栃木県で、介護疲れから妻を殺害したと、、老人が警察に自首した事件を見て、他人事では済まされない大きなものを感じた。
新聞記事によると、非常にまじめで、几帳面な人だったという。また、福祉の窓口にも、相談せずに、抱え込んでしまったというようなことが書いてあった。住んでいたところは、定年退職後、那須の別荘地の近くに移り住んでいたようだ。
私も、那須の近くに住んでいたことがあるので、地域的に分かるが、若くて元気なころ、アウトドアが好きな人にはとても住みやすい環境かも知れないが、歳をとり、まして、介護を要する妻との二人暮しというのは、非常に過酷な環境といえそうだ。だいたい歳を召してから移り住んだという場合、地域住民とのつながりはどうしても少なくなりがち、まして、介護の日々では外に出て、井戸端会議などの余裕なんて作れないだろう。恐らく妻の症状は悪化の一途を辿り、閉塞感が家庭を覆い尽くしたのだろうと想像できる。
話は変わるが、私は、毎日スポーツジムに2時間ほど行っている。そして、卓球やテニスで、運動をしている。体を鍛える?最初は、その気だったが、最近は体を鍛えるというよりも、毎日人と顔を合わせ、愚痴を言ったり、笑ったり、それが息抜きとして、心のバランスを保つ手段として、必要なのだと思うようになった。マンション暮らし、地域の人とのつながりが乏しくなりがちだ。でも、ここは地方の都会の中心部に位置し、店も多く人通りも多い。最近では、いつも顔を合わす宅急便の配達の人とも軽く会釈すると、会釈を返してくるようになった。こうした小さなつながりが、心のバランスを保ち、元気を生み出すものに思えてならない。