エバ夫婦の山紀行ログ

道産子60代、四季を通じて主に夫婦で登った北海道の山を中心に紀行文を載せています。アウトドア大好き夫婦。

サブ山行、丹鳴川夫婦で再訪・・・

2018年09月01日 | 山紀行 (道央・札幌・積丹)
夢の計画も遥かなるなりピリカヌプリよ・・・
計画中止、空いた3日間の過ごし方
【夢の計画】プロローグ
8/28~30 日高ヌビナイ川右股~ピリカヌプリ計画に誘ってくれたのは小樽在住のパッポ隊長。
お話を頂いて二つ返事で了解してしまったが、正直日が経つにつれ不安も募って来ていた。

夢のようなお誘い。憧れのヌビナイ川遡行。そして、因縁の未踏峰ピリカヌプリ・・・。
この計画に断る理由などどこにも無く、逆に超ラッキーなお誘いと感謝のみだった。

ただ、計画は2泊3日だが知る限り奥深き日高随一美しいとされるヌビナイ川は、遠く険しいはず。
初日から時間を要する山行となれば2泊3日の計画で足りるだろうか・・と最初に疑問を抱く。
ネットで記録を探してみるとほとんどのパーティーは、現地前泊。ヌビナイ川上二股と言われる
C790をベースとし、二日目はソエマツ岳に登って稜線からピリカヌプリを目指していた。
そして、ピリカヌプリから上二股に降りる12時間行動でC2も上二股としているようだ。
三日目は、下るだけだがそれなりの時間と体力は必要で今更ながらパッポ隊長には、身の程知らずの
返事をしてしまったと後悔した。

更にチーヤンの北海道マラソンが26日でフルマラソンを走る。
翌27日は普通に仕事のチーヤンだった。仕事を終えた後の出発は、余りにも忙しく無理だった。
28~30までの休みは確保出来たが、余裕のない設定に気持ちまで追い込まれてしまった。
隊長の行動予定も、予想通り現地で前泊だったらしく幾つかのわがままを申し出てしまう。

調べて行くに連れ、林道が途中で崩壊している事が分かる。車止めから約10キロがプラスされた。
これでは初日に上二股まで行くにはかなり早朝に出発しなければならず、自宅の出発は夜中に
なりそうだ。

そんな時、隊長から別案の提示があった。
ベースの宿泊地を上二股ではなく手前のC507二股にしよう。一日目の行動が短くなり
その分自宅からの出発も遅らせることが出来る。二日目は、往復12時間を覚悟するも装備の
荷も軽く頑張れるだろう・・・と色々気を使ってくれた。
ありがたい提案にただただ感謝で了解する。

こうして計画が精査され、あとは天気予報に委ねるだけとなった・・・。

慌ただしさはあれど、夢の計画を達成するために準備は進んでいた。


★ 「好天で臨みたいね」・・・
こんな時に台風19号と20号のW台風が北海道に近づいていた。
後に低気圧に変わったがその雨雲から影響は避けられそうになかった。
28日と29日は曇り、30日に雨マークが付いた・・・。この予報が好転することなく
計画の日が近づいて来る。

気持ちは「行きたい」「登りたい」に尽きるも暗雲と知りつつ敢えて辛い山行に臨みたくなかった。
それはパッポ隊長夫婦も一緒だったのだろう。

「やはりヌビナイ川は好天で臨みたいね!」「中止にしますか・・」と連絡が来た。

時間を置かず「了解・・」と返事をすると少し楽になった自分がいた・・・。
最後まで不安は拭い切れず、体力も精神的にも自信が持てないまま準備をしていた。
それは妻チーヤンも同じ、彼女は体力こそあれもう一か月以上山に登っていなかった。
そこにいきなりの重装備、いきなりのヌビナイ、ピリカ・・・。

本当に申し訳ない。もし、決行していたらと思うときっと迷惑を掛けただろう。

夢の計画だったのに身の程知らずに了解した自分を恥じた。
中止の言葉にホッとしてるなんて・・・でもそれが正解だったのかも知れない。


サブ山行の提案もあったが、夢の計画が中止になってモチベーションは上がらなかった。
中止は、悪天予報だから各地の天気も決して良くは無かった。もうこれ以上迷惑は
掛けられないし、隊長夫婦との山行は好天時に行きたいと強く思っていた。

すべて計画は白紙となり、それぞれ計画の3日間が空いたことになる・・・。


★ 28日が一番良い天気?・・・
空いた3日間をどう過ごそうか?と言っても天気は変わらない。
そんな中でも28日だけ雨が降らない地区がありそうで久しぶりの夫婦登山計画を立てる。
色々な案だけは出た。雨が降っても登れる山はないかとか、山は無くてもドライブ旅行を
しようかとか・・・結局、日帰りで近くの沢に行けないかと絞られた。


最終的に決めた沢は、白老川~大星沢~望岳の滝。チーヤンがまだ行っていない沢である。
7:00に自宅を出て苫小牧経由で白老に向かう。先日、仲間と石狩白老滝に行ったばかりで
現地まで1時間半で着けることは承知していた。

