mくらいの落葉低木に咲く、地味な花。
他の花に先んじて「まず咲く」ところからこの名前がつけられ、
「豊年満作」の願いもこめられているとか。
冬に葉っぱをあらかた落として、
見通しのよくなった雑木林の中で、
枝先にいっぱい黄色い小さい花をつけるので
今の季節とても目立つ存在だ。
この花が咲き始めると、林は急に春の息遣いを始める。

学生の頃はよく山歩きをした。
今までの生涯で登った山のうち、
80%はこの頃に登った山だ。
そんな山行の中でも
残雪に被われた明るい森の中を、
ザクザクと雪を踏みしめて歩く早春の山はとても楽しかった。

夏は深い雑草と
「ブト」と呼ばれる毒虫、
冬は背丈を越えるような深い雪に阻まれる北陸の里山で、
2万5千分の1の地図に書かれた点線を、
踏破のしるしに赤く塗りつぶせるのは
この時期しかなかった。

雪解けの沢ではザゼンソウが悪臭を放ち、
沼地でイモリが産卵をしていた。
フキノトウや雪割り草が顔を出し、
気の早いギフチョウが花々を訪ね飛ぶ。
そんな景色が今もくっきりと脳裏に浮かぶ。

そういえば今日は啓蟄やなあ。
僕もそろそろ冬眠から目覚めなくては!