倒木の嵐と胸キュン登山・・・
恵 庭 岳 (1320m)~西 峰(約1290m)
災害後の新ルート偵察と西峰初登頂
■ 山 行 日 2018年11月13日(火) 日帰り
■ コ ー ス ポロピナイコース
■ メ ン バ ー 夫婦登山 №16
■ 登 山 形 態 登山道&踏み跡 (登山靴)
■ 地 形 図 1/25000地形図 「恵庭岳」
■ 三角点・点名 二等三角点 点名「恵庭岳 エニワダケ」
■ 山行タイム 登り 3時間40分 下り 2時間25分
<登り>
08:15 登山口P帯出発
08:20 1合目
08:30 2合目
08;45 新3合目
09:10 新4合目
09:25 新5合目
09:50 6合目
10:20~30 7合目(見晴台)
10:45 8合目
11:00 ニセピーク
11:40 西峰分岐
11:55 恵庭岳頂上
12:10 下山開始
12:15 西峰分岐
12:20 中峰頂上
12:30 西峰頂上
<下り>
12:45 下山開始
12:57 西峰分岐
13:20 ニセピーク
13:40 7合目(見晴台)
休憩あり
14:10 6合目
14:20 新5合目
14:32 新4合目
15:50 新3合目
15:00 2合目
15:10 登山口P帯
国道から支笏湖を挟んで望む恵庭岳1320m
ズーム
★ 組めない未踏峰への計画・・・
私たち夫婦が求めている1000m超峰全山踏破の夢・・・
マイペースながらコツコツと狙いを定め計画はして来たが、ことごとく打ち砕かれる。
一番の壁は「天気」に恵まれなかった事。どの未踏峰も最低1泊2日は必要でそれなり
に距離のある山がほとんどとなると天気は重要な決行への基準になっている。
今回もシーズン(無雪期)最後のチャンスと狙っていた「上然別山1380m」も不安定な
天気予報だと決行を迷わしテンションが上がらない計画になってしまった。
止めたもう一つの理由は、「林道の状況」。ルート上に林道を車で走行するが計画した
場所まで車で入れるかどうかの確認が取れなかった。この時期、「冬の通行止」と称し
林道出合からゲートされてしまう場合がありその不安も大きかった。
天気だけでも快晴予報なら他の不安は現地確認でも良かったが、ダメ元で走るほど燃料
の無駄はもう許されない事情だ。
ならばどこへ行く?
少しでも天気が良く少しでも近場・・・
何度も行っている山だが、台風の被害で「ルートが変わった」と聞いている恵庭岳に
その確認を兼ねて今日の山と決まった次第だ。
整備された恵庭岳登山口駐車場・・・30台以上は駐車出来るスペースだ
入林ポスト(右側)と整備された砂防ダムと道
二つ目の砂防ダムを潜ると旧登山口の場所があった・・・
ようやく見覚えのある山道も以前とは違っていた・・・
★ 災害の爪痕無残・・・
まさにサバイバルな登山道に変わってしまった恵庭岳。
倒木のジャングルと言っても過言ではないメチャクチャな状況を目の当たりする。
そこを開削するように倒木の処理が行届きコースは一見整備されているように見える。
しかし、危険な登山道であると「警告」したい。
確かに踏み跡はしっかりしていて登山道的なルートは整備されているが、それはピンテが
あってこそ迷わずに歩けているだけ。もし、ピンテが無かったらこのルートを辿れる自信
は無い。もはや恵庭岳は初心者の山ではなく中級から上級の山に変わってしまったと私は
思う。
こうなってしまったのは4年前(2014年)の大雨災害からだろうか?
それにしてもあの無数の倒木を一つ一つ処理しながら登山道を作った関係者には脱帽する。
どれだけの苦労かと考えたら今は感謝しかない。一部ルートが変わってしまったのもあの
倒木の嵐を見たら誰もが納得するだろう・・。
そう考えながら少しずつ上を目指した。
古い標識があっても一見登山道がどこにあるのか迷う場面が多い。唯一ピンテが頼り。
「二合目」・・・どこに登山道があるか分かりますか?
