昨年12月敗退後の再チャレンジもタイムアウト・・・
奥深き日高の静峰・・・下 川 山 (1011m)
■ 山 行 日 2016年10月25日(火) 日帰り
■ ル ー ト パンケアブカサンベ林道~シュンベツ川支流西沢~南西尾根 往復
■ メ ン バ ー 夫婦登山 №20
■ 登 山 形 態 林道歩き~沢登り~尾根笹藪漕ぎ (スパイク長靴)
■ 地 形 図 1/25000地形図 「日高大山」「岩清水」
■ 三角点・点名 三等三角点 点名「下川山シモカワヤマ」
■ コースタイム 登り 3時間35分(南西尾根C880まで) 下り 2時間55分
<登り>
08:55 ゲート出発
09:10 盤渓橋
10:10 入渓
10:45 400二股
11:13 490二股
11:30 520二股右股へ
12:00 630二股右股~尾根へ
12:30 880南西尾根上 登行中止(タイムアウト)
<下り>
12:30 下山開始
12:50~55 630二股
13:10 520二股
13:23 490二股
13:42 400二股
14:15 入渓地点(c290)
14:38 250二股
14:43 林道テープ地点
15:00 盤渓橋
15:25 ゲート P
辿ったルート図(赤い実線)はこんな感じです・・
上の地形図をズームアップしました・・
タイムアウト・・・
★ 再チャレンジ下川山・・・
昨年(2015)12月に臨んだ下川山は、登山口へ通じる林道「春別農屋線」に入って約3㎞地点で敗退していた。
林道は途中から凍結状態。
アップダウン、急カーブ、片側崖状でスタッドレスタイヤ装着もスベスベ路面に恐怖で走れ無かったのが原因だった。
登山口にも辿り着けず悔しい思いで敗退しただけに今季の再チャレンジを狙っていた。
天気は快晴・微風で絶好の登山日和だったが、計画した以上に時間を要し下川山の南西尾根880m付近で
タイムアウトとなり登行を中止して下山となってしまった。(登行を続けていたらあと1時間ほどで登頂出来ると
読んでいたが帰路の時間を計算すると日没ギリギリとなるので中止する事にした。)
しかし、臨んだことで大きな成果もあり再び来季へのメドが立ったので次は必ず初登頂出来ると確信している。
下川山のある日高山脈の中部は、名峰「カムイエクウチカウシ山1979m」を盟主に南西陵シカシナイ山1628m、
南に西川岳1362m、東に中の峰1341mやイドンナップ岳1752mそして、その南に日高大山1361mと
下川山1011m、パンベツ山1336mなどが点在する。
いずれの山々も日高山系の奥深き静峰と名付けたくなる遠きマイナーな山たちだ。
カムエクとイドンナップは登頂済みだが、他は全て未踏の1000m超峰。
一座の踏破に最低2泊は掛かるだろうと思ってつい後回しになっているが、下川山だけは晩秋の小沢と
尾根を使う事で日帰りも可能と分かり以前から狙っていた山である。
道々111号線から約100mの位置に春別農屋線の林道入口ゲートがある
晩秋狙いはベストだったが・・・
静内から静内ダムへ向かう道々111号線を走りダム手前の農屋地区から春別川沿いの林道「春別農屋線」に左折する。
林道は整備されていて朝陽を浴びた紅葉を楽しみながら走る事が出来て昨年とは大違いだった。
約8.7キロ地点に「春別発電所」があり作業員の姿を確認しながら通過し更に7キロほど走る。
林道出合いから約15.8キロ右側に「パンケアブカサンベ林道」の標識とゲートを確認。
ゲートは施錠されていると思ったが開錠されていてカギが下がっていた。
恐らく狩猟関係者が開錠し入林したのだろうと想像し私たちも便乗しようかな?と思ったが、
歩いてもさほど時間は掛かるまいとゲート手前に駐車することにした。(ゲート手前には駐車スペースが2箇所ある)
地形図上のパンケアブカサンべ林道は、盤渓橋を渡って沢の右岸側に示されているが実際は左岸側にあり250二股手前から
