ハブ ア ナイス doi!

いつまで続くのかコロナとの戦い。
全て解放されて、もっと、もっと
心から楽しまないとねえ。

徘徊してるんとちゃうで

2014年11月19日 21時43分14秒 | ウォーキング

高倉健さんが亡くなったと報道が流れた。
きっと今夜はあちこちの居酒屋で
健さんのまねをしてひとりしみじみ酒を
飲んでる親父も多いことだろう。

今日、熊野古道を歩く際に乗った超ローカル電車でも
こんなアナウンスが流れるんではないかと思っていた。

自分が・・運転手です。
駅を出ると・・・
少々横に揺れるので・・・
ご注意ください・・・・

不器用ですから・・・

なんてね。

映画を見たときに映画館から出てくるとき
みんな高倉健になったような雰囲気でしたし
少し健さんのことを考えただけで
ついつい真似したくなったもんです。

それほど多くの世の男たちにとっては
憧れのような存在でした。

ご冥福をお祈りいたします。

さて、今日の話は
我が村にいる、健さんとイニシャルの同じ
K.T.さんのお話です。

それは先日、熊野古道に
歩きに行くときに早朝に家を出ようとした時です。

時刻はまだ6時前。
荷物を担いで外に出ると、
村に住んでいる同級生が
すでに犬の散歩を終えて帰ってきたところでした。

「うひゃ~、えらい早くから散歩してるんやな」というと
「Tさんなんか、もっと早くから散歩してて、
もう帰って風呂に入ってるくらいやで」という。

Tさんとは15歳くらい年上の人なのですが、
ちょっと前に大病をして
足やしゃべりに軽くマヒが残っているけど、
幸い見た目ほぼ普通に歩ける人なんです。

健康のためにと、
なんでも4時くらいから歩いているそうで、
「たまげるよなあ」と話をして別れ、
山から帰ってきたときに
またその同級生の犬の散歩に遭遇しました。

「今朝、話をしてたTさんなあ、
警察に職務質問受けたらしいで」という。

そりゃ、朝の4時といえば
今の季節はまだ真っ暗だ。
街中をウロウロしていたら
そらそういうこともあるわな。
でも、「あの人の風体で不審者に見えるかなあ」というと
「いやいや、そうやなくて
徘徊老人と間違えられたらしいわ」だって。

どひゃー、そんなこともあるんやねえ。

で、さらに聞くと
「少し舌のまわりが悪いから、
ほんまに徘徊老人と思われて、
家に電話されたらしいで」という。

電話番号をちゃんと言えるんやから、
そういうことはないのだろうが、
一応念のためということだったらしい。

「そらわしらもお互い気ぃつけななあ」と笑いました。

Tさんはとても気のいい人で、
次の日に道であってそのことを聞いたら、
「そうやあ。帰ってばあさんにえらい言われたがな」
と笑いながらも憤慨しておりました。

昨年、家族などから警察に
捜索願(行方不明者届)を出された
認知症の人は1万322人にのぼるという。

うち151人の所在が今年4月末までに判明していないそうだ。

いわれのない職務質問を受けるのも、
わからんでもないなあとミセスとその話をしていたら、

「あんたが認知症になって徘徊するようになったら
探すの大変やなあ」
としみじみいわれましたとさ。

健さんとは雲泥どころか
宇宙⇔塵の差ですな。

明日、我が家の玄関に
黄色いハンカチをつるそうと思っている
doironなのでした。