北日高のマイナーな山・・・二岐岳 ふたまただけ (1591m)
■ 山 行 日 2014年9月3日(水) 日帰り
■ ル ー ト 千呂露川二岐沢一ノ沢ルート 往復
■ メ ン バ ー 夫婦登山 №20
■ 登 山 形 態 沢登り (エバ スパイク地下足袋)
■ 地 形 図 1/25000地形図 「二岐岳」
■ 三角点・点名 二等三角点 点名「二岐岳 フタマタダケ」
山頂が二つに分かれている小さな山の意
■ コースタイム 登り 5時間8分 下り 3時間45分
<登り>
07:35 駐車場出発
07:45 一ノ沢出合入渓
08:12 720二股
09:00 850二股(20m大滝)
09:10 大滝の上で休憩 ~20
09:28 910二股
10:00 1030二股
11:17 1380二股
12:53 二岐岳頂上
<下り>
13:10 下山開始
13:35 1470沢形
14:45 1030二股出合
16:38 二岐沢出合
16:55 駐車場到着
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★ ようやくの二岐岳・・・
北日高に位置する1000m超峰を始めとする多くの山々・・・。
自宅から日帰りも可能なアプローチの近さは、エバ夫婦にとっても馴染みの山が多い。
しかし、そのほとんどは登山道も無く沢登りか積雪期の登行となり侮れない山ばかりだ。
今回登った「二岐岳」も以前から気になっていた山の一つだが、沢登りの難易度が判らず
後回しになっていた。そこに背中を押してくれたのが、HYML会員でもあり沢登りの本を
書いたganさんこと岩村和彦氏の「ganさんが遡行、北海道の沢登り独断ガイドブック」だった。
核心部の小滝群があるも技術的には難しく無さそう・・・
最後の藪漕ぎも45分と記され、登行時間は5時間前後とある。
初老のエバ夫婦でも体力だけは人並み以上と自負し何とか行けそう・・・と判断して計画を組んだ。
沢登りの楽しみは未知であればあるほどその魅力と興奮度が高く、目の前に立ち塞がる滝を見て
右か左か、登れるか高巻きか・・とその場で判断するのが楽しい。事前の情報を得ず未知の沢に
挑む姿勢が本当の沢屋と呼ばれる吾人なのだろう。
しかし、遡行技術の無い我々にとって事前の登行情報は重要であり登頂を第一の目的としている
ので単なるピークハントなのだ。
そんな訳で挑んだ「ようやくの二岐岳」だった・・。
★ ganさんの本・・・
今回大いに参考となりお世話になった「北海道の沢登り独断ガイドブック」P141に「二岐岳」が
載っている。
難易度を表すレベルを★印で表し、★(初心者)、★★(中級・ちょっと大変)、★★★(上級・相当大変)、
それに☆を足して中間レベルを示している。二岐岳は★で初級レベルだったことが嬉しい。
アクセスなどについては、是非本を読んで頂き参考にして頂きたいのでここでは割愛する事にする。
紹介されている多くの沢に興味は尽きないが★★レベルになるとまったく自信が無く★☆までが
私たちの適正レベルなのがちょっと寂しい・・・。
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登山口となる千呂露川二岐沢出合にある駐車スペースと簡易トイレ
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二岐沢沿いの林道入口には北電の管理ゲートがあり施錠されている。
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駐車場から10分ほどで一ノ沢出合となる
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一ノ沢に入ってすぐの渓相です。苔むした平凡な沢から始まる・・・
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入ってすぐ右岸に堆積した不思議な石・・・どうしてこういう状態なのか摩訶不思議だ
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暫くは平凡な沢歩きが続く・・・
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720二股を過ぎた辺りから渓相が変わり始める・・・
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大文字草(ダイモンジソウ)・・・ 岩場に非常に多かった
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775m付近で出合う最初の3mの滝は直登する・・・核心部のはじまり
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滑滝を始め小滝が次々と出始めて楽しい・・・
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840付近の5mの滝・・ヌルヌルの倒木を使って直登するも微妙だった
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奥に見えて来たのがこの沢最大の20mの大滝・・・
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その手前にある5mの滝もなんとか直登する・・・