右岸側に変わっていた。また林道の表示は250二股付近で途切れているがその後も林道は続く。
250二股から沢と同様に進路が北に変わり約500mを進むと突然廃道化した林道となり黄色いテープが
張られていて車両は通行出来ない。ここまで約2.7キロあり車での走行も可能だった。
廃道化した林道には明瞭な鹿道がしばらく続き沢が東に変わって少し進んだところで途切れ入渓となる。
ここまで約1時間掛かったのは計算外だった・・・。
道々から約15.8km「パンケアブカサンべ林道」出合い
林道ゲートのカギは開錠されていたが、敢えて手前の駐車スペースに駐車した
車が通行出来る立派な林道です・・・
遅い日高の紅葉を楽しみながら林道を歩けました・・・
台風の被害も無く健在だった「盤渓橋」を渡る
朝陽を浴びた遅き紅葉も楽しめました・・・
西沢(仮称)遡行・・・
この沢の名称は不明である。
下川山の西側に流れる沢なので西沢と仮称することにした。
入渓と言っても渡渉しただけでその後も右岸左岸に渡渉しながら沢沿いを歩くので遡行とは言えないかも知れない。
沢は清流で水量は少ない。スパイク長靴での渡渉もまったく問題無い。魚影の確認は出来なかった。
紅葉したモミジなどが沢に落葉し癒される沢登りであるが、慎重に読図をしながら上流へ向かう。
高度計をセットしなかったことを後悔しつつ地形図は嘘をつかず支流は読図通りに現れて現在地は確信出来た。
8月の台風の影響はほとんど見られず、倒木はあれど少なかった。
遡行中雄の大鹿に何頭か出会うもまったく逃げようとせず近くに行くまでじっと「睨めっこ」していた。
鹿道は沢の左岸右岸上にずっと続きフンを踏みながらの遡行である。
当初のルートは、490二股を右股に進み南西尾根821を目指す予定だったが、現地判断で頂上に直登する
520二股を右に進む西面直登沢が近いと読む。
しかし、520二股に着いた時間が11:30で一考する。
登頂まであと2時間は掛かるだろう予想すると13:30登頂となるが、下山にも3時間は掛かるとすれば
17:00前後の下山は日没になってしまう。スタートがあと2時間早かったら・・と反省もあとの祭り。
ここで登頂は諦めた。
ただもう少し時間はあるので12:00まで直登沢を登って見ようとなり急斜度の沢を登り始めた。
沢は落ち葉のジュータン状態で水は僅かに流れている程度。這うように登るも100m登るのに30分も掛かった。
630付近で二股があり右股の先に尾根が近くに見えていた。直進はかなり斜度も急に見えキツクなりそうだった。
予定の12:00にはなったが、尾根まで出たいと右股を選び再び登る。沢は750位で源頭となり笹原の急斜面に
突入する。両手で笹を鷲掴みしながら体を持ち上げ一歩ずつ登るとようやく尾根上に辿り着いた。
12:30、C880付近と思われる。尾根上に期待していた鹿道は確認出来なかったが笹は細く胸位なので
以降の登行は可能と判断出来たのが収穫である。すぐに下山開始、やっぱり下山は早い。
西沢本流を遡行中・・・
520二股右股から下降するチーヤン
このテープまでは立派な林道が続く(車も走行可)・・・下山時撮影。
左岸の林道を下山する・・
林道から見下ろす紅葉したモミジと西沢
来季に再々チャレンジ誓う・・・
想定外のタイムアウトで登頂出来ず残念だったが、登行を中止して登山口に戻った時間が15:25だったことを考えると
中止は正しい判断と改めて安堵する。
次回の挑戦は恐らく来季になると思うが、時期は晩秋の10月そしてゲート出発は6時と決める。
静内市街か新冠の道の駅で前泊するのがベストと考えるが日帰りなら自宅は午前3時の出発が登頂の条件となるだろう。
1011mの山と言っても侮れない奥深き日高の静峰・・・簡単に登れるとは思っていないが、計画はしっかりと
