エバ夫婦の山紀行ログ

道産子60代、四季を通じて主に夫婦で登った北海道の山を中心に紀行文を載せています。アウトドア大好き夫婦。

地の果て知床岬へ冒険トレッキング

2018年09月04日 | 山紀行 (道東)
HYMLの仲間と行く道東の旅・・・
地の果て 知床岬冒険トレッキング
■ 日   程   2018年7月13日(金)~16日(月) 3泊4日(17日予備日)
■ ル ー ト   相泊~知床岬
■ メ ン バ ー    CL iwaさん、SL エバ、松ちゃん、shunさん、チョーさん
            petuさん、まきちゃん、ゆっぴ☆、こざるん、Yasuko

■ 登 行 形 態    海岸線沢登りスタイル
■ 地 形 図   1/25000地形図 「知床岳」「知床岬」

★ キッカケは昭和岳・・・
昨年(2017)12月に開催した小さな懇親会「昭和岳」での事である。
この日は、ゆっぴ☆が初挑戦したペルーで開催のイカ砂漠7日間250㎞マラソンの報告会も兼ねていて
開始早々その話題で盛り上がった。未知なる事への挑戦、冒険好きなメンバーたちにとってゆっぴの
体験談は興味津々で耳を傾ける。ゆっぴ自身は残念ながら2日目にタイムアウトとなり仲間の応援に
回る事になったが、他の仲間は7日間走り切り見事完走した。成果、教訓、反省、感動・・・この挑戦で
ゆっぴが得たものは大きく2019年3月ニュージーランドで開催する7日間250㎞マラソンにも
再び挑戦する事を決めていたと言うから、聞いている私たちも感動と衝撃を覚えた。
私自身もこのマラソンに挑戦したくなったが、多額の参加費や長期の休みを考えると現実は厳しいものが
あった。しかし、その中でまきちゃんが挑戦する事を密かに決めていたようで最終的には出る事になった。

そんな話で盛り上がる中、iwaさんが切り出した体験談が「知床岬へのトレッキング」である。
今や世界遺産となった知床、その中でも半島の先端に位置する知床岬は誰でも行ける場所ではなく、
幾つものハードルを越えてこれに勝つ者が踏める場所・・・となれば、250㎞マラソンと重なる挑戦と
思ったのは私だけでは無かった。
iwaさんの楽しい語りも大いに手伝って徐々にその計画を企てる事に話がまとまって行くから面白い。
そして、どんどん具体的に計画が進められ次第にメンバーも固まった・・・と言うのがプロローグである。



2017.12の昭和岳に集まったメンバー

悪天予報も現地判断で出発・・・
相泊の番屋で計画中止を決断
半年以上練ってきた計画に参加を希望するメンバーは最終14名が集まった。
しかし、知床岬からチャーターした船の定員が12名と分かりリーダーは苦渋の判断を責められる。
ただ偶然、計画中の休みを取れないメンバーが出始め4名が参加を諦めざる終えなくなり10名での
決行と決まったのは出発の2週間ほど前だった。諦めた4名の中には、昭和岳から参加を希望していた
メンバーも居たが、予備日を含めた5日間の休みが取れず悔しい思いをしたと思う。
単に「冒険の旅」と言っても予備日を使う可能性は十分にある厳しい計画であるため理解して頂いた
事に感謝とその思いを持って最終計画は進んでいった。

知床峠で撮った集合写真が今回の最終メンバー10名。
明日以降の悪天予報もあったが、現地で判断しようと札幌を出発した。



7/13 知床峠にて・・・札幌から知床・相泊へ向かう途中に寄る

★ もう一つの冒険隊・・・
車2台で札幌を出発し江別東ICから高速に乗り一路東へ走り続けた。
端野町で昼食タイムを取り斜里町で給油と買出しをする。
ウトロ側から知床峠に立ち寄り羅臼岳と北方領土を展望する。
最初は山に雲が掛かっていたが次第に取れて山頂が顔を出した。
今日の宿泊地は羅臼町を経由し相泊港付近にテントを張る予定だった。