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この滝は直登不可、左岸に約40mのザレ場があり急登を登って滝上に出る
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滝上にもいくつか小滝が続くが核心部はほぼ終わりだ・・・
★ ひと月振りの夫婦登山・・・
7月31日に登った「雪盛山」以降、夫婦登山としては約1ヶ月振りとなる。
ルベシベ山、雪盛山に続きここ二岐岳も同じ北日高の山・・・まるで北日高集中登山だ。
自宅を5時30分に出発し、日高町には6時35分に通過。千栄のチロロ林道出合には6時45分に
着きここから約17キロで二岐沢出合となる。国道から約8キロの区間は舗装路で走りやすいがその後
ダートとなりチロロ川沿いの林道を9キロほど走る。
駐車スペースにはすでに6台の車が駐車していた。
ほとんどが北戸蔦別岳や幌尻岳、1967峰に向けた登山者で二岐岳に登る輩は私たちだけの様だ。
簡易トイレを利用させて頂き、7時35分の出発となった。
一ノ沢出合から登行のタイムとし、7時45分のスタート。標高は約650m。
ガイド本を熟読して来たので初めての沢に思えなかったが、苔むした平凡な沢歩きから始まった。
入ってすぐ右岸に大きく堆積した石がなんとも不思議な光景だった。周りの状況からもここにこの
規模でどうして堆積したのか・・・摩訶不思議だった。
8時12分、720二股を確認しそのまま本流を進むと渓相が次第に変わって来た。
沢幅も狭くなり傾斜が付いてくる。滑の小滝も現れ平凡な沢が一転する。そして、775付近で
最初の3mの滝に出合いここから核心部の始まりだと分かる。
★ 集中した小滝群にエキサイト・・・
核心部は775付近から920二股を過ぎたくらいまで続く。
わすが標高差150mの中に集中した小滝・大滝が混じりエキサイティングな沢登りに楽しくなる。
3m~5mの小滝のほとんどは直登出来るも安全な脇の高巻きはエバ夫婦に合っている・・。
20mの大滝は、左岸に急斜度のザレ場を利用して登るが掴むところが無いので怖かった。
1030二股は水流のある左を行きたくなるが右が本流で涸れ沢だ。
★ 退屈な涸れ沢・・・
1030右股本流の涸れ沢は一気に沢幅も狭くなり斜度も増して来る。
沢形は1380二股まではっきりしていて迷う事は無いが淡々とした登りが退屈だった。
1380二股も右が本流だが見た目は左に少し水流があり行きたくなる。
ここからもまだしばらくは沢形があるも鬱蒼とした草木を避ける場面もあり微妙な登りだ。
そして1470付近で沢形が消える。ガイド本に従って以降は磁石を出し真西に進路を取りながら
藪漕ぎに突入した。鬱蒼とした背丈以上の笹と灌木は延々と続く。
★ ルートミス?・・・
ガイド本には藪漕ぎ45分と記されていたが・・・いっこうに頂上には着かない。
少し大きな白樺の木に攀じ登って周囲を伺うと、どうもまっすぐ頂上に向かって登っている様だった。
そしてその距離に愕然とする。1500を越えた辺りからハイ松も混じり中々前に進まないのだ。
タイムリミットは13時と決めて登って来たがすでに12時を過ぎていた。ここまで来て断念か!
・・・と夫婦で顔を見合った。
私は「もう諦めて下りようか」と話したが、チーヤンは「時間までもう少し頑張ろう・・・」と言い
元気を取り戻す。高度はすでに1570mになりその差は20mしかない。最後の力を振り絞るように
ハイ松と格闘しその向こうに頂上を示す三角点に見つけた。
12時53分、二岐岳1591m初登頂の瞬間だ。
周りはガスが立ち込めて何も見えないが、三角点に辿り着き興奮度と安堵感の混じった複雑な達成感
をひしひしと感じ始めていた。握手をして喜び合いコーラでの乾杯はいつもながら美味しい。
約1時間30分の強烈な藪漕ぎだった。
下山は、頻繁に付けて来たテープを頼りに嘘のように楽をして降りる事が出来た。
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1380二股から右股の沢形はこんな感じで続く・・・
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1400前後で振り返るとチロロ岳西峰の肩が格好良く見えた・・・
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その西峰のズーム
★ 藪漕ぎ1時間30分の死闘の末・・・
藪の途中では「もう止めよう・・」と諦め掛けた。
真西に進路を取って登ってたつもりも少しのズレでその先は頂上に向かっていたのだ。
思っていた以上に藪は濃く悪戦苦闘だった。中々前に進まず時間だけが過ぎて行く。
鬱蒼とした笹薮の中で咽喉が乾きお腹も空いて力が入らない。
チーヤンの「もう少し頑張ろう・・・」の言葉は大きな励みになった。
1570付近から藪は少しだけ薄くなり笹を掻き分けると前に進めるようになった。
強烈なハイ松には手こずったが先が見えて来ると勇気100倍になるから不思議だ。
そして、結果的には約1時間30分の藪漕ぎの末ぴったしと頂上の三角点に辿り着き安堵する。
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初登頂 二岐岳1591m頂上
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わが夫婦の祝い酒ならぬ祝いコーラは最近の定番だ!