練って臨む事も必要だと教訓する山行だった。
奥深き日高の静峰・・・下 川 山 (1011m)
■ 山 行 日 2016年10月25日(火) 日帰り
■ ル ー ト パンケアブカサンベ林道~シュンベツ川支流西沢~南西尾根 往復
■ メ ン バ ー 夫婦登山 №20
■ 登 山 形 態 林道歩き~沢登り~尾根笹藪漕ぎ (スパイク長靴)
■ 地 形 図 1/25000地形図 「日高大山」「岩清水」
■ 三角点・点名 三等三角点 点名「下川山シモカワヤマ」
■ コースタイム 登り 3時間35分(南西尾根C880まで) 下り 2時間55分
<登り>
08:55 ゲート出発
09:10 盤渓橋
10:10 入渓
10:45 400二股
11:13 490二股
11:30 520二股右股へ
12:00 630二股右股~尾根へ
12:30 880南西尾根上 登行中止(タイムアウト)
<下り>
12:30 下山開始
12:50~55 630二股
13:10 520二股
13:23 490二股
13:42 400二股
14:15 入渓地点(c290)
14:38 250二股
14:43 林道テープ地点
15:00 盤渓橋
15:25 ゲート P
辿ったルート図(赤い実線)はこんな感じです・・
上の地形図をズームアップしました・・
タイムアウト・・・
★ 再チャレンジ下川山・・・
昨年(2015)12月に臨んだ下川山は、登山口へ通じる林道「春別農屋線」に入って約3㎞地点で敗退していた。
林道は途中から凍結状態。
アップダウン、急カーブ、片側崖状でスタッドレスタイヤ装着もスベスベ路面に恐怖で走れ無かったのが原因だった。
登山口にも辿り着けず悔しい思いで敗退しただけに今季の再チャレンジを狙っていた。
天気は快晴・微風で絶好の登山日和だったが、計画した以上に時間を要し下川山の南西尾根880m付近で
タイムアウトとなり登行を中止して下山となってしまった。(登行を続けていたらあと1時間ほどで登頂出来ると
読んでいたが帰路の時間を計算すると日没ギリギリとなるので中止する事にした。)
しかし、臨んだことで大きな成果もあり再び来季へのメドが立ったので次は必ず初登頂出来ると確信している。
下川山のある日高山脈の中部は、名峰「カムイエクウチカウシ山1979m」を盟主に南西陵シカシナイ山1628m、
南に西川岳1362m、東に中の峰1341mやイドンナップ岳1752mそして、その南に日高大山1361mと
下川山1011m、パンベツ山1336mなどが点在する。
いずれの山々も日高山系の奥深き静峰と名付けたくなる遠きマイナーな山たちだ。
カムエクとイドンナップは登頂済みだが、他は全て未踏の1000m超峰。
一座の踏破に最低2泊は掛かるだろうと思ってつい後回しになっているが、下川山だけは晩秋の小沢と
尾根を使う事で日帰りも可能と分かり以前から狙っていた山である。
道々111号線から約100mの位置に春別農屋線の林道入口ゲートがある
晩秋狙いはベストだったが・・・
静内から静内ダムへ向かう道々111号線を走りダム手前の農屋地区から春別川沿いの林道「春別農屋線」に左折する。
林道は整備されていて朝陽を浴びた紅葉を楽しみながら走る事が出来て昨年とは大違いだった。
約8.7キロ地点に「春別発電所」があり作業員の姿を確認しながら通過し更に7キロほど走る。
林道出合いから約15.8キロ右側に「パンケアブカサンベ林道」の標識とゲートを確認。
ゲートは施錠されていると思ったが開錠されていてカギが下がっていた。
恐らく狩猟関係者が開錠し入林したのだろうと想像し私たちも便乗しようかな?と思ったが、
歩いてもさほど時間は掛かるまいとゲート手前に駐車することにした。(ゲート手前には駐車スペースが2箇所ある)
地形図上のパンケアブカサンべ林道は、盤渓橋を渡って沢の右岸側に示されているが実際は左岸側にあり250二股手前から