その相泊の手前に「ルサフィールドハウス」という施設がありここにも立ち寄る。
ここは、環境省をはじめ公益財団法人「知床財団」や羅臼町などが
知床岳や知床岬など一般の旅行者が普段訪れない地域を利用する登山者や
シーカヤックなどに対しルールやマナー、現地の情報を提供し世界遺産知床の
価値を広く普及することを目的として建てられている。
5月~10月まで専門のスタッフが常駐し私たちのような無謀な冒険者に対し
事故防止と環境保全をレクチャーしてくれるところだ!

親切、丁寧な説明を頂き増々知床岬への意欲が増してくるほど魅力たっぷりな場所
だと再認識した。

約10時間を掛けても来てみれば短く感じるほど知床は別次元の場所なのかも知れない。

さ、一行は目的の相泊港に到着。
すでに16時30分を過ぎた頃でテント場を決めて早く安着と行きたかった・・・。
あっち、こっちと悩んだ末港の端の方をテント場と決め準備を始めたときである。

もう一つの冒険隊が到着した。
私たちと同じHYMLの仲間でやはり知床岬を目指す別パーティーである。
ほとんどのメンバーは顔見知りと言うより山・沢仲間の連中ばかりである。
彼らの中には相泊の漁師さんが親戚というメンバーが居て今宵は「番屋」を
借りる事になっているらしい。

指をくわえて見ていたら・・・
「一緒に泊まろう・・!」と電話が来た。宿主の漁師からも了解を得たというので
早々張り始めたテントを撤収し、番屋に向かった。


★ 貸切番屋は大盛況も・・・
広くて奇麗な番屋。私たち10名が加わっても余裕の広さで安心である。
水もトイレも完備され冒険の前夜祭としては最高のシチュエーションが提供された。
思い掛けない宿泊場所を提供してくれたメンバーには感謝とお礼しかないが、
大盛況となる前に私たちには大事な決断をここで決めておく必要があった。


★ それぞれの決断・・・
中止と決行
私たちのパーティーをA
もう一つのパーティーをBとしよう。
Aは中止、Bは決行と決めた・・・。


どちらも苦渋の決断である。
それぞれの決断を尊重しここでのコメントは差し控えよう・・。

中止と決まった我がチームは、買い出した2日分のアルコールを全部出した。
決行と決めたBチーム、うまく行けば岬手前でテント泊があるので出し渋る。(ウソ)
宴会途中から2パーティーが合流したことは言うまでもないが、Bの呑みっぷりは
Aに勝るものがあった・・笑

翌朝、Bパーティーを見送りお世話になった番屋の掃除をしてから私たちも相泊を離れた。



7/14 知床岬に向けて出発したHYMLの別パーティーを見送る

★ 苦渋の決断・・・
Bパーティーの成功と無事の下山を祈って送り出し、私たちは別の行動となった。
最終決断はリーダーであるiwaさんが下したが、全員の気持ちは前夜宴を囲んで語り合った。
Bと同じ決行派や止めるべきの慎重派も居る。せっかくここまで来たから途中まで行けないか?
と言う意見もあった・・・。しかし、天気予報は決して良くないし風や波も心配だった。
みんなの意見を聞いて決めたリーダーの決断には全員一致で快諾した。

冒険でも山登りでも飲み会でも楽しくなければ次に繋がらない・・。
今回の冒険は残念ながら中止にはなったが、10名がまとまって知床まで来れたし
この後のサブ山行やキャンプでも楽しさ一番に考えているのがリーダーiwaさんだ。



