たかつき市民環境大学
第15回「クモを探そう」
日時:2024年9月29日(日)13時~15時
場所:あくあぴあ芥川周辺
講師:中田 兼介さん(午前から引き続き)(京都女子大学 現代社会学部 教授)
午前の講座では、クモについていろいろなことを学びましたが、午後からはいよいよ野外でクモを探します。おそらくほとんどの受講生の皆さんにとって、本格的なクモ探しやクモ捕りは人生初体験ではないでしょうか?
まず、あくあぴあ芥川4階にある休憩スペースで、中田先生からクモの探し方などの説明を受けた後、捕まえたクモを入れる小さなポリ袋をいただき、さっそくクモ探し開始です!
4階ゲートの前にある池の安全柵の隅には、小さなクモがたくさん綿くずのような小さな網を張っています。受講生の皆さんは一生懸命クモを探していました。
市から受講生全員に配布された虫メガネで、小さなクモを観察中です。
捕らえたクモを小袋に入れて、先生からクモの名前や特徴などについて説明して頂きました。
ちょうど芝生の草刈りが行われた後だったので、キレイになった反面、餌になる小さな虫が減ったり、土が乾燥し易くなって、クモには少し住み難い環境になっているようです。地グモなど見つけ難いようです。
見つけ難い中でも、結構捕まえました。袋の中で素早く動き回るもの、死んだふり?してほとんど動かないものなどさまざまです。大きなものはコモリグモかな?
これは地グモの一種でしょうか?
トイレの外で、セアカゴケグモ(外来種、有毒)の死骸が見つかりました。
次は、階段を下りて川の方に行きましょう。
大きなメスのジョロウグモのが蛾を食べているところのようです。クモは自分よりも大きな獲物を食べることができるそうですが、それはクモの食べ方に秘密?があるのだとか。クモは触肢や獲物の体内に消化液を注入して、獲物自身の体内で消化(体外消化)させ、ドロドロ状になったものを吸い取ります。他には、獲物を嚙み砕き、その上に消化液をかけて溶かすものもたくさんいるそうです。
ここから少し離れた鉄柵の中にもジョロウグモ(オスメス)が網を張っていました。大きなジョロウグモは人の目など全く気にしていないかのようです。
中田先生が、持参していた電動歯ブラシ(先端に針金を取り付けたもの)を網に当てて振動させると、虫がかかったと勘違いして、メスのジョロウグモがササツと近づいてきたので、受講生達は皆歓声を上げていました。毎分2000回転くらいで発生する振動数は、蛾などが網に掛かった時の振動数に近いそうです。
1階に降りてきました。
ここでもやはり鉄製の手すり周りでクモ探し。小さなアリグモがいました。
橋の欄干にもたくさんのクモの巣が見られます。川の真上は、湿気があり、小さな虫がたくさん飛翔するので餌には困らないでしょう。
竹林の中には入れなかったですが、他とは違う種類のクモ(ヒメグモなど)がいるのでしょうか?
竹林の前にある休憩所の屋根の裏側には、多数のクモの巣がありましたが、見るポイントは卵のうだそうです。ふわふわとした白い塊り。
昨年、テニスコート前の石製の車止め?の穴の中で、セアカゴケグモが見つかりました。今年はいなくて良かったです。
クモ探しは無事終了となりました。中田先生、今日1日本当に有難うございました。
受講生の皆さんもお疲れ様でした。
(おまけ)午後から次のようなクモを見つけることができました。捕まえたクモは逃がしましたよ。
①ジョロウグモ②クロガケジグモ③アリグモ④ゴミグモ⑤ヒラタグモ
⑥コハナグモ⑦オオヒメグモ⑧クロゴケグモ⑨ナガコガネグモ⑩コモリグモ
⑪コクサグモ
③アリグモ ④ゴミグモ
⑤ヒラタグモ
⑥コハナグモ ⑨ナガコガネグモ
次回は、2024年10月10日(木)
午前 第16回「世界の財産 鵜殿のヨシ原」
午後 第17回「ヨシ原を観にいこう」です。