子どものころ、鉄腕アトムに来る未来に夢を馳せたのは私だけではないだろう。成人してからも、ナイト2000という番組に出てくる人工知能を持ったスポーツカー、言葉を話し、自動操縦、事故を車が回避する。全く夢物語だった。
ところが、最近の車、衝突の危険を察知すると、自動で止まるようになったし、高性能のGPSやセンサー等の組み合わせで、目的地をインプットすれば、自動運転で目的地までたどり着くことも、現実味を帯びて来た。
東日本大震災で被災した原子炉。未だに原子炉内部がどうなっているか、確認できずにいる。それはそうだ。人間は放射能を浴びては生きては行けぬ。原子炉内部に人が入ったら瞬時に命を失うことになる。原子炉内部でなくても、原子力発電所及びその周辺で働く人たちは常に命の危険にさらされ、命を切り売りしているようなものだ。やくざ等に騙され、そそのかされて、連れて来られた人も少なくないという。
こんな状況を何としても打開して行かねば、日本に明るい将来はない。幸い、日本はロボット先進国だ。鉄腕アトムや鉄人28号はフィクションであるが、ホンダのアシモを筆頭に、ロボット技術がどんどん進化し、今や、家庭では床に掃除機ロボットが這いまわり、勝手に掃除し、エネルギーが不足すると、自分で充電器につながり、充電し、時刻が来ると、また、掃除を始める。これは現実だ。夢物語ではない。
ならば、日本と言わず、世界で持ちうるロボット技術を結集し、原子炉の中で働けるロボットを作ったらどうだろうか?それを提案し、実行できるのは、鉄腕アトムや鉄人28号に夢を馳せた日本人ではないのだろうか?