7/14 お世話になった相泊の番屋の前にて

★ サブの出欠・・・
中止と決めた後の飲み会は遅くまで続いた・・。
いつもながら飲み過ぎるのはiwaさんとわたしだ・・・。

翌日の行動についても前夜に協議し、「硫黄山」に決まっていた。
しかし、移動中の各車内では不穏な空気が漂っているようだ・・・。
「二日酔い」のメンバーが4名も居た! 
もちろん私とiwaさんが筆頭かと思ったら、petuさんとシュンさんも同じようで
サブ山行を辞退したいと申し出があった。いわゆるテントキーパー組である。

他の6名を登山口となるカムイワッカ滝の湯まで送り見送る・・。
さぞかし彼らは、私たちを「裏切者!」のレッテルを貼って出発したことだろう・・?
悪い癖とは知りつつ苦より楽、山より酒を選びたくなる性格は治らない・・ご勘弁!

下山タイムを打ち合わせテントキーパー組はいったんウトロまで移動した。



7/14 カムイワッカ湯の滝から出発する硫黄山アタック隊

<以下、硫黄山アタック隊が写した写真です・・>

7/14 まだ多くの雪渓が残る硫黄山への登り


7/14 登り4時間45分 登頂した硫黄山1562m頂上にて


固有種 シレトコスミレ

★ 二日酔いは嘘か?・・・
正直に言います・・・。
二日酔いは嘘ではありません!・・・です。


なのに何故か、サブアタック隊を見送った後の4名の様子が変だ。(私を含めて)
ここは、世界遺産「知床」の人気スポット「カムイワッカ滝の湯」である。
次から次へと車が押し寄せ、私たちの後から駐車場は満車状態だった。
この時期、環境省などの係員が駐車場の整理に当たっていたが、誰も居なければ
収拾がつかない程駐車の仕方はバラバラだろうと思う。

一般乗用車からキャンピングカーまで様々な車から降りて来る観光客は、ほとんど
普通の普段着である。湯の川に登るときも裸足だったりサンダルを履いたりで
危なかしくて見ていられない。子供からジジ、ババまで老若男女問わず押し寄せる。

そんな中、様子が変わった4名・・・何故か沢登りスタイルに変身!

元気いっぱいと言った感じ・・・一般客に差を付けてアッと言う間に駆け上がるのは
私です・・。

二日酔いは、嘘ではないが山を辞退してから気が楽になると体調も良くなるとは・・?

カムイワッカ滝の湯・・・
以前は、30分ほど登ることが出来幾つかの滝壺を経由した後最終滝壺は深さ2m、
直径は3mを越える大きなもので流れ落ちる湯の温度も40度近くあったと思う。
それが今では最初の小さな滝壺で「通行止め」とされロープと注意書き、更に係員が
しっかり張り付いていた。駐車場からほんの5分で終わりである。
それでも浅い溜まりに身を沈め滝の湯を楽しむ観光客も居たが、湯の温度も低く
入る気にはなれなかった・・・。


<あれっ?>

7/14 カムイワッカ川(カムイワッカ湯の滝)を登るpetuさん


7/14 最初の滝壺の上で遡上は通行止め サブ山行も断念した4人

★ 知床野営場・・・
サブ山行「硫黄山」組から見れば、私たち4名は「造反」した裏切者。
しかし、ただの造反組ではない。彼らが下山して来るまでの間今夜の宿泊地を確保しテントを
張って、夕食の準備も済ませその後お迎えに再び登山口に参上する大きな役目はあるのだ。
登山口からウトロ野営場までは片道40分以上掛かる道のり。

野営場はウトロ町の高台に位置し景色は抜群に良い。キャンプ場も広くバンガローも幾つかあって
近くには温泉もあった。受付でバンガローを申し込むと「満員」だったが、偶然にもキャンセルが
あり1棟借りる事が出来た。10名は泊まれないのでテントを1張りすればスペースの確保は完了。
宴会のために更にスクリーンテントも張って会場づくりに余念がない。ビールを冷やし知床の地鶏
肉も買ってみんなの帰りを待つ体制は整った感じである。


