ganさんの追い出しコンペ(壮行会)
木挽沢~神威岳 (983m)
台風10号で予定変更泊りから日帰り山行へ
■ 山 行 日 2019年8月18日(日) 日帰り
■ ル ー ト 木挽沢林道~木挽沢~神威岳 往復ルート
■ メ ン バ ー gan、俊、マリッカ、エミ、アッキ、こざる、りんご
おと~ちゃん、ぽっさん、エバ (全員HYMLメンバー)
■ 登 山 形 態 沢登り
■ 地 形 図 1/25000地形図 「手稲山」「定山渓」
■ 三角点・点名 三角点、点名無し 標高点のみ
■ コースタイム 登り 3時間15分 下り 3時間20分
<登り>
06:50 木挽沢林道ゲート出発
07:30 林道C495付近から入渓
08:30 C610二股(林道終点)
08:55 C665二股(右股へ)
09:55 C910登山道出合
10:05 神威岳頂上
<下り>
10:45 下山開始
10:55 烏帽子岳縦走路分岐
11:05 C880縦走路(下降)
11:45 C665二股出合
13:10~25 C495入渓点(雷電スイカ食)
14:05 林道ゲート~P
GPSログを元に地形図に移行したルート図です・・・
★ 追い出しコンペ(壮行会)・・・
当初、企てた俊さんの企画は1泊で道南イヌヌシナイ川遡行と八雲馬場山荘泊だった。
しかし、台風10号の接近で15日に計画の中止が参加者に知らされた。20名以上の
参加者は1通のメールで白紙にされた・・・。ただ、台風は17日未明には温帯低気圧
となりその日の内に北海道を離れ西側から晴れ間が覗くのは早かった。
17日は我慢の日、でも18日は台風一過で好天が期待され空いた休日をどう過ごすか
と模索し始めた時である。
幹事役を仰せ付かった俊さんからメールが届く。
18日、木挽沢~神威岳を日帰りでやります。ganさんの「追い出しコンペ」です。
参加希望者はレス下さい・・・。といった内容だった。
「追い出しコンペ」とは、ganさんが、とある理由で海外留学のため日本を離れると言
うので「壮行会」を兼ねた沢登り企画であった。沢の師匠と崇める御仁も多いganさん
だが、趣味は「乗り鉄」と「世界放浪の旅」。もちろん「沢登り」も趣味の範疇であろ
うが、今後の人生を見据えたもう一つの目標が出来たのだろう。
追い出される境地は知る由もないが、長い間多くの沢を登り、沢本も4冊出版し、そこ
に関わって来た仲間の数は半端ないだろう。HYML(北海道の山メーリングリスト)の
創立メンバーでもあり、この20年間は毎月開催された来た懇親会「ルック岳」の総幹
事役としてもその貢献度は大きい。
HYMLを立ち上げたそれぞれのメンバーも全員60歳以上となりガンガン登っていた
若かりし時代とは違って気力も然る事ながら体力の衰えは隠し切れず、年々自覚する程
なのは明確な現実になって来た。
私自身の感情もかなり含んでしまったが、山は山、趣味は趣味でも自分の老後の過ごし
方が少しずつ現実味帯びて来ると、これまで続けて来た事をこれまで通りと言う訳には
行かないのも現実なのである。そろそろ次へのバトンを渡す事も考えているganさんで
はないだろうか?