まさにジャングルです。凄いです。
たとえGPSを持っていても一度ルートを見失えばパニクルでしょう・・
倒木の嵐は6合目まで続いていました・・・
★ 新ルートは2合目~6合目まで続く・・・
倒木のジャングルは、蛇行やアップダウンも交えながら続く。
「新三合目」から新しい標識が付けられ、「新五合目」まであり「六合目」から
旧登山道に合流していた。そして、倒木も六合目手前まで目立ち以降は以前の登山道と
あまり変わらない印象だった。
ただ、新ルートが少し迂回する分コースタイムは少しだけプラスになりそうだ。
今日の先行者は二組、その一人と六合目付近ですれ違いもう一組は見晴台で出会った。
いずれも単独の男性だったが、言葉も交わす事なく淡々と降りてしまった。
これ以降は私たちの貸切?
見晴台から先には昨日、今日降ったと見られる新雪が薄っすら積もり寒々しい初冬の
登山路に変わった。でも風も無く時より日差しもあって実際にはまったく寒さは感じ
なかった。
真新しい標識「新三合目」
新三合目から急斜面をトラバース気味に高度を上げる・・少し上がった所から振り返る
鎖場的場所もある・・・
見逃しそうな新四合目標識・・・
ようやく一息付けそうな場所で休憩・・
「登り専用」ルートには、ロープが何本も垂らされている
見晴台の手前で頂上岩峰と噴煙を上げる火口が確認出来る
7合目見晴台への登り・・
見晴台から支笏湖の絶景を見下ろす・・・
今にも崩れ落ちそうな岩峰を間近に望む
支笏湖と紋別岳をズームする
見晴台からの登山道に新雪だ・・
★ 気になる頂上への新ルート・・・
第二見晴台をニセピークと呼んでいるのは私だけかも知れないが、目の前に聳え立つ
頂上岩峰を見て引き返す訳には行かない。
規制線を越えてここからは自己責任の世界。
すぐに九合目の古い標識がある。その先に今までは無かった新たな踏み跡があった。
右に降りるルートは、以前の頂上ルートだが左にピンテと踏み跡もありこれが新ルート?
と思って進んでみた。しかし、踏み跡は途中で引き返し消えていたし、その先は崖状の
危険を感じる不明瞭なルート取りだったので私たちも引き返した。
新雪積もる旧道に踏み跡はなく、先行者二人はニセピークで引き返したと分かった。
私たちもここで帰る話にもなったが、旧道がどこまで進めるのかも気になり出来れば
頂上に登りたいと行けるところまでを条件に進む事にした。
ニセピーク(第二見晴台)から望む頂上岩峰・・
ニセピークにて(旧頂上標識)
第二見晴台から頂上への登山道から西峰を望む
★ 4年ぶり9回目の登頂・・・
頂上岩峰南側基部まで来ると新たなルートに気が付く。
ピンテは頻繁に付けられ、危険個所にはロープも張っていた。
更に注意書きされた案内プレートもあったり急斜度にはフィックスロープもあった。
つまり「ここから登って下さい」と言わんばかりの新ルートに思えた。
新ルートは、基部から西峰に向けてトラバースするように一端高度を下げお椀状のコルから
再び登りになっていた。登り着いたのは、西峰と主峰の中間尾根上。
右に行けば西峰、左に行けば主峰・恵庭岳のようだ。他にも別な踏み跡がありもしかすると
ニセピークからの新ルートなのかも知れないと思った。
左に進路を取り先ずは恵庭岳を目指した。
このルートを開削した人の知恵と努力に驚く見事なルート取りだった。
頂上岩峰直下に来て、旧ルートと出合う。以前のルンゼ状の岩場は崩れ落ちた岩で埋まり