これだけの準備をしても登山隊の下山までは時間があるのでちょっと贅沢なランチタイムと洒落た。
キャンプ場の管理人に美味い店を紹介して頂き開店時間に合わせて出掛けた。そこはキャンプ場から
も近く「海鮮ものが美味しいぞ」と管理人お墨付きのお店らしい。
ウニやホタテなど多くの刺身が入ったメニューを注文し生ビールも3杯飲んでほろ酔いである。
迎えに行くドライバーはPetuさんにお願いし男3人はもう迎い酒である。


登山隊も無事下山し、造反組もキンキンに冷やしたビールで出迎えた。
辛くも楽しい硫黄山だったようで固有種「シレトコスミレ」も咲いていたらしく満足の下山で
その笑顔が何より物語っていた。

キャンプ場に戻ると早々温泉で汗を流し、その後知床岬冒険中止の反省会が始まった。



7/14 ウトロにある知床野営場にてキャンプ


大きなスクリーンテントで今宵も飲み放題の贅沢を味わう・・・


知床の味満載の焼肉で~す!


来年ニュージーランドで開催の7日間250㌔に挑戦するまきちゃんとゆっびには是非頑張って欲しい!

★ 最終日の宿・・・
美瑛印象派-油彩の庭-ガーデンハウスNIO
知床での反省会も宴たけなわであったが、明日以降の行動が決まっていないことに気が付く。
このまま帰るも良し、どこかに泊まって次なるサブ山行を見つけるも良し・・・と協議する。
しかし、天気の好転は望めず山も沢も出された提案はすべて不発に終わる。かと言って帰宅派は
少なかった。そんな時思い出した宿が美瑛にあるまこにゃんの働くアトリエ内のハウスだった。

私もまだ泊まった事は無かったが、敷地内にあるガーデンハウス(ウッドハウスのお店)に泊まらせて
くれる噂は聞いたことがあった。

まこにゃんはHYMLの仲間で札幌から美瑛に移住し「美瑛印象派」というアトリエの管理とガーデン
を作り生計を立てている。アトリエでは美瑛の画家 美馬牛晴哉の油絵作品を展示し美瑛の風景画や
花シリーズ、カムイミンタラなど柔らかな色彩の油絵を楽しむことが出来る。そのすぐ横にガーデン
ハウスNIOがあって雑貨の販売や休憩所として来客をもてなす場所にしているようだ。

以前から一度訪ねてみたいと思っていたので迷惑と知りつつ電話を掛けてみた・・・。

まこにゃんは快くOKサインを出してくれました!
仕事の終わる閉園時間に合わせて訪ねる事にし、雨降る中美瑛に向かった。



7/15 初めて訪れた「美瑛印象派」のアトリエ


アトリエの中を案内して頂いた・・・

★ お世話になりました・・・
「HYMLの仲間」と言うだけで、宿泊を快諾してくれたまこにゃん。
初めて訪れアトリエやガーデニングの庭を見たとき、正直場違いな場所に来てしまったか?と
直感した。
その場所には、清楚でしっかりとしたアトリエときれいなウッドハウスそして母屋が建っていた。
果たして私たちを泊めてくれる「小屋」はどこだろう?・・・と敷地内を見渡すも見当たらず
まさか母屋ではないだろう・・・と勝手に想像する。

するとすぐ目の前に建つウッドハウスに招かれ、ここですと言われた。
そこはガーデンハウスNIOと呼ばれるお店兼休憩所になっているところ。
中にはいすやテーブルが置かれ壁にはまこにゃん手作り雑貨商品などが飾られていて
ここに泊まれる・・・と言うイメージがしばらく出来なかったほどきれいなハウスだった。

自分的には、作業場か物置で使っている小屋を想像していたのでびっくりである。

テーブルや机などを隅に移動し中央に広いスペースを作る。そこにマットなどを敷いて
宴会&宿泊スペースが出来上がった。しかし、10名泊まるには狭く2人は車中泊することに
なった。

わがままな申し出と想像を超えたきれいな小屋にすっかり恐縮してしまったが、ひとたび
酒が入るとそれも忘れて馴染んでしまう私だ・・・。

宴会にはもちろんまこにゃんもご招待しみんなで今宵を楽しんだ。
こんな素敵な場所で暮らすまこにゃんがちょっと羨ましかったが、本当にお世話になりました。
この恩を忘れることなく次は一緒に山へ沢へとご一緒出来ることを願っています。
本当にありがとう!!



