天に堕ちる (集英社文庫) 2016.4.29読了。
唯川 恵 (著)
騙されていると知りながらも、出張ホストに貢ぐ「りつ子」。男の都合に合わせ、ソープ嬢へと身を落としていく「茉莉」。中学生の男子生徒に密かな欲情を抱く養護教諭の「和美」。ありきたりの生活の中にある、小さな小さなくぼみ。わかっていて足を踏み入れるのか、気づかないうちに、穴が広がってすべり堕ちてしまうのか。一途に愛することの幸せ、そしてその代償。十人十色の愛のカタチを描く、傑作短編集。
この本のどこかに書いてあった、「人間が持つ、明と暗、優しさと毒、幸福と恐怖。それらは隣り合わせにある。だから、人はほんのささいなことで足を滑らせてしまう。」本当に人生なんて、紙一重。それに、愛だとか幸福だとか、感じ方は人によって千差万別。この小説の主人公たちは、傍から見れば堕ちていくんだけど、タイトルが「天に堕ちる」だけあって、実は本人だけは、禁断、甘美な天国に堕ちて(?)いるのかもしれない。よくもまぁ、色々なタイプの穴に堕ちるストーリーを考えられるものだと感心してしまう。…7点。
唯川 恵 (著)
騙されていると知りながらも、出張ホストに貢ぐ「りつ子」。男の都合に合わせ、ソープ嬢へと身を落としていく「茉莉」。中学生の男子生徒に密かな欲情を抱く養護教諭の「和美」。ありきたりの生活の中にある、小さな小さなくぼみ。わかっていて足を踏み入れるのか、気づかないうちに、穴が広がってすべり堕ちてしまうのか。一途に愛することの幸せ、そしてその代償。十人十色の愛のカタチを描く、傑作短編集。
この本のどこかに書いてあった、「人間が持つ、明と暗、優しさと毒、幸福と恐怖。それらは隣り合わせにある。だから、人はほんのささいなことで足を滑らせてしまう。」本当に人生なんて、紙一重。それに、愛だとか幸福だとか、感じ方は人によって千差万別。この小説の主人公たちは、傍から見れば堕ちていくんだけど、タイトルが「天に堕ちる」だけあって、実は本人だけは、禁断、甘美な天国に堕ちて(?)いるのかもしれない。よくもまぁ、色々なタイプの穴に堕ちるストーリーを考えられるものだと感心してしまう。…7点。