ドンドンこにしの備忘録

個人的な備忘録です。他意はありません。

「虚けの舞」 伊東 潤 読了!

2013年08月13日 13時21分45秒 | 作家 あ行
「虚けの舞」 (講談社文庫) 伊東 潤 (著) 2013.8.12読了。


本能寺の変から十年。天下人となった秀吉は朝鮮出兵の大号令を発した。その前線、肥前名護屋陣(ひぜんなごやじん)にいた二人――秀吉からすべてを奪われた信長の息子・信雄と、秀吉に滅ぼされた北条家の生き残り氏規(うじのり)。この苛烈な時代を二人はいかに生き抜こうとしたのか。絢爛たる桃山文化を背景に描かれる落魄者(らくはくしゃ)たちの戦国絵巻。


北条氏規がこんなにすごい人だとは知らなかった! 織田信雄がこんなにアホだとは知らなかった! やっぱ、このての人たちを主人公に小説を書いてくれるのは、伊東潤さんだけですね。
最後の信雄の台詞がよかったねぇ~。
自分からすべてを奪った秀吉に誰もいないところで叫ぶんだけどね。
「取れ、すべてはぎ取れ!」
「わしは、もう何も要らぬ。わしは、わしは信長の息子だからな!」
いくら秀吉であろうとも、自分があの信長の息子であるという事実だけは奪うことができないということなんだけどね(泣)。…7点。