ドンドンこにしの備忘録

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「少女達がいた街」 柴田よしき読了!

2016年01月19日 15時49分35秒 | 作家 さ行
少女達がいた街 (角川文庫) 2016.1.19読了。
柴田 よしき (著)

1975年、渋谷。ロックの熱狂が鳴り響く街に16歳のノンノはいた。親友チアキはバンドの道を突き進む。ノンノは自分に似た少女ナッキーと出会い、惹かれ始める。それぞれの青春は光に満ちていった。しかしそこに見えない影が差す。不可解な出火事件。焼け落ちたノンノの家からは二つの焼死体と一人の記憶を失った少女が発見された。21年後、既に時効になったこの事件をたったひとりで堀り起こす刑事がいた。そこにはあまりにも意外な真実が…。宿命に操られる少女達ふたりの魂の謎を追い、青春と人生の哀歓を描いた、横溝正史賞受賞女流の新感覚ミステリ。



自分は、この手の話は苦手かもしれない。
しかし、柴田よしきさんの最高傑作としてあげる方も多く、途中で放り出してもいいかと読み始めた。人の言うことは聞いてみるもんだね。
作品は2部構成になっている。前半は1975年、ロック少年、少女達のまぶしいような青春時代。後半は1996年、雰囲気は一転してミステリーとして、21年前(1975年)の事件の謎が解き明かされていく。
前半も予想外に面白いのだが、ともかく後半、ひとつひとつ解き明かされていく真相に胸がしめつけられる。二転三転とする濃厚なストーリーも読み応え十分。
そして、物語のクライマックス、すべてが解き明かされたとき、心にしみる青春と人生の悲しみと哀愁。絶対に自信をもってすすめられる一冊。…9.5点。


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