ともあれ、追い出しコンペには本人を含めて10名となり台風一過の遡行はそのメンバ
ーを見る限り賑やかになる事だけは間違いない予想である。(私を除いて・・笑)
帰路の入渓点で、雷電スイカを頬張るganさん・・・
★ 居酒屋&ホテルハイエース・・・
いつもの集合場所である豊滝情報館Pに6:00集合の計画だった。
わが家から1時間半はかかる場所だから、4:30には家を出なくてはならない。逆算
すると3:00には起床しての準備は必至だ。ならば、前泊して朝はゆっくりと・・と
思うのは、呑んべぃの私が考える浅はかな作戦である。
参加メンバーのぽっさんが、居酒屋ハイエースの招待に賛同。
再会の宴を前に先ずは小金湯温泉まつの湯で身綺麗にして会場の準備にかかった。
チビチビと独り酒していると、お待ちかねぽっさんが到着する。すぐに再会と明日の山
行を祝しての乾杯は早い。ぽっさんとの遡行は始めて・・でもルック岳では色々話を聞
いているからその実力は承知しているつもりだ。
一杯二杯と盛り上がる二人宴に突然車の窓をコンコンと叩く音がした。
これは隣人からの苦情か・・・と思ったら、なんとすみちゃんだった。
今日まで盆休みを利用した道東夫婦旅をしていたらしく帰宅した後に、わざわざここま
で差し入れを届けに来てくれたのだ。計画の事は事前に伝えていたが、明日は旅の後片
付けで家を出られない・・と不参加を悔しがっていた。すみちゃんトークは、函館の誰
かさんに匹敵するほどだが、可愛いから許してしまうオヤジ二人だ。
閉店時間はとっくに過ぎていたが、すみちゃんが帰ると同時に居酒屋は閉店。早々ホテ
ルハイエースに衣替えし、就寝体制となる。もうすぐ24時だった・・。
すみちゃん、差し入れその他ありがとう!
ぽっさんと二人シングルベット(エアマット)2つをくっ付けて足を伸ばして眠れる余裕
が何とも気持ちが良いと言ったのはぽっさん。知らぬ間に二人とも夢の世界に旅立って
いった・・・。(意外と評判の良いホテルハイエースなのだ・・・)
居酒屋ハイエースにて・・・
★ 沢日和の木挽沢・・・
ちょっと寝不足も4時過ぎには起きてコーヒーを飲む余裕があった。
集合時間通り参加者が到着しては挨拶を交わす。懐かしいメンバーや同行が初めてとい
うメンバーもいて天気と共にテンションが上がって行く。
2台の車に分乗し、登山口となるさっぽろ湖木挽大橋を渡った左手の駐車帯に向かう。
出発前のミーティングでは、自己紹介と追い出しコンペに対する一言スピーチタイムが
あった。ganさんが人生を語るスピーチでは一瞬、胸を熱くするも・・6:50出発だ。
快晴も早朝なのか気持ち良い足取りで木挽沢林道のゲートを潜った。
女性5名男性5名の10名パーティーだが、賑やかな会話は途切れる事なく時間を忘れ
るハイキングモードだった。熊対策はこの会話で充分なほど山に響く音量だったかも知
れない。事実、誰も笛を吹くメンバーもいなかった。(笑)
しかし、林道の荒廃は以前より酷く場所によっては背丈以上の笹を掻き分けて通る場面
もあって帰路に林道終点から利用する予定は保留になった・・・。
エミちゃんから「雷電スイカ」の差し入れがあり驚かされる。沢登りにスイカは始めて
だった・・・。山頂まで持ち上げる冗談を本気にした私だったが、入渓地点の沢で冷や
し帰路に食べようと分かってホッとした。
登山口となるP帯で出発前のミーティングが始まる・・・
いよいよ出発である。
★ 賑わうコビキ沢・・・
ワイワイ言いながら時間も気にせず歩いていても入渓ポイントが気になる私。
今回で4回目のコビキ沢になるが、10名パーティーは始めて。そろそろこの辺かなぁ~
と足を止めて後続のganさんを待った。すると地形図を出しながらもう少し先にある
小沢から降りよう・・と付いて行く。なんと緩斜度で藪も少なく簡単に沢に降りる事
が出来た。今までの3回は結構な急斜度と藪を漕いで入渓していたのは何だったのか。
それは、他力によるピンテと踏み跡しか見ておらず「降りやすい場所」を地形図から
読み取る作業をカットしていただけなのだった。
誰にも言えずひとり反省しながら沢に降りると、もうスイカが沢で冷やされていた。
こんな美味しいものがポツンと沢にあったら、熊さんもキツネさんもカラスさんも指
をくわえて我慢するはずが無くず~と心配するのは私だけではないはずだ・・。
林道でも沢でも今日の女子は賑やかだった・・・。
入渓したC495付近のコビキ沢にて・・・
立派な雷電スイカ・・・帰りが楽しみだ!