★ 下山・・・
滞在は僅かに17分。
下山開始は13時10分だった。
登りで5時間強なら下りも4時間前後を予想するとそうそう頂上ではゆっくりも出来ない時間だ。
1470から頻繁にピンクのテープを付けながら登って来た。
GPSを持たないエバ夫婦にとって今もテープ無くしての登行は考えにくい。
下りはこのテープが救いとなり大きな笹も順目になって下りやすくなるから嬉しい。
回収しながらも1470に降りたのは13時35分、わずか25分で降りてしまった。
後は沢形を忠実に降りて行けばいいだけだ。
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もうすぐ1470の沢形に着く・・・
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ザレ場も無事降りて20mの大滝を振り返り別れを告げる・・・
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下りの小滝群を楽しみながらどんどん降りて行く・・
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途中でキノコは何種類が見つけるもほとんどが終わりかけていた。
これはヌメリスギタケで味噌汁に入れると美味しいが取らずに帰ってきた・・・
強烈な藪漕ぎを久しぶりに体験する。
距離は短いが小滝群の連続する遡行にはエキサイトした。
往復10時間の遡行もなかなか手ごたえがあって充実した登山になった。
気になっていた未踏峰をまた一つクリア出来て満足の帰宅で冷えたビールが五臓六腑に浸み渡る・・・
■ 山 行 日 2014年9月3日(水) 日帰り
■ ル ー ト 千呂露川二岐沢一ノ沢ルート 往復
■ メ ン バ ー 夫婦登山 №20
■ 登 山 形 態 沢登り (エバ スパイク地下足袋)
■ 地 形 図 1/25000地形図 「二岐岳」
■ 三角点・点名 二等三角点 点名「二岐岳 フタマタダケ」
山頂が二つに分かれている小さな山の意
■ コースタイム 登り 5時間8分 下り 3時間45分
<登り>
07:35 駐車場出発
07:45 一ノ沢出合入渓
08:12 720二股
09:00 850二股(20m大滝)
09:10 大滝の上で休憩 ~20
09:28 910二股
10:00 1030二股
11:17 1380二股
12:53 二岐岳頂上
<下り>
13:10 下山開始
13:35 1470沢形
14:45 1030二股出合
16:38 二岐沢出合
16:55 駐車場到着
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★ ようやくの二岐岳・・・
北日高に位置する1000m超峰を始めとする多くの山々・・・。
自宅から日帰りも可能なアプローチの近さは、エバ夫婦にとっても馴染みの山が多い。
しかし、そのほとんどは登山道も無く沢登りか積雪期の登行となり侮れない山ばかりだ。
今回登った「二岐岳」も以前から気になっていた山の一つだが、沢登りの難易度が判らず
後回しになっていた。そこに背中を押してくれたのが、HYML会員でもあり沢登りの本を
書いたganさんこと岩村和彦氏の「ganさんが遡行、北海道の沢登り独断ガイドブック」だった。
核心部の小滝群があるも技術的には難しく無さそう・・・
最後の藪漕ぎも45分と記され、登行時間は5時間前後とある。
初老のエバ夫婦でも体力だけは人並み以上と自負し何とか行けそう・・・と判断して計画を組んだ。
沢登りの楽しみは未知であればあるほどその魅力と興奮度が高く、目の前に立ち塞がる滝を見て
右か左か、登れるか高巻きか・・とその場で判断するのが楽しい。事前の情報を得ず未知の沢に
挑む姿勢が本当の沢屋と呼ばれる吾人なのだろう。
しかし、遡行技術の無い我々にとって事前の登行情報は重要であり登頂を第一の目的としている
ので単なるピークハントなのだ。
そんな訳で挑んだ「ようやくの二岐岳」だった・・。
★ ganさんの本・・・
今回大いに参考となりお世話になった「北海道の沢登り独断ガイドブック」P141に「二岐岳」が
載っている。
難易度を表すレベルを★印で表し、★(初心者)、★★(中級・ちょっと大変)、★★★(上級・相当大変)、
それに☆を足して中間レベルを示している。二岐岳は★で初級レベルだったことが嬉しい。
アクセスなどについては、是非本を読んで頂き参考にして頂きたいのでここでは割愛する事にする。
紹介されている多くの沢に興味は尽きないが★★レベルになるとまったく自信が無く★☆までが
私たちの適正レベルなのがちょっと寂しい・・・。
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登山口となる千呂露川二岐沢出合にある駐車スペースと簡易トイレ
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二岐沢沿いの林道入口には北電の管理ゲートがあり施錠されている。
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駐車場から10分ほどで一ノ沢出合となる
