エバ夫婦の山紀行ログ

道産子60代、四季を通じて主に夫婦で登った北海道の山を中心に紀行文を載せています。アウトドア大好き夫婦。

三段山でシーズンON!!

2015年12月08日 | 山紀行 (十勝・大雪)
シゲさん、冬山初体験の巻・・・
十勝岳連峰・・・三 段 山 (1748m)
白銀荘の温泉も初入浴、カッパで冬山OKかな?

■ 山 行 日    2015年12月5日(土)   日帰り
■ ル ー ト     白銀荘ルート
■ メ ン バ ー     シゲ、エバ
■ 登 山 形 態    スノーシュー (ブラブーツ使用)
■ 地 形 図    1/25000地形図  「白金温泉」
■ 三角点・点名  三角点、点名無し
■ コースタイム   登り 2時間   下り 1時間10分
<登り>
10:00  白銀荘登山口出発
10:30  一段目下
11:30  二段目下
12:00  二段目上(1300m付近)・・悪天登行中止

<下り>
12:20  下山開始
12:50  一段目上・・ビーコン訓練

13:30  白銀荘






★ HYML新入会員・・・
シゲさんの入会ご挨拶と自己紹介のMLを読んで近隣に住む方と分かり親近感を覚える。
なんと今年から登山を始めたばかりなのに毎週のように近郊の山を中心に登っていたらしい。
そして今シーズンから冬山にも興味を示しどなたかご教授下さいとお願いしていた・・・。

私としても、「入会歓迎」のMLを流し、新しい仲間への興味が湧いてくる。
ましてこれから冬山にも行って見たい・・・という新人は珍しくどんな方なのか会って見たくなった。

早々にDMにて連絡を取ると偶然にも休みが合って12月某日、初対面の日を迎えた。
初対面での冬山装備・・・ショッピングである。

HYMLは、不思議なもので初対面でもまったく他人とは思えない仲間意識が芽生える。
山と言う共通の趣味がすぐに意気投合する会話で弾みまるで10年の友と言った感じだ。

車中の会話は途切れる事無く盛り上がる・・・。
札幌市内の登山専門店などに立寄り慎重に必要な装備を吟味する。
夏山と違い冬山の装備は高価な物ばかり・・・一通り揃えようとすると10万円はあっという間に超える。

この日は、ご本人の希望もあり「スノーシュー」「ブラブーツ」「アイゼン」などを購入
冬用のアウターは取り敢えず後回しにしてゴアのカッパで初の冬山に挑む事になった。


★ シゲさん初の冬山体験・・・

天気予報は、日本海側や札幌近郊に雪マークが多く場所によっては吹雪ところもありそうだった。
支笏湖周辺の低山を模索していたが、どこも雪は少なく初の冬山体験には不満が残りそうだったし、
吹雪くかも知れないと分かっていてはテンションも上がらない。
せっかくスノーシューやブラブーツも購入したので少しでも雪の多い十勝岳周辺に的を絞り温泉付きの
白銀荘と三段山周辺で体験してもらおうと提案する。

シゲさんはまだ未踏の山であり十勝連峰自体へのお出掛けも初の山だそうだ。

地元とは別世界、深々と降る雪の富良野から上富良野の吹上温泉へ高度を上げて行く。
登山口となる白銀荘はすでに標高1000mを越えてすでに冬山そのものを感じられる場所だ。

9:30 私の自宅から約3時間半掛かり白銀荘に着く。
ここも深々と雪は降り続きコンディションは決して良いとは言えない。
しかし、今日はピークハンターではなく雪山体験が目的。新品のスノーシューと初めて履く
ブラブーツはスカルパ「ベガ」。パウダースノーの新雪は約40㎝ほど積もり体験の場と
しては文句は無い。

土曜日とあって先行するパーティーも何組かいるようで、三段山へ向けたトレースがすでに
有難く時間と体力の許す限り、この新雪を楽しんでみようと思った。

10:00 いよいよ出発である。




最初は、ありがたくトレースを利用させて頂きながら登る・・・


一段目の登りからトレースを外して新たなラッセル訓練に挑む・・・


膝上まで埋まりながらもフカフカの新雪と格闘するシゲさん・・・


冬山初体験! シゲさん大公開・・・。


私もたまには被写体に・・・今シーズン初の雪山です。

★ 歩き方色々・・・
ルート的には、登山道上に付けられたトレースを辿りながら進む。
一段目下から登山道から少しずつ離れジグを切ったトレースとなり斜度も増して来る。
話をしながら息が切れない程度のスピードで登り、初の感触を楽しんでもらったがここからは
少しだけ「訓練」と称する冬山も体験してもらう。

トレースから敢えて外れ深雪に新たなトレースを付けて行く。
膝上まで埋まりながら雪の感触はフカフカも初体験のシゲさんにとっては「重い」と感じている
ようだった。次の一歩に足が上がらず斜度もあるので苦戦気味・・・二度三度足元を踏み固めながら
ゆっくりと一歩進める事をアドバイス。
一段目の上からは積雪も増して更に深くなるも松の樹林帯は神秘的で気持ちは高揚する。

トレースを利用しつつここからはピンクテープの付け方も伝授してその必要性を話した。
GPSを持っていてもそれだけに依存するのではなく地形図とコンパスなどでしっかりと現在地を
把握しながら登る事も大事だし、トレースは雪や風ですぐに消える事も覚えておこう。
そのためにもピンクテープはいざと言う時の目印、冬山では命に関わる重要な装備であると思う。


★ アナログビーコン・・・
12:00 標高は約1300m付近 二段目の上まで来た。
途中で抜かれた二人組と再び再会し話をすると、三段山頂上で泊まります・・・と言う。
二段目上はハイ松のブッシュがうるさく登行には非常に辛い状況だった。まして吹雪状態で視界も悪い。
私たちとはここで別れたが、少し心配しながら彼らを見送った。

シゲさんのツエルトを張って休憩・・・
どういう状況でもツエルトを張る場面は冬山にもつきものであるが、いざ張ろうとするとすんなりとは
いかない。結局きれいに張る事は出来ず隙間だらけの寒い休憩になってしまった(これも経験です)

12:20頃 下山開始
トレースを辿りテープを外しながら下山する。
急斜度の下りは、踵に少し重心を掛けながら直線的に降りる。
テンポ良くリズミカルに降りると転ばないかも・・・ストックの使い方も大切かな?
なんて講義するも転んでも楽しい深雪だった。

一段目上では、私のアナログビーコンで簡単に捜索訓練を試みた。
一つのビーコンをビニール袋に入れ、斜面下に投げてもらう。もう一つのビーコンで捜索開始。
使い方を伝授しつつまず私から捜索開始する。時間が勝負です・・・。
アナログビーコンは表示する光と音の強弱で方向を定め近づいて行く。

なんとか3分程で投げたビーコンを発見。
次は、シゲさん。なかなかのみ込みが良くどんどん近づく。
音が大きくなると発見と言うより新雪の中に投げ落ちた跡で分かってしまう。
あまり良い訓練ではないか?・・・でもこれも体験学習と思えば楽しい。
最近のビーコンはデジタル式で方向と距離が数字で表示され便利になっているので
私のアナログ式はもう古いかも知れない・・・・。

そうこうしながら登山口の白銀荘は近い。
往復3時間ちょっとの雪山体験でしたが、これからのシーズンに少しでも役に立てたらそれでいい。

シゲさん、お疲れ様でした。



下山後、白銀荘の前で記念写真です・・・


露天風呂でもツーショットで撮ってもらいました・・・









温泉で汗を流し帰路に付く。
次は、ルック岳で再会ですね・・・!