遡行最初の小滝・・・
左右のどちらもOKの簡単な小滝でした・・
入渓点から小滝が連続し、渓相も悪くないなぁ~とganさん
夏の花「トリカブト」が季節を感じる遡行の花だ!
★ 木挽沢は、初心者の訓練向き・・・
心地良いナメの歩き、ほど良い小滝の直登、微妙なヘツリ・・・どれも沢初心者なら
ドキドキ遡行が楽しめる木挽沢だと思う。基本ザイルを出す場面は無く釜があっても
背の立たないほどの深みではない。左岸右岸のヘツリも簡単と困難の選択も面白いし
下りは、沢と並行する林道を使う事も出来る。
源頭部最後の登りが急斜度で落石もあるので、初心者には辛いかも知れないが、登り
切ったら登山道に出て神威岳の頂上が近いのも嬉しいだろう。時間に余裕があれば、
烏帽子岳への縦走も出来るし、帰路では今回利用した下りの沢を利用するとC710
の滝をクリアして本流に出合うので緊張が解ける場面だ。
初心者の沢体験、訓練の場してお勧めである。秋には林道に山ブドウもあり別の楽し
みもある。春ならウドがそこら中にありお土産の沢になるかも知れない。
この実(花)は、ウドです。
C540付近の小釜を持つ滝・・心配なのではない期待!
両岸のヘツリが楽しいのだが、どの場面でもみんなの思惑は別にある・・・8:02頃
C560付近の小滝もそれぞれの直登が楽しい・・・8:10頃
C645付近 ナメの渓相は、とても涼し気で気持ちが良いものだ・・・8:45
ナメが暫く続き、癒される沢歩きだった・・・
★ 締めは10mの滝・・・
C665の二股は右に進むが、下りでは左股から降りる予定と言ったのはganさん
だった。地形図を見ると確かに左股の源頭部は烏帽子岳縦走路付近まで延びている
ので下降なら使えそうだと始めて知る。
665二股から一気に源頭部を思わせる渓相となり、狭く傾斜が付いた登りとなる。
そして、C710付近で突然現れるのがのっぺりとした10mほどの滝だ。見た目
難しそうだが、二段になってホールドやスタンスもあり更に途中から残置トラロー
プが下げてあったので初心者でも登れると思う。
10名の内3名は、左岸にある高巻きの踏み跡を辿ったが、他は全員直登で登った。
この滝を最後にどんどん傾斜がキツクなり急斜度となっていく。やがて涸れ沢とな
り、笹や灌木に掴まらないと登れないほどだ。浮石も多く大人数の時は落石に注意
したい。
この沢の締めとなる10mの滝 C710付近
C710付近にある10mの滝・・最初に直登アタックしたのはマリッカさんだ
実力も山歴も輝かしいこざるの軽業直登・・・
沢登りは初心者と言うリンゴだが、なかなかでした・・・
次ぎ次に直登するメンバーだが、途中から残置トラロープがあった
★ 神威岳・・・
登山道出合までほぼ3時間だった。
大人数でワイワイ喋りながら登ってもこれ位なら初心者に丁度良い沢訓練だろう。
まぁ~今回のメンバーに果たして初心者って居るのか居ないのか正確には分からない
が、滝だろうが藪だろうが何も動じないメンバーである事は間違いないようだ。笑
出合から15分と掛からずに頂上に着いた。
手前の烏帽子岳分岐でganさんは、3人パーティーとすれ違ったらしいが、烏帽子岳
に向かったので私たちとは出会わなかった。
頂上は、貸切となり互いに握手して喜び合った。
集合写真を撮りゆっくりと休憩タイムをとった。一部ガスは掛かっていたが隣の百松
沢山や烏帽子岳、手稲山も見え隠れし定山渓天狗岳は凛々しく聳えていた。
頂上でも会話が途切れる事なく何でも話題になるメンバーたちで楽しい。
