カレー料理を食べてくなって、妻に「今日カレーで良い?」と聞くと、「うん!」との返事が返ってきた。新聞折込で、牛肉の安売り広告が入っていたので、早速スーパーマーケットで牛肉その他の材料を仕入れた。そして、料理を始め、玉ねぎを炒め始めた。すると、妻がすかさず、「脂っこくなるから、炒めないで・・・・あっさりしたのが好きだから・・・」と言って来る。
いつものことだ。私が食べたいと思っているカレーと妻が食べたいカレーとは全く別物なのだ。以前に、市場に行って、牛筋を買い、圧力鍋でじっくり煮込んだカレーを作ったことがあった。自分としてはまあまあの出来だと思ったが、妻の反応は今一だったのを思い出した。
が、しかし、作り始めてしまったものは途中で変えられないし、おいしい?カレーが食べたくて、牛肉を軽く炒め、圧力鍋に入れ、いつもよりも念入りに時間を掛けて、柔らかくなるまで煮込んで、ジャガイモとにんじんを加え、カレー粉を加えて、にんじんが煮えるまで、注意深くじっくり煮込んだ。カレーの味は自分としては満足のできるものだったと思う。でも、それを食べた妻の反応は今一で、「・・・あっさりしたカレーの方が好きなのに、・・・脂っぽい・・・」と不満顔。私のテンションは一気に下がった。
いつものことだ。妻は、私が何を作っても、自分の好みと違うと、不満顔になる。すべてにおいて、こうなのだ。料理本のレシピを見て、何かを作り始めると、チラッと見て、口を挟んでくる。「あ・・・あ、これじゃ、私の料理の腕が上がるはずないだろう!」と、内心、居直るが、料理が上手でないのは分かっているので、「妻にちょっとかわいそうなことしているなあ・・・妻が好む食べ物を食べさせたい。」と思う。でも、自分の好みと違う味のものをおいしく作ることってできるのだろうか?