岩が堆積した急な斜面と化していた。見た限りではここも登れそうに見えたが・・・。
今にも足元から崩れ落ちそうな狭い場所から頂上岩峰を見上げる。
一本のフィックスロープだけが頼りのまさに綱渡り・・・。
ビビりながらも最初に私が登る。太いロープに身を任せ何とか登り切る。
その先は両サイドが切れ落ちた靴幅リッジ。距離は2~3mも下は見れない。
足元だけ見てサッと二歩三歩で渡り切る。
最後に短いロープに掴まってひと登りすると頂上に着いた。
びっくりするほど狭い空間。
数人も居たらビビって落ちそうな広さと感じる高所恐怖症の私。
でも、ここから望む絶景は変わらない。
天気も回復して青空が広がり風も無く暖かかったのが何より。
でも、写真だけ撮ってすぐに下山することにした。
樹氷の枝木と頂上・・・
頂上への新ルートコルから望む頂上岩峰
★ 西峰初登頂・・・
下りも慎重に降りて危険地帯を回避するとホッと一息つく。
分岐まで戻って躊躇なく西峰に向かった。
ここも踏み跡がしっかりあり多くの人が来ている事を物語っていた。
分岐から2~3分で「恵庭岳中峰」と書かれた標識があった。その先岩場の細い尾根状に
踏み跡は続いていた。
途中から望む西峰は見事に尖った岩峰。一見登れるのか?と思うほど急斜度だ。
しかし、しっかりした踏み跡とハイ松に助けられ分岐から15分で頂上だった。
眼下に支笏湖とオコタンぺ湖を見下ろし東に主峰・恵庭岳の頂上岩峰が見事だった。
始めて登った西峰・・・以前は登れるピークではないと思っていたが意外にルートは
昔からあったのかも知れない。
主峰より恐怖心も無く気持ちの良い頂上にご機嫌である。
いつもの山頂コーラで喉を潤し、最高の偵察は終了。
サバイバルな前半と胸がキュンと締め付けられる岩峰の登り下り。
なんか面白くてしょうがない。
ここなら来期から何度も登りたい山の一つになる予感がして来た。
新ルート・・西峰分岐への登り
頂上岩峰基部から望む
頂上直下、最後にフィックスされたロープで登る
恵庭岳頂上から望む西峰(右)と中峰
恵庭岳頂上から望む「オコタンぺ湖」は絶景です!
その2
頂上から望む支笏湖
地震で頂上の岩が一部崩れ落ち狭くてビビるも景色は抜群・・4年振りの再訪
頂上からの下山時・・・一番ビビる場面を通過した場所
分岐から西峰に向かうルート途中から西峰を望むと尖っている
分岐から西峰への途中から支笏湖を見下ろす・・
初登頂「西峰」から恵庭岳主峰を背に・・・
絶景! 西峰から望む恵庭岳が素晴らしい・・・
ズームその2
初登頂の「西峰」頂上にて・・・背景は恵庭岳の主峰
西峰の頂上標識は置いてあるだけでした・・・
自家製の干柿を西峰で試食・・・甘~い!
何度見ても神秘的なオコタンぺ湖・・・西峰から
西峰から支笏湖を望む・・・高度感たっぷり
西峰からの下山時も一ヶ所ロープ場があった
恵庭岳「中峰」分岐からすぐの岩峰です
★ 西峰とセットの登山お勧めも・・・
来年も何度か登りたいと意欲満々で下山する。
花の時期も良かろう。真夏の日光浴も良いかも知れない。
主峰ではなく西峰が寝そべってゆっくり出来る癒しのピーク。
来年が楽しみなって来たが、決して初心者が安全に登れるかと言えばそうではない。
危険個所は岩峰だけではなく倒木ジャングルも含めて多い。
出来れば経験者と共に西峰とセットで登る事をお勧めしたいが、あくまでも自己責任の
範疇から逃れられないと肝に銘じて欲しい。
下り専用のルート
下山途中、休憩中に見た虹に感激・・!