景色より話に夢中で時間の経つのも忘れていた。気が付いて下山しようと思ったとき
二人組の登山者が登頂しすれ違いになる。
登山道は、昨年からSTST(札幌登山道整備隊)の活動により整備され、倒木を始め
標識も一新されたので登山者にはありがたいと思うし、どんどん登って欲しい山であ
る。
登山道、烏帽子岳分岐手前にある鎖場にて・・・頂上はもうすぐ
神威岳山頂にて 参加した10名全員で・・・
★ C520での遊び・・・
10:45 下山開始
下りは、往路の往復では無く665二股の左股に降りるルートを取る事にした。
これにはしっかりと理由があって、登山道から沢形に降りるガレの下りが大人数なら
落石のリスクが大きく、10m滝の下りも心配を残していたためだった。
何気に付いて行く遡行だったが、ただ登って下る私たちのピークハントとは違って、
ganさんの沢登りには深い拘りとルールがある遡行だと学ぶことは多かった。
縦走路からの下りは、最初だけ笹藪を漕ぐもすぐにはっきりとした沢形となり、源頭
から伏流すると問題無く本流の665二股に着いた。ここからは再び往路を辿り、藪
化した林道は避ける事にした。
間もなくお待ちかねのスイカ地点だが、C520小釜を持つ滝ではヘツリ競技会とな
った。ほとんどが簡単な左岸を巻いて降りたが、最後だと思い私が最初に右岸のヘツ
リに挑戦し始めた。失敗すれば釜にドボンである。(ある意味みんなの期待はそれだが
ガチで挑戦する私だった)下でganさんがスタンス位置を指導するもやはり足が届かず
これはダメだと思ったので、ドボン覚悟でフリクションを利用して二歩で飛び降り、
足首ドボンでganさんに抱き着いた。
すると次は、沢師匠ganさんが敢えて挑戦・・しかし、微妙なスタンス位置に迷い断念
する。
今度は、こざるが名乗り出て挑戦。だがどうだろう微妙なホールドを探すと見事にクリ
アして成功する。
最後に俊さんだ。高齢者代表ではないが、ちゃんと笑いの場を提供してくれた・・。
こざるのヘツリ挑戦・・・見事にクリアする流石です
最後に俊さん・・・もう少しだったのに残念
ちゃんと最後に笑いの場を作ってくれました・・・
ヘツリ競技会の場所で最後の集合写真・・・
癒される遡行の花「トリカブト」
★ コンペの締めはあま~い・・・
スイカは無事でした!
ほどよく冷えたスイカの入刀式は主賓のganさんでしたが、二つに割った後はエミちゃん
が切ってくれました。
遡行を終えて疲れているときの甘~いスイカは、他では味わえない何倍も美味しいスイカ
でした。エミちゃん、改めてありがとう!ほんと美味しかったし幸せでした。
みんなも良い顔して思いっきり頬張っていましたね。ご馳走様・・・。
後は、林道を30分強下り無事駐車場に着きました。
サンダル忘れた。パンツ忘れた・・と色々ある中、エミちゃんの着替えた場所は車の後ろ
なのにその向こうは別の車が通る全面開放の場所だった事をご本人は知らなかった。
最後に小金湯温泉で汗を流し、情報館P帯で解散した。
台風一過の快晴に恵まれ、追い出しコンペは無事成功・・・ganさん、頑張って来てね。
みなさん、お疲れ様出した。報告を終わります。
俊さんによる「スイカ割り」のデモンストレーション・・・
ganさんによる入刀・・・
疲れた後の甘く冷たいスイカ、初体験・・美味しかったぁ~
ぽっさんとリンゴです・・・
ganさん、マリッカさんとおと~ちゃん
おと~ちゃんとアッキ
俊さん・・・食べ過ぎぃ~
無事、駐車場に戻ったメンバーたち・・・お疲れ様でした!