7/15 美瑛まで移動しHYMLの仲間まこにゃんにお世話になったガーデンハウスNIO(ニオ)にて


7/16 出発の朝、お世話になったハウスNIOの前でまこにゃんと一緒に記念撮影

★ 最後のサブ山行・・・
昨夜、もう一つの冒険隊から連絡と写真が送られて来た。
雨風が強い中の強行も、全員無事に「知床岬」に到着しチャーターした船も予定の岸辺で待機していたという。
荒波の中も無事に相泊港に着いたと知ると、全員拍手で喜び祝福した!
もう一泊番屋に泊まって私たちと同じ16日に帰路に就くという。本当に良かった!

写真を見ると確かに岬に立っているようだが、周りはガスで何も見えなかった。
ヘルメットや帽子を手で押さえ風が強いんだとすぐに分かる。
厳しい状況の中でよくぞ歩き通したものぞと・・・その姿に敬意を表した。


さて、最終日。
お世話になったまこにゃんにお礼を告げて美瑛を後にした。


3泊の豪華なキャンプも酒浸りで増えたウエイトが気になるところ・・?。
今日も天気は良くないが何かをせざる終えない焦りもあったのは私だけだろうか。

各車中で思い当たる山と沢をピックアップする。
しかし、この何日かずっと雨が続き主だった沢は増水して登れないだろうと判断。
しかし、小さな沢ならもしかして・・・と選んだのが「オロエン川」だった。
旭川市神居町に流れるこの川は数キロ程度の短い川で初心者にも楽しめる川として
知られているらしい。
ダメ元で寄ってみる事にした・・・。

やっぱり・・・ダメ。
増水し濁って濁流する川に変貌していた。

沢は諦め、最後の望み。
それが、深川にある「沖里河山」~「音江山」縦走だった。


★ 最後のサブ山行・・・
沖里河山(802m)無名峰(805m)音江山(795m)
■ 山 行 日    2018年7月16日(月)   日帰り
■ コ ー ス    沖里河コース 往復
■ メ ン バ ー     10名全員
■ 登 山 形 態     登山道(登山靴) 
■ 地 形 図    1/25000地形図  「イルムケップ山」
■ 三角点・点名   沖里河山 三等三角点 点名「沖里河山 オキリカヤマ」
           音江山  一等三角点 点名「入霧月峰 イリムケップ」

■ コースタイム   登り 1時間19分  下り 56分
<登り>
10:07  登山口スタート
10:10  沖里河山頂上
11:26  音江山頂上

<下り><
11:45  下山開始

12:41  登山口


★ 蒸し風呂山行もまた楽し・・・
硫黄山に登った6名は、一応課題を消化しこの山を登らずとも満足の帰路だったかも知れない。
しかし、登れなかった4名はこのまま帰宅するとただの飲み会キャンプで終わってしまう。
最後に何とか全員で登りたいと言う4名の願いは走る車の中で検討する事になった。
オロエン川がダメで沢登りは諦めたが、近くにこんな良い山を探してくれたのはyasukoだった。


地形図が無くてもスマホのアプリで登山口もルートも分かる時代だ。
ましてメンバーの中には、冬山のスキーで親しい音江山や沖里河山でもあるし、登山道のある山
であれば迷う事はないだろう。心配した雨も上がり旧深川スキー場駐車場近くにあるイルムケップ
スカイラインコース登山口から林道を利用して登山口へと向かう。悪路に苦戦しながらガスで覆わ
れた林道を登り切ると広い駐車帯があり沖里河山の登山口だった。
次第にガスも消えて今度は暑い日差しと蒸し蒸しの高い湿度の中でスタートすることになった。



