2月8日(木)午前
第30回「環境活動の輪を広げる」
講師:近畿大学 総合社会学部 教授 久隆浩さん
場所:クロスパル高槻 401会議室
市民活動として環境問題に取り組むときにどういうことが必要なのか。
まず環境問題の歴史、質的変化を約50年振り返りました。
昭和40年代の公害問題は企業が加害者、市民は被害者で規制により解決できましたが昭和50年代の都市生活型公害問題や現在の地球規模の環境問題は家庭生活が原因のものが主流になり市民は被害者、加害者で解決には住民の理解と行動が必要です。
住民の理解が進まないのは自分の行動が問題を引き起こしているという実感がないからです。
市民の環境活動にもマーケティング戦略があったら市民の心を動かして行動変容に繋げることが出来るのではないか。
共感を呼ぶための工夫としてターゲットを絞ることが大切で方法論としてSTPマーケティングやピッチ、ストーリーテリング、キャッチコピー等がある。
need(必要)とwant(したい)が重なれば人は動く。
環境活動をはじめ他人にやってもらうための方策として①啓発(共感) ②誘導(アメ) ③規制(ムチ)がある。
自分で自分の行動を律することが大切です。
今までは管理しやすい「イヌ型」人間が重要でしたがこれからは自由に自発的に行動できる「ネコ型」人間の方が重要になってきている。
ビデオで紹介された自分がやりたいことを自分で選べるオランダの教育と学校の当たり前をやめた学校、嫌いな仕事はしなくてよい職場の3つの事例を見て管理する側が相手を信頼してこそ自律が生まれている。どこまで我慢できるかです。階層組織型ではなくネットワーク型の活動が重要になってきている。
「この指とまれ」で共感する人が集まりグループが生まれ活動が展開される。
プラットフォームを作り井戸端会議で議論ではなく情報交換をすることで何かが生まれる。
自発性を重視した運営で働きアリの法則・集団1/5の法則等興味深い話を聞くことが出来ました。
地域活動を含めた様々な活動において活動を行事遂行型→課題解決型へ運営を階層組織型→ネットワーク型へ改革することが出来れば参加してくださる人が増えるのではないか、活動の輪を広げるためのヒントを色々頂きました。
最終講座は受講生からも大変好評でした。
午後
「ワークショップ」
場所:クロスパル高槻 視聴覚室
今年は4つのテーマから第1第2候補を選択して3チームに分けそれぞれの課題を解決していくために具体的に何をどのようにすればよいかを模造紙に付箋を貼りながら活発に話し合い内容を整理して発表となりました。
A班 高槻の山の保全を考える。
B班 家庭(団体)で出来るCO2の削減。
C班 マイクロプラスチックの削減。
どのチームも模造紙に絵を書いたり折り紙を貼ったりして見せ方にも工夫があり感心しました。
初めてのことでどうなるか心配だったとの声もありましたが班を超えての交流が出来て互いに協力し合って楽しい時間となりました。
最後に有意義な良い時間を持つことが出来ました。
次回は2月15日(木)午前
「卒業式」
場所:生涯学習センター3階 第2会議室 です。