※ 8/21アップ終了です・・・。
木挽沢~神威岳 (983m)
台風10号で予定変更泊りから日帰り山行へ
■ 山 行 日 2019年8月18日(日) 日帰り
■ ル ー ト 木挽沢林道~木挽沢~神威岳 往復ルート
■ メ ン バ ー gan、俊、マリッカ、エミ、アッキ、こざる、りんご
おと~ちゃん、ぽっさん、エバ (全員HYMLメンバー)
■ 登 山 形 態 沢登り
■ 地 形 図 1/25000地形図 「手稲山」「定山渓」
■ 三角点・点名 三角点、点名無し 標高点のみ
■ コースタイム 登り 3時間15分 下り 3時間20分
<登り>
06:50 木挽沢林道ゲート出発
07:30 林道C495付近から入渓
08:30 C610二股(林道終点)
08:55 C665二股(右股へ)
09:55 C910登山道出合
10:05 神威岳頂上
<下り>
10:45 下山開始
10:55 烏帽子岳縦走路分岐
11:05 C880縦走路(下降)
11:45 C665二股出合
13:10~25 C495入渓点(雷電スイカ食)
14:05 林道ゲート~P
GPSログを元に地形図に移行したルート図です・・・
★ 追い出しコンペ(壮行会)・・・
当初、企てた俊さんの企画は1泊で道南イヌヌシナイ川遡行と八雲馬場山荘泊だった。
しかし、台風10号の接近で15日に計画の中止が参加者に知らされた。20名以上の
参加者は1通のメールで白紙にされた・・・。ただ、台風は17日未明には温帯低気圧
となりその日の内に北海道を離れ西側から晴れ間が覗くのは早かった。
17日は我慢の日、でも18日は台風一過で好天が期待され空いた休日をどう過ごすか
と模索し始めた時である。
幹事役を仰せ付かった俊さんからメールが届く。
18日、木挽沢~神威岳を日帰りでやります。ganさんの「追い出しコンペ」です。
参加希望者はレス下さい・・・。といった内容だった。
「追い出しコンペ」とは、ganさんが、とある理由で海外留学のため日本を離れると言
うので「壮行会」を兼ねた沢登り企画であった。沢の師匠と崇める御仁も多いganさん
だが、趣味は「乗り鉄」と「世界放浪の旅」。もちろん「沢登り」も趣味の範疇であろ
うが、今後の人生を見据えたもう一つの目標が出来たのだろう。
追い出される境地は知る由もないが、長い間多くの沢を登り、沢本も4冊出版し、そこ
に関わって来た仲間の数は半端ないだろう。HYML(北海道の山メーリングリスト)の
創立メンバーでもあり、この20年間は毎月開催された来た懇親会「ルック岳」の総幹
事役としてもその貢献度は大きい。
HYMLを立ち上げたそれぞれのメンバーも全員60歳以上となりガンガン登っていた
若かりし時代とは違って気力も然る事ながら体力の衰えは隠し切れず、年々自覚する程
なのは明確な現実になって来た。
私自身の感情もかなり含んでしまったが、山は山、趣味は趣味でも自分の老後の過ごし
方が少しずつ現実味帯びて来ると、これまで続けて来た事をこれまで通りと言う訳には
行かないのも現実なのである。そろそろ次へのバトンを渡す事も考えているganさんで
はないだろうか?
ともあれ、追い出しコンペには本人を含めて10名となり台風一過の遡行はそのメンバ
ーを見る限り賑やかになる事だけは間違いない予想である。(私を除いて・・笑)
帰路の入渓点で、雷電スイカを頬張るganさん・・・
★ 居酒屋&ホテルハイエース・・・
いつもの集合場所である豊滝情報館Pに6:00集合の計画だった。
わが家から1時間半はかかる場所だから、4:30には家を出なくてはならない。逆算
すると3:00には起床しての準備は必至だ。ならば、前泊して朝はゆっくりと・・と
思うのは、呑んべぃの私が考える浅はかな作戦である。
参加メンバーのぽっさんが、居酒屋ハイエースの招待に賛同。
再会の宴を前に先ずは小金湯温泉まつの湯で身綺麗にして会場の準備にかかった。
チビチビと独り酒していると、お待ちかねぽっさんが到着する。すぐに再会と明日の山
行を祝しての乾杯は早い。ぽっさんとの遡行は始めて・・でもルック岳では色々話を聞
いているからその実力は承知しているつもりだ。
一杯二杯と盛り上がる二人宴に突然車の窓をコンコンと叩く音がした。
これは隣人からの苦情か・・・と思ったら、なんとすみちゃんだった。
今日まで盆休みを利用した道東夫婦旅をしていたらしく帰宅した後に、わざわざここま
で差し入れを届けに来てくれたのだ。計画の事は事前に伝えていたが、明日は旅の後片
付けで家を出られない・・と不参加を悔しがっていた。すみちゃんトークは、函館の誰
かさんに匹敵するほどだが、可愛いから許してしまうオヤジ二人だ。
閉店時間はとっくに過ぎていたが、すみちゃんが帰ると同時に居酒屋は閉店。早々ホテ
ルハイエースに衣替えし、就寝体制となる。もうすぐ24時だった・・。
すみちゃん、差し入れその他ありがとう!