恵 庭 岳 (1320m)~西 峰(約1290m)
災害後の新ルート偵察と西峰初登頂
■ 山 行 日 2018年11月13日(火) 日帰り
■ コ ー ス ポロピナイコース
■ メ ン バ ー 夫婦登山 №16
■ 登 山 形 態 登山道&踏み跡 (登山靴)
■ 地 形 図 1/25000地形図 「恵庭岳」
■ 三角点・点名 二等三角点 点名「恵庭岳 エニワダケ」
■ 山行タイム 登り 3時間40分 下り 2時間25分
<登り>
08:15 登山口P帯出発
08:20 1合目
08:30 2合目
08;45 新3合目
09:10 新4合目
09:25 新5合目
09:50 6合目
10:20~30 7合目(見晴台)
10:45 8合目
11:00 ニセピーク
11:40 西峰分岐
11:55 恵庭岳頂上
12:10 下山開始
12:15 西峰分岐
12:20 中峰頂上
12:30 西峰頂上
<下り>
12:45 下山開始
12:57 西峰分岐
13:20 ニセピーク
13:40 7合目(見晴台)
休憩あり
14:10 6合目
14:20 新5合目
14:32 新4合目
15:50 新3合目
15:00 2合目
15:10 登山口P帯
国道から支笏湖を挟んで望む恵庭岳1320m
ズーム
★ 組めない未踏峰への計画・・・
私たち夫婦が求めている1000m超峰全山踏破の夢・・・
マイペースながらコツコツと狙いを定め計画はして来たが、ことごとく打ち砕かれる。
一番の壁は「天気」に恵まれなかった事。どの未踏峰も最低1泊2日は必要でそれなり
に距離のある山がほとんどとなると天気は重要な決行への基準になっている。
今回もシーズン(無雪期)最後のチャンスと狙っていた「上然別山1380m」も不安定な
天気予報だと決行を迷わしテンションが上がらない計画になってしまった。
止めたもう一つの理由は、「林道の状況」。ルート上に林道を車で走行するが計画した
場所まで車で入れるかどうかの確認が取れなかった。この時期、「冬の通行止」と称し
林道出合からゲートされてしまう場合がありその不安も大きかった。
天気だけでも快晴予報なら他の不安は現地確認でも良かったが、ダメ元で走るほど燃料
の無駄はもう許されない事情だ。
ならばどこへ行く?
少しでも天気が良く少しでも近場・・・
何度も行っている山だが、台風の被害で「ルートが変わった」と聞いている恵庭岳に
その確認を兼ねて今日の山と決まった次第だ。
整備された恵庭岳登山口駐車場・・・30台以上は駐車出来るスペースだ
入林ポスト(右側)と整備された砂防ダムと道
二つ目の砂防ダムを潜ると旧登山口の場所があった・・・
ようやく見覚えのある山道も以前とは違っていた・・・
★ 災害の爪痕無残・・・
まさにサバイバルな登山道に変わってしまった恵庭岳。
倒木のジャングルと言っても過言ではないメチャクチャな状況を目の当たりする。
そこを開削するように倒木の処理が行届きコースは一見整備されているように見える。
しかし、危険な登山道であると「警告」したい。
確かに踏み跡はしっかりしていて登山道的なルートは整備されているが、それはピンテが
あってこそ迷わずに歩けているだけ。もし、ピンテが無かったらこのルートを辿れる自信
は無い。もはや恵庭岳は初心者の山ではなく中級から上級の山に変わってしまったと私は
思う。
こうなってしまったのは4年前(2014年)の大雨災害からだろうか?
それにしてもあの無数の倒木を一つ一つ処理しながら登山道を作った関係者には脱帽する。
どれだけの苦労かと考えたら今は感謝しかない。一部ルートが変わってしまったのもあの
倒木の嵐を見たら誰もが納得するだろう・・。
そう考えながら少しずつ上を目指した。
古い標識があっても一見登山道がどこにあるのか迷う場面が多い。唯一ピンテが頼り。
「二合目」・・・どこに登山道があるか分かりますか?
