家の近くにある公団住宅の
川沿いの道には
毎年桜の花が見事に咲く。
何度か介護の実母を連れて
車中の花見を楽しんだこともある。
冬の間は、すっかり葉も落ちて
川沿いのその並木も寒々としているのだが
ここ数日の間に
ひとつひとつの枝を見たら
まだまだ寒々としているのに
なんとなく、そのシルエットが
うっすらピンクがかってきたように思う。
えらいもので、凍えるような
寒さの中でも、確実に草木は
春の準備をしている。
そう思って裏の公園に出かけてみたら
まばらに植えられた公園樹の枝先にも
春に向けての新芽が出ていた。
そういえば二年前の冬
病院から生きて帰って
しばらくは運動も軽く歩く程度だった頃
この公園をよく歩き
樹々の新芽の姿に
素直に感動したものだ。
世界は命の連鎖で出来ている。
帰ってから、新芽を思い出して
絵に描いてみたら
言葉も添えたくなった。
これ
自分に言い聞かせています。
それから、ちょっと気の利いた公園に行くと
近頃すでに咲き始めているのが
水仙
淡路島の水仙郷でも早や多くの花が咲いていると
新聞に出ていたけど。
大阪でも蕾が膨らみ
すでに何輪か咲いている。
水に写る自分の姿を覗き込むように咲き
自分に見とれているようだといわれる花です。
自己陶酔→ナルシストの語源を持つこの花。
いいじゃん。
好きになれない自分が
他人を好きになってどうするんだ。
てなわけで、この1枚
この季節、自分に描けそうな
画題を探すのも
ひとつの楽しみです。