ぽっさんと二人シングルベット(エアマット)2つをくっ付けて足を伸ばして眠れる余裕
が何とも気持ちが良いと言ったのはぽっさん。知らぬ間に二人とも夢の世界に旅立って
いった・・・。(意外と評判の良いホテルハイエースなのだ・・・)
居酒屋ハイエースにて・・・
★ 沢日和の木挽沢・・・
ちょっと寝不足も4時過ぎには起きてコーヒーを飲む余裕があった。
集合時間通り参加者が到着しては挨拶を交わす。懐かしいメンバーや同行が初めてとい
うメンバーもいて天気と共にテンションが上がって行く。
2台の車に分乗し、登山口となるさっぽろ湖木挽大橋を渡った左手の駐車帯に向かう。
出発前のミーティングでは、自己紹介と追い出しコンペに対する一言スピーチタイムが
あった。ganさんが人生を語るスピーチでは一瞬、胸を熱くするも・・6:50出発だ。
快晴も早朝なのか気持ち良い足取りで木挽沢林道のゲートを潜った。
女性5名男性5名の10名パーティーだが、賑やかな会話は途切れる事なく時間を忘れ
るハイキングモードだった。熊対策はこの会話で充分なほど山に響く音量だったかも知
れない。事実、誰も笛を吹くメンバーもいなかった。(笑)
しかし、林道の荒廃は以前より酷く場所によっては背丈以上の笹を掻き分けて通る場面
もあって帰路に林道終点から利用する予定は保留になった・・・。
エミちゃんから「雷電スイカ」の差し入れがあり驚かされる。沢登りにスイカは始めて
だった・・・。山頂まで持ち上げる冗談を本気にした私だったが、入渓地点の沢で冷や
し帰路に食べようと分かってホッとした。
登山口となるP帯で出発前のミーティングが始まる・・・
いよいよ出発である。
★ 賑わうコビキ沢・・・
ワイワイ言いながら時間も気にせず歩いていても入渓ポイントが気になる私。
今回で4回目のコビキ沢になるが、10名パーティーは始めて。そろそろこの辺かなぁ~
と足を止めて後続のganさんを待った。すると地形図を出しながらもう少し先にある
小沢から降りよう・・と付いて行く。なんと緩斜度で藪も少なく簡単に沢に降りる事
が出来た。今までの3回は結構な急斜度と藪を漕いで入渓していたのは何だったのか。
それは、他力によるピンテと踏み跡しか見ておらず「降りやすい場所」を地形図から
読み取る作業をカットしていただけなのだった。
誰にも言えずひとり反省しながら沢に降りると、もうスイカが沢で冷やされていた。
こんな美味しいものがポツンと沢にあったら、熊さんもキツネさんもカラスさんも指
をくわえて我慢するはずが無くず~と心配するのは私だけではないはずだ・・。
林道でも沢でも今日の女子は賑やかだった・・・。
入渓したC495付近のコビキ沢にて・・・
立派な雷電スイカ・・・帰りが楽しみだ!
遡行最初の小滝・・・
左右のどちらもOKの簡単な小滝でした・・
入渓点から小滝が連続し、渓相も悪くないなぁ~とganさん
夏の花「トリカブト」が季節を感じる遡行の花だ!
