破船 (新潮文庫) 2016.12.14読了。
吉村 昭 (著)
二冬続きの船の訪れに、村じゅうが沸いた。しかし、積荷はほとんどなく、中の者たちはすべて死に絶えていた。骸が着けていた揃いの赤い服を分配後まもなく、村を恐ろしい出来事が襲う……。嵐の夜、浜で火を焚き、近づく船を坐礁させ、その積荷を奪い取る――僻地の貧しい漁村に伝わる、サバイバルのための異様な風習“お船様"が招いた、悪夢のような災厄を描く、異色の長編小説。
作者のそぎ落とした筆致は、かえって想像をかきたてられ怖い。感情や主観が入らず、ドキュメンタリーのように物語が描かれていく。主人公に感情移入したつもりはないが、物語の中で起きる現実を主人公とともに重く突きつけられ、キツイ。そしてどんよりと暗くなる。読みごたえのある小説。そして作家。…7点。
吉村 昭 (著)
二冬続きの船の訪れに、村じゅうが沸いた。しかし、積荷はほとんどなく、中の者たちはすべて死に絶えていた。骸が着けていた揃いの赤い服を分配後まもなく、村を恐ろしい出来事が襲う……。嵐の夜、浜で火を焚き、近づく船を坐礁させ、その積荷を奪い取る――僻地の貧しい漁村に伝わる、サバイバルのための異様な風習“お船様"が招いた、悪夢のような災厄を描く、異色の長編小説。
作者のそぎ落とした筆致は、かえって想像をかきたてられ怖い。感情や主観が入らず、ドキュメンタリーのように物語が描かれていく。主人公に感情移入したつもりはないが、物語の中で起きる現実を主人公とともに重く突きつけられ、キツイ。そしてどんよりと暗くなる。読みごたえのある小説。そして作家。…7点。
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