高曇りを期待していたが、予想が外れ低い雲が垂れ込め山に掛かっていた。
白老市街から山に入ると次第にフロントガラスが濡れ始める・・・。
奥へ行くと霧雨から小雨に変わりテンションは下降の一途。
それでも登山口となる「森野トンネル」近くの駐車帯まで行こうと車を走らせるも
本降りの雨は変わらず白老川は車中で中止と決めた。

帰路のルートは、往路を戻るかこのまま三階滝と支笏湖経由で帰るかの二者択一。
もしかして峠を越えたら晴れているかも・・・と支笏湖経由で帰ることに。

峠を越えたら雨は上がり道路は乾いていた。
雨は降らないとの予報も白老森野だけ別物なんだ・・・と知る。


★ 変更の丹鳴川に・・・
ここも先日仲間と丹鳴岳まで登ったばかりだったが、チーヤンは丹鳴川の経験は無く
沢登りがしたいという希望もあって提案してみた。時間的にも余裕がなくなり沢の途中まで
行って戻ろうと決める。


■ 山 行 日    2018年8月28日(火)   日帰り
■ ル ー ト    丹鳴橋~C450の滝 往復
■ メ ン バ ー     夫婦登山 №12
■ 登 山 形 態     沢登り
■ 地 形 図    1/25000地形図  「漁岳」「白老岳」
■ コースタイム(入渓~)  登り  2時間05分  下り  1時間40分 
<登り>
09:40    出発
10:10    丹鳴橋・入渓
10:40    C340二股
12:00    C410二股
12:15    C450の滝

<下り>
12:25    C450の滝から下山開始
12:40    C410二股
13:45    C340二股
14:05    入渓点・丹鳴橋
14:40    駐車地




国道から美笛キャンプ場に繋がる道路の途中に駐車し出発・・・


工事は、林道ではなく「美笛橋」の工事のようだ。しかし、工事はしていなかった・・・

★ シーズン初沢のチーヤン・・・
入渓したのは10時過ぎになってしまったが、チーヤンにとってはシーズン最初の沢登り。
なんとか叶って少しでも水の感触と初めての丹鳴川を楽しんで欲しかった。
丹鳴橋~C750二股まで約5キロに及ぶ沢で前半のC410二股まではほとんど
高度を稼ぐ感覚はなくダラダラとしたイメージは拭えない・・・。
それでも入渓後5分ほど歩くと小滝が現れ渓相に変化が出始める。
その後、小滝群とは言わずも連続して現れる滝にテンションは上がるだろう。

チーヤンも入渓後、沢靴を濡らし冷たい水の感触を覚えるとようやく「沢登り」してると
自覚したようで少しずつ変わる渓相を楽しんでいたようだ・・。

ドキドキするような大滝や身の危険を感じる登りも無く最終的には不完全燃焼の遡行で
終わってしまいそうだが、時間に制限もあり今年最初の沢登りとしてはまずまずと思って
くれるだろう・・・と勝手に解釈する。



チーヤンには初沢の丹鳴川に初入渓する・・・


入渓して5分ほどで小滝が現れ、渓相の変化が楽しみになってくる


小滝に出合う度に写真を撮ってみたが、曇り空で今一つ美渓が出なかった・・・


太陽の陽を浴びた滝はキラキラと輝きインスタ映えするところだが・・・

★ 見どころある一番の滝・・・
C410二股を過ぎて15分ほど登るとこの沢で一番見ごたえのある滝が出てくる。
それがC450の滝で今日はここを終点と決めて登って来た。
何枚かの写真を撮って下山開始・・・。帰路はほとんど休まず入渓地点まで歩いた。



「C450の滝」 過去2回ともここで集合写真を撮りたくなるほど勢いと迫力ある流れの滝だ!


ズームしてアップ気味に撮ると尚更勢いを実感出来る・・・


C450の滝を正面から撮るとこんな感じだ・・・


夏の花としてメジャーではあるが、沢の中では一際映える「エゾトリカブト」である


下りの沢もアングルが変われば違って見える・・・


チーヤンの初沢も無事終えて駐車地に戻った・・・

★ 残念会と安着・・・
下山後のお風呂は、「エバの湯」に決め早々の帰宅とした。
安着にはちょうど良い時間だったので途中肉を仕入れて初のウッドデッキで焼き肉と決める。
こうした時の手際は山より早く・・・で、あっという間に準備が整った。
早々に安着の乾杯と同時に夢の計画の残念会としても同時進行する・・・。

日没前までの1時間ちょっとだったろうか・・・楽しくも残念な安着は終了。
でも新しいウッドデッキでの焼肉はなかなか雰囲気も良く今後も続けたいと思った。



昨年作ったウッドデッキも今回初めて利用した・・・蜂は二度利用したが(笑)

29日は、家周りの材木整理で半日つぶし30日は朝から雨で行動は無し・・・
空いた3日間は悪天で空き、有効に利用することは出来なかったが、
普段出来ないことも出来て良い休日だったと思うことにした・・・。