★ 木挽沢は、初心者の訓練向き・・・
心地良いナメの歩き、ほど良い小滝の直登、微妙なヘツリ・・・どれも沢初心者なら
ドキドキ遡行が楽しめる木挽沢だと思う。基本ザイルを出す場面は無く釜があっても
背の立たないほどの深みではない。左岸右岸のヘツリも簡単と困難の選択も面白いし
下りは、沢と並行する林道を使う事も出来る。
源頭部最後の登りが急斜度で落石もあるので、初心者には辛いかも知れないが、登り
切ったら登山道に出て神威岳の頂上が近いのも嬉しいだろう。時間に余裕があれば、
烏帽子岳への縦走も出来るし、帰路では今回利用した下りの沢を利用するとC710
の滝をクリアして本流に出合うので緊張が解ける場面だ。
初心者の沢体験、訓練の場してお勧めである。秋には林道に山ブドウもあり別の楽し
みもある。春ならウドがそこら中にありお土産の沢になるかも知れない。
この実(花)は、ウドです。
C540付近の小釜を持つ滝・・心配なのではない期待!
両岸のヘツリが楽しいのだが、どの場面でもみんなの思惑は別にある・・・8:02頃
C560付近の小滝もそれぞれの直登が楽しい・・・8:10頃
C645付近 ナメの渓相は、とても涼し気で気持ちが良いものだ・・・8:45
ナメが暫く続き、癒される沢歩きだった・・・
★ 締めは10mの滝・・・
C665の二股は右に進むが、下りでは左股から降りる予定と言ったのはganさん
だった。地形図を見ると確かに左股の源頭部は烏帽子岳縦走路付近まで延びている
ので下降なら使えそうだと始めて知る。
665二股から一気に源頭部を思わせる渓相となり、狭く傾斜が付いた登りとなる。
そして、C710付近で突然現れるのがのっぺりとした10mほどの滝だ。見た目
難しそうだが、二段になってホールドやスタンスもあり更に途中から残置トラロー
プが下げてあったので初心者でも登れると思う。
10名の内3名は、左岸にある高巻きの踏み跡を辿ったが、他は全員直登で登った。
この滝を最後にどんどん傾斜がキツクなり急斜度となっていく。やがて涸れ沢とな
り、笹や灌木に掴まらないと登れないほどだ。浮石も多く大人数の時は落石に注意
したい。
この沢の締めとなる10mの滝 C710付近
C710付近にある10mの滝・・最初に直登アタックしたのはマリッカさんだ
実力も山歴も輝かしいこざるの軽業直登・・・
沢登りは初心者と言うリンゴだが、なかなかでした・・・
次ぎ次に直登するメンバーだが、途中から残置トラロープがあった
★ 神威岳・・・
登山道出合までほぼ3時間だった。
大人数でワイワイ喋りながら登ってもこれ位なら初心者に丁度良い沢訓練だろう。
まぁ~今回のメンバーに果たして初心者って居るのか居ないのか正確には分からない
が、滝だろうが藪だろうが何も動じないメンバーである事は間違いないようだ。笑
出合から15分と掛からずに頂上に着いた。
手前の烏帽子岳分岐でganさんは、3人パーティーとすれ違ったらしいが、烏帽子岳
に向かったので私たちとは出会わなかった。
頂上は、貸切となり互いに握手して喜び合った。
集合写真を撮りゆっくりと休憩タイムをとった。一部ガスは掛かっていたが隣の百松
沢山や烏帽子岳、手稲山も見え隠れし定山渓天狗岳は凛々しく聳えていた。
頂上でも会話が途切れる事なく何でも話題になるメンバーたちで楽しい。
景色より話に夢中で時間の経つのも忘れていた。気が付いて下山しようと思ったとき
二人組の登山者が登頂しすれ違いになる。
登山道は、昨年からSTST(札幌登山道整備隊)の活動により整備され、倒木を始め
標識も一新されたので登山者にはありがたいと思うし、どんどん登って欲しい山であ
る。
登山道、烏帽子岳分岐手前にある鎖場にて・・・頂上はもうすぐ
神威岳山頂にて 参加した10名全員で・・・