右岸側に変わっていた。また林道の表示は250二股付近で途切れているがその後も林道は続く。
250二股から沢と同様に進路が北に変わり約500mを進むと突然廃道化した林道となり黄色いテープが
張られていて車両は通行出来ない。ここまで約2.7キロあり車での走行も可能だった。
廃道化した林道には明瞭な鹿道がしばらく続き沢が東に変わって少し進んだところで途切れ入渓となる。
ここまで約1時間掛かったのは計算外だった・・・。
道々から約15.8km「パンケアブカサンべ林道」出合い
林道ゲートのカギは開錠されていたが、敢えて手前の駐車スペースに駐車した
車が通行出来る立派な林道です・・・
遅い日高の紅葉を楽しみながら林道を歩けました・・・
台風の被害も無く健在だった「盤渓橋」を渡る
朝陽を浴びた遅き紅葉も楽しめました・・・
西沢(仮称)遡行・・・
この沢の名称は不明である。
下川山の西側に流れる沢なので西沢と仮称することにした。
入渓と言っても渡渉しただけでその後も右岸左岸に渡渉しながら沢沿いを歩くので遡行とは言えないかも知れない。
沢は清流で水量は少ない。スパイク長靴での渡渉もまったく問題無い。魚影の確認は出来なかった。
紅葉したモミジなどが沢に落葉し癒される沢登りであるが、慎重に読図をしながら上流へ向かう。
高度計をセットしなかったことを後悔しつつ地形図は嘘をつかず支流は読図通りに現れて現在地は確信出来た。
8月の台風の影響はほとんど見られず、倒木はあれど少なかった。
遡行中雄の大鹿に何頭か出会うもまったく逃げようとせず近くに行くまでじっと「睨めっこ」していた。
鹿道は沢の左岸右岸上にずっと続きフンを踏みながらの遡行である。
当初のルートは、490二股を右股に進み南西尾根821を目指す予定だったが、現地判断で頂上に直登する
520二股を右に進む西面直登沢が近いと読む。
しかし、520二股に着いた時間が11:30で一考する。
登頂まであと2時間は掛かるだろう予想すると13:30登頂となるが、下山にも3時間は掛かるとすれば
17:00前後の下山は日没になってしまう。スタートがあと2時間早かったら・・と反省もあとの祭り。
ここで登頂は諦めた。
ただもう少し時間はあるので12:00まで直登沢を登って見ようとなり急斜度の沢を登り始めた。
沢は落ち葉のジュータン状態で水は僅かに流れている程度。這うように登るも100m登るのに30分も掛かった。
630付近で二股があり右股の先に尾根が近くに見えていた。直進はかなり斜度も急に見えキツクなりそうだった。
予定の12:00にはなったが、尾根まで出たいと右股を選び再び登る。沢は750位で源頭となり笹原の急斜面に
突入する。両手で笹を鷲掴みしながら体を持ち上げ一歩ずつ登るとようやく尾根上に辿り着いた。
12:30、C880付近と思われる。尾根上に期待していた鹿道は確認出来なかったが笹は細く胸位なので
以降の登行は可能と判断出来たのが収穫である。すぐに下山開始、やっぱり下山は早い。
西沢本流を遡行中・・・
520二股右股から下降するチーヤン
このテープまでは立派な林道が続く(車も走行可)・・・下山時撮影。
左岸の林道を下山する・・
林道から見下ろす紅葉したモミジと西沢
来季に再々チャレンジ誓う・・・
想定外のタイムアウトで登頂出来ず残念だったが、登行を中止して登山口に戻った時間が15:25だったことを考えると
中止は正しい判断と改めて安堵する。
次回の挑戦は恐らく来季になると思うが、時期は晩秋の10月そしてゲート出発は6時と決める。
静内市街か新冠の道の駅で前泊するのがベストと考えるが日帰りなら自宅は午前3時の出発が登頂の条件となるだろう。
1011mの山と言っても侮れない奥深き日高の静峰・・・簡単に登れるとは思っていないが、計画はしっかりと
練って臨む事も必要だと教訓する山行だった。