7/16 沖里河山登山口~無名山~音江山までを急きょ選択

★ 3分で沖里河山です・・・
登山口からすぐ階段の登山路となっていて登り切ると沖里河山の頂上&展望台だった。
僅か3分で頂上とは、拍子抜けした感じだが事前にyasukoもネットで調べて聞いていたから
承知での登頂である。展望台でもあるようだが下界はまだガスに覆われて展望を楽しむ事は
出来なかった。
ここから先はきれいに笹狩り整備されたばかりの登山道をアップダウンを繰り返しながら
音江山を目指して歩く。タコの糸が切れたようにトップは早い。
iwaさんは、早くも汗だくでアルコールの抜けも早いだろう?
私は、付いていけないふりをしながらタケノコ探してキョロキョロ歩く。

30分ほどで中間となる無名峰に着く。
暫しの休憩と写真を撮れば出発だ。
これまたアップダウンのあるコースで少し長い・・。
しかし、整備された登山道は歩きやすく徐々に気持ち良い汗を掻きながら
みんなと登っている事が楽しかった。

あっと言う間に音江山に到着。
冬の音江山とは全く違い展望は今一つだ。
笹の壁に囲まれるように広いスペースが作られているが、山頂に立った達成感は薄い。

集合写真を撮りそれぞれ行動食をつまんだら下山開始である。



7/16 登山口から階段を登れば3分で沖里河山(802m)


7/16 沖里河山(802m)頂上


7/16 整備された登山道・・・アップダウンは多いが歩き易い


7/16 縦走路では一番高い無名山(805m)


7/16 最終目的地 音江山(795m)頂上にて・・・湿度が高く暑かった

★ リベンジ誓い、感謝とお礼・・・
下りは、それぞれのペースに合わせ登りの隊列はバラバラになった。
それでも1時間と掛からず下山出来、最後に良い汗を掻いて終わることが出来て満足だった。

残念な思い、悔しい思い、楽しかった思い、辛い思い・・・メンバーそれぞれの思いの先に
来年は必ずリベンジしたいと言う思いはきっと一緒だと思う。
もう一つの冒険隊は、決行して目的地まで辿り着いたが、悪条件での決行にはそれなりの
リスクを伴い最悪の事を考慮すると「やっぱり天気の良い時に・・」と誰もが希望するだろう。

計画は、失敗に終わったかも知れない。
でもHYMLって凄いなぁ~って改めて思った。
会員は、850名も居るけど縛りのない集まりで基本メールで山情報を共有する会である。
普段はハンドルネームしか知る由もなく顔も見えない年齢も男女も山歴も住まいも分からず
山情報だけでやり取りするだけだった。中にはただピークを目指したいピークハンターも
居れば花を楽しみながらゆっくり登りたいカメラマンタイプも居る。登山を始めたばかりの
初心者から海外登山をはじめ名立たる山を制して来たベテランも多い。
そんな方たちが一つのパーティーを作り沢登りも山登りも行ってしまう会なのだ。
山岳会やツアー登山と大きく違うのは「自己責任」で登るということ。
この登りにも諸説異論も多いかも知れないが、入り混じった中に上下関係は無い。

今回のパーティーも新人からベテランまで混じった異色のパーティーだったかも知れないが
それぞれの弱いところは強いものがフォローし助け合いながら一つの目標に向かう山行は
新人にもベテランにも大いに学び多い結果になると思っている。

「知床岬大人のトレッキング冒険」を提案してくれたiwaに感謝すると共に同行してくれた
諸先輩たちにお礼申し上げたい。来年に繋がる良い体験が出来た事を良しとしてまたみんなで
挑戦しましょう!!


※ 9/4 アップが大変遅くなり申し訳ありませんでした。