ハブ ア ナイス doi!

いつまで続くのかコロナとの戦い。
全て解放されて、もっと、もっと
心から楽しまないとねえ。

皆生劇場’09 プロローグ

2009年07月20日 22時30分34秒 | トライアスロン
全日本トライアスロン皆生大会。

言わずと知れた
日本トライアスロンの発祥の大会である。
53人の勇気ある選手が
初めての大会、
未知の領域に挑んだあの日から28年。
その第29回大会が
昨日開催された。

16回大会で初めて選考されて
その間病気と怪我で2回の
欠場をし、doironは
今回が12回目の参加となるが
この大会はリピーターが多く、
毎年同じ宿に集う群馬のS井さんは
なんと22回目。
T美嬢は11回目。
Y田クンは10回目。
そして今年相部屋になった
F井さんは
17回目となるらしい。

なぜリピーターが多いのか。
それは、この大会が選手選考時に
リピート回数を重視することもあるだろうが
他に類のない灼熱の過酷さが
ある種の人間の
挑戦魂を刺激してやまない大会であるからだろう。

それは魅せられて
というよりも
どちらかといえば
取り付かれているような凄みさえ
感じさせてくれる。

あるときは意識さえ遠のくような
灼熱に焼かれ、
木の葉のように大波に翻弄され、
またあるときは
天の底が破れたような
大雨に打たれるレースとなる。

自分との戦いに加えて
自然との闘いともなるこの大会。
こんなに、多くの力と
強い心を要求されるスポーツは
そんなにはない。

スーちゃんのこと
息子のこと
仕事のこと
そして自分の体のこと
これから先も
色々あるだろう乗り越えなければならないことを
すべて乗り切るために
この大会ごときを乗り越えられなくてどうする
という想いが
春から先ずっと自分の中にあった。
そう思って寸暇を惜しんで孤独な練習に
ずっと耐えてきた、つもりだ。
不器用なのにもほどがあるってもんだ。

そうして迎えた平成21年7月19日の朝。
第29回大会のスタート会場で
右にバイクで挑む大山
左にランで挑む境港の大地
そして、美保湾の広大な海を
眼前にして
それぞれのゴールを目指す
821個の魂の群像が
荒ぶる梅雨末期の雲に
にらみをきかしながら
午前7時のスタートを待っていた。

皆生劇場’09スイム編に続く