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一ノ沢に入ってすぐの渓相です。苔むした平凡な沢から始まる・・・
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入ってすぐ右岸に堆積した不思議な石・・・どうしてこういう状態なのか摩訶不思議だ
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暫くは平凡な沢歩きが続く・・・
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720二股を過ぎた辺りから渓相が変わり始める・・・
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大文字草(ダイモンジソウ)・・・ 岩場に非常に多かった
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775m付近で出合う最初の3mの滝は直登する・・・核心部のはじまり
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滑滝を始め小滝が次々と出始めて楽しい・・・
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840付近の5mの滝・・ヌルヌルの倒木を使って直登するも微妙だった
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奥に見えて来たのがこの沢最大の20mの大滝・・・
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その手前にある5mの滝もなんとか直登する・・・
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この滝は直登不可、左岸に約40mのザレ場があり急登を登って滝上に出る
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滝上にもいくつか小滝が続くが核心部はほぼ終わりだ・・・
★ ひと月振りの夫婦登山・・・
7月31日に登った「雪盛山」以降、夫婦登山としては約1ヶ月振りとなる。
ルベシベ山、雪盛山に続きここ二岐岳も同じ北日高の山・・・まるで北日高集中登山だ。
自宅を5時30分に出発し、日高町には6時35分に通過。千栄のチロロ林道出合には6時45分に
着きここから約17キロで二岐沢出合となる。国道から約8キロの区間は舗装路で走りやすいがその後
ダートとなりチロロ川沿いの林道を9キロほど走る。
駐車スペースにはすでに6台の車が駐車していた。
ほとんどが北戸蔦別岳や幌尻岳、1967峰に向けた登山者で二岐岳に登る輩は私たちだけの様だ。
簡易トイレを利用させて頂き、7時35分の出発となった。
一ノ沢出合から登行のタイムとし、7時45分のスタート。標高は約650m。
ガイド本を熟読して来たので初めての沢に思えなかったが、苔むした平凡な沢歩きから始まった。
入ってすぐ右岸に大きく堆積した石がなんとも不思議な光景だった。周りの状況からもここにこの
規模でどうして堆積したのか・・・摩訶不思議だった。
8時12分、720二股を確認しそのまま本流を進むと渓相が次第に変わって来た。
沢幅も狭くなり傾斜が付いてくる。滑の小滝も現れ平凡な沢が一転する。そして、775付近で
最初の3mの滝に出合いここから核心部の始まりだと分かる。
★ 集中した小滝群にエキサイト・・・
核心部は775付近から920二股を過ぎたくらいまで続く。
わすが標高差150mの中に集中した小滝・大滝が混じりエキサイティングな沢登りに楽しくなる。
3m~5mの小滝のほとんどは直登出来るも安全な脇の高巻きはエバ夫婦に合っている・・。
20mの大滝は、左岸に急斜度のザレ場を利用して登るが掴むところが無いので怖かった。
1030二股は水流のある左を行きたくなるが右が本流で涸れ沢だ。
★ 退屈な涸れ沢・・・
1030右股本流の涸れ沢は一気に沢幅も狭くなり斜度も増して来る。
沢形は1380二股まではっきりしていて迷う事は無いが淡々とした登りが退屈だった。
1380二股も右が本流だが見た目は左に少し水流があり行きたくなる。
ここからもまだしばらくは沢形があるも鬱蒼とした草木を避ける場面もあり微妙な登りだ。
そして1470付近で沢形が消える。ガイド本に従って以降は磁石を出し真西に進路を取りながら
藪漕ぎに突入した。鬱蒼とした背丈以上の笹と灌木は延々と続く。
★ ルートミス?・・・
ガイド本には藪漕ぎ45分と記されていたが・・・いっこうに頂上には着かない。
少し大きな白樺の木に攀じ登って周囲を伺うと、どうもまっすぐ頂上に向かって登っている様だった。
そしてその距離に愕然とする。1500を越えた辺りからハイ松も混じり中々前に進まないのだ。
タイムリミットは13時と決めて登って来たがすでに12時を過ぎていた。ここまで来て断念か!