★ C520での遊び・・・
10:45 下山開始
下りは、往路の往復では無く665二股の左股に降りるルートを取る事にした。
これにはしっかりと理由があって、登山道から沢形に降りるガレの下りが大人数なら
落石のリスクが大きく、10m滝の下りも心配を残していたためだった。
何気に付いて行く遡行だったが、ただ登って下る私たちのピークハントとは違って、
ganさんの沢登りには深い拘りとルールがある遡行だと学ぶことは多かった。
縦走路からの下りは、最初だけ笹藪を漕ぐもすぐにはっきりとした沢形となり、源頭
から伏流すると問題無く本流の665二股に着いた。ここからは再び往路を辿り、藪
化した林道は避ける事にした。
間もなくお待ちかねのスイカ地点だが、C520小釜を持つ滝ではヘツリ競技会とな
った。ほとんどが簡単な左岸を巻いて降りたが、最後だと思い私が最初に右岸のヘツ
リに挑戦し始めた。失敗すれば釜にドボンである。(ある意味みんなの期待はそれだが
ガチで挑戦する私だった)下でganさんがスタンス位置を指導するもやはり足が届かず
これはダメだと思ったので、ドボン覚悟でフリクションを利用して二歩で飛び降り、
足首ドボンでganさんに抱き着いた。
すると次は、沢師匠ganさんが敢えて挑戦・・しかし、微妙なスタンス位置に迷い断念
する。
今度は、こざるが名乗り出て挑戦。だがどうだろう微妙なホールドを探すと見事にクリ
アして成功する。
最後に俊さんだ。高齢者代表ではないが、ちゃんと笑いの場を提供してくれた・・。
こざるのヘツリ挑戦・・・見事にクリアする流石です
最後に俊さん・・・もう少しだったのに残念
ちゃんと最後に笑いの場を作ってくれました・・・
ヘツリ競技会の場所で最後の集合写真・・・
癒される遡行の花「トリカブト」
★ コンペの締めはあま~い・・・
スイカは無事でした!
ほどよく冷えたスイカの入刀式は主賓のganさんでしたが、二つに割った後はエミちゃん
が切ってくれました。
遡行を終えて疲れているときの甘~いスイカは、他では味わえない何倍も美味しいスイカ
でした。エミちゃん、改めてありがとう!ほんと美味しかったし幸せでした。
みんなも良い顔して思いっきり頬張っていましたね。ご馳走様・・・。
後は、林道を30分強下り無事駐車場に着きました。
サンダル忘れた。パンツ忘れた・・と色々ある中、エミちゃんの着替えた場所は車の後ろ
なのにその向こうは別の車が通る全面開放の場所だった事をご本人は知らなかった。
最後に小金湯温泉で汗を流し、情報館P帯で解散した。
台風一過の快晴に恵まれ、追い出しコンペは無事成功・・・ganさん、頑張って来てね。
みなさん、お疲れ様出した。報告を終わります。
俊さんによる「スイカ割り」のデモンストレーション・・・
ganさんによる入刀・・・
疲れた後の甘く冷たいスイカ、初体験・・美味しかったぁ~
ぽっさんとリンゴです・・・
ganさん、マリッカさんとおと~ちゃん
おと~ちゃんとアッキ
俊さん・・・食べ過ぎぃ~
無事、駐車場に戻ったメンバーたち・・・お疲れ様でした!
※ 8/21アップ終了です・・・。
前後の若者委に交じって、精一杯い頑張ってきます。
今度の旅は、これまでと違った第二の人生を形成するための準備の旅ですよね。
試しの旅でもあるかも知れませんが、早期退職し、実行に移す判断と行動力は私にも備え欲しいものです。
平日が休みになる感覚がまだ分からないと言いますが、年に何度か休みを取って世界を旅するganさんです。すぐ慣れると思いますが、今までと違う目的だと気持ちも違うんでしょうね。
私も少しずつ次の事を考えながら山に挑戦しています。
身体に気を付けて頑張って下さい。
帰国後のご報告を楽しみにしています。
いってらっしゃ~い