まさにジャングルです。凄いです。
たとえGPSを持っていても一度ルートを見失えばパニクルでしょう・・
倒木の嵐は6合目まで続いていました・・・
★ 新ルートは2合目~6合目まで続く・・・
倒木のジャングルは、蛇行やアップダウンも交えながら続く。
「新三合目」から新しい標識が付けられ、「新五合目」まであり「六合目」から
旧登山道に合流していた。そして、倒木も六合目手前まで目立ち以降は以前の登山道と
あまり変わらない印象だった。
ただ、新ルートが少し迂回する分コースタイムは少しだけプラスになりそうだ。
今日の先行者は二組、その一人と六合目付近ですれ違いもう一組は見晴台で出会った。
いずれも単独の男性だったが、言葉も交わす事なく淡々と降りてしまった。
これ以降は私たちの貸切?
見晴台から先には昨日、今日降ったと見られる新雪が薄っすら積もり寒々しい初冬の
登山路に変わった。でも風も無く時より日差しもあって実際にはまったく寒さは感じ
なかった。
真新しい標識「新三合目」
新三合目から急斜面をトラバース気味に高度を上げる・・少し上がった所から振り返る
鎖場的場所もある・・・
見逃しそうな新四合目標識・・・
ようやく一息付けそうな場所で休憩・・
「登り専用」ルートには、ロープが何本も垂らされている
見晴台の手前で頂上岩峰と噴煙を上げる火口が確認出来る
7合目見晴台への登り・・
見晴台から支笏湖の絶景を見下ろす・・・
今にも崩れ落ちそうな岩峰を間近に望む
支笏湖と紋別岳をズームする
見晴台からの登山道に新雪だ・・
★ 気になる頂上への新ルート・・・
第二見晴台をニセピークと呼んでいるのは私だけかも知れないが、目の前に聳え立つ
頂上岩峰を見て引き返す訳には行かない。
規制線を越えてここからは自己責任の世界。
すぐに九合目の古い標識がある。その先に今までは無かった新たな踏み跡があった。
右に降りるルートは、以前の頂上ルートだが左にピンテと踏み跡もありこれが新ルート?
と思って進んでみた。しかし、踏み跡は途中で引き返し消えていたし、その先は崖状の
危険を感じる不明瞭なルート取りだったので私たちも引き返した。
新雪積もる旧道に踏み跡はなく、先行者二人はニセピークで引き返したと分かった。
私たちもここで帰る話にもなったが、旧道がどこまで進めるのかも気になり出来れば
頂上に登りたいと行けるところまでを条件に進む事にした。
ニセピーク(第二見晴台)から望む頂上岩峰・・
ニセピークにて(旧頂上標識)
第二見晴台から頂上への登山道から西峰を望む
★ 4年ぶり9回目の登頂・・・
頂上岩峰南側基部まで来ると新たなルートに気が付く。
ピンテは頻繁に付けられ、危険個所にはロープも張っていた。
更に注意書きされた案内プレートもあったり急斜度にはフィックスロープもあった。
つまり「ここから登って下さい」と言わんばかりの新ルートに思えた。
新ルートは、基部から西峰に向けてトラバースするように一端高度を下げお椀状のコルから
再び登りになっていた。登り着いたのは、西峰と主峰の中間尾根上。
右に行けば西峰、左に行けば主峰・恵庭岳のようだ。他にも別な踏み跡がありもしかすると
ニセピークからの新ルートなのかも知れないと思った。
左に進路を取り先ずは恵庭岳を目指した。
このルートを開削した人の知恵と努力に驚く見事なルート取りだった。
頂上岩峰直下に来て、旧ルートと出合う。以前のルンゼ状の岩場は崩れ落ちた岩で埋まり
岩が堆積した急な斜面と化していた。見た限りではここも登れそうに見えたが・・・。