・・・と夫婦で顔を見合った。
私は「もう諦めて下りようか」と話したが、チーヤンは「時間までもう少し頑張ろう・・・」と言い
元気を取り戻す。高度はすでに1570mになりその差は20mしかない。最後の力を振り絞るように
ハイ松と格闘しその向こうに頂上を示す三角点に見つけた。
12時53分、二岐岳1591m初登頂の瞬間だ。
周りはガスが立ち込めて何も見えないが、三角点に辿り着き興奮度と安堵感の混じった複雑な達成感
をひしひしと感じ始めていた。握手をして喜び合いコーラでの乾杯はいつもながら美味しい。
約1時間30分の強烈な藪漕ぎだった。
下山は、頻繁に付けて来たテープを頼りに嘘のように楽をして降りる事が出来た。
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1380二股から右股の沢形はこんな感じで続く・・・
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1400前後で振り返るとチロロ岳西峰の肩が格好良く見えた・・・
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その西峰のズーム
★ 藪漕ぎ1時間30分の死闘の末・・・
藪の途中では「もう止めよう・・」と諦め掛けた。
真西に進路を取って登ってたつもりも少しのズレでその先は頂上に向かっていたのだ。
思っていた以上に藪は濃く悪戦苦闘だった。中々前に進まず時間だけが過ぎて行く。
鬱蒼とした笹薮の中で咽喉が乾きお腹も空いて力が入らない。
チーヤンの「もう少し頑張ろう・・・」の言葉は大きな励みになった。
1570付近から藪は少しだけ薄くなり笹を掻き分けると前に進めるようになった。
強烈なハイ松には手こずったが先が見えて来ると勇気100倍になるから不思議だ。
そして、結果的には約1時間30分の藪漕ぎの末ぴったしと頂上の三角点に辿り着き安堵する。
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初登頂 二岐岳1591m頂上
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わが夫婦の祝い酒ならぬ祝いコーラは最近の定番だ!
★ 下山・・・
滞在は僅かに17分。
下山開始は13時10分だった。
登りで5時間強なら下りも4時間前後を予想するとそうそう頂上ではゆっくりも出来ない時間だ。
1470から頻繁にピンクのテープを付けながら登って来た。
GPSを持たないエバ夫婦にとって今もテープ無くしての登行は考えにくい。
下りはこのテープが救いとなり大きな笹も順目になって下りやすくなるから嬉しい。
回収しながらも1470に降りたのは13時35分、わずか25分で降りてしまった。
後は沢形を忠実に降りて行けばいいだけだ。
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もうすぐ1470の沢形に着く・・・
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ザレ場も無事降りて20mの大滝を振り返り別れを告げる・・・
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下りの小滝群を楽しみながらどんどん降りて行く・・
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途中でキノコは何種類が見つけるもほとんどが終わりかけていた。
これはヌメリスギタケで味噌汁に入れると美味しいが取らずに帰ってきた・・・
強烈な藪漕ぎを久しぶりに体験する。
距離は短いが小滝群の連続する遡行にはエキサイトした。
往復10時間の遡行もなかなか手ごたえがあって充実した登山になった。
気になっていた未踏峰をまた一つクリア出来て満足の帰宅で冷えたビールが五臓六腑に浸み渡る・・・
今夏、天候不順が続いた中での3峰登頂は幸運だけではなく、エバさんご夫妻の気力、体力が充実していた証です。
それにしても1時間半の藪こぎはよく諦めずに頑張りましたね。
一ノ沢もなかなか面白そうな沢ですが、下りもロープを使わずに降りられたのでしょうか。
感動的な山行記と写真を楽しませて頂きました。
あの藪漕ぎ1時間30分は、久々に堪えましたね。
でも途中で諦めてもし下山していたらもう登らなかった
山かも知れません。全山登頂の夢が失せたかも・・(笑)
下りもロープは使いませんでした。
特に20m大滝のザレ場の下りで出す予定でしたが
見た目以上に降りれそうだったのでゆっくり降りました。
展望が無かったのは残念でしたが、気になっていた
未踏の一座を制覇出来て満足です。
来道時の好天を祈っています・・。