今にも足元から崩れ落ちそうな狭い場所から頂上岩峰を見上げる。
一本のフィックスロープだけが頼りのまさに綱渡り・・・。
ビビりながらも最初に私が登る。太いロープに身を任せ何とか登り切る。
その先は両サイドが切れ落ちた靴幅リッジ。距離は2~3mも下は見れない。
足元だけ見てサッと二歩三歩で渡り切る。
最後に短いロープに掴まってひと登りすると頂上に着いた。
びっくりするほど狭い空間。
数人も居たらビビって落ちそうな広さと感じる高所恐怖症の私。
でも、ここから望む絶景は変わらない。
天気も回復して青空が広がり風も無く暖かかったのが何より。
でも、写真だけ撮ってすぐに下山することにした。
樹氷の枝木と頂上・・・
頂上への新ルートコルから望む頂上岩峰
★ 西峰初登頂・・・
下りも慎重に降りて危険地帯を回避するとホッと一息つく。
分岐まで戻って躊躇なく西峰に向かった。
ここも踏み跡がしっかりあり多くの人が来ている事を物語っていた。
分岐から2~3分で「恵庭岳中峰」と書かれた標識があった。その先岩場の細い尾根状に
踏み跡は続いていた。
途中から望む西峰は見事に尖った岩峰。一見登れるのか?と思うほど急斜度だ。
しかし、しっかりした踏み跡とハイ松に助けられ分岐から15分で頂上だった。
眼下に支笏湖とオコタンぺ湖を見下ろし東に主峰・恵庭岳の頂上岩峰が見事だった。
始めて登った西峰・・・以前は登れるピークではないと思っていたが意外にルートは
昔からあったのかも知れない。
主峰より恐怖心も無く気持ちの良い頂上にご機嫌である。
いつもの山頂コーラで喉を潤し、最高の偵察は終了。
サバイバルな前半と胸がキュンと締め付けられる岩峰の登り下り。
なんか面白くてしょうがない。
ここなら来期から何度も登りたい山の一つになる予感がして来た。
新ルート・・西峰分岐への登り
頂上岩峰基部から望む
頂上直下、最後にフィックスされたロープで登る
恵庭岳頂上から望む西峰(右)と中峰
恵庭岳頂上から望む「オコタンぺ湖」は絶景です!
その2
頂上から望む支笏湖
地震で頂上の岩が一部崩れ落ち狭くてビビるも景色は抜群・・4年振りの再訪
頂上からの下山時・・・一番ビビる場面を通過した場所
分岐から西峰に向かうルート途中から西峰を望むと尖っている
分岐から西峰への途中から支笏湖を見下ろす・・
初登頂「西峰」から恵庭岳主峰を背に・・・
絶景! 西峰から望む恵庭岳が素晴らしい・・・
ズームその2
初登頂の「西峰」頂上にて・・・背景は恵庭岳の主峰
西峰の頂上標識は置いてあるだけでした・・・
自家製の干柿を西峰で試食・・・甘~い!
何度見ても神秘的なオコタンぺ湖・・・西峰から
西峰から支笏湖を望む・・・高度感たっぷり
西峰からの下山時も一ヶ所ロープ場があった
恵庭岳「中峰」分岐からすぐの岩峰です
★ 西峰とセットの登山お勧めも・・・
来年も何度か登りたいと意欲満々で下山する。
花の時期も良かろう。真夏の日光浴も良いかも知れない。
主峰ではなく西峰が寝そべってゆっくり出来る癒しのピーク。
来年が楽しみなって来たが、決して初心者が安全に登れるかと言えばそうではない。
危険個所は岩峰だけではなく倒木ジャングルも含めて多い。
出来れば経験者と共に西峰とセットで登る事をお勧めしたいが、あくまでも自己責任の
範疇から逃れられないと肝に銘じて欲しい。
下り専用のルート
下山途中、休憩中に見た虹に感激・・!
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