第27回 「北摂地域の地形と地質」
日時:2025年1月23日(木)10時〜12時
講師:大阪市立自然史博物館 学芸課長代理 中条武司さん
場所:あくあぴあ芥川多目的ホール
今回の講義は、「北摂地域の地形と地質」〜地形・地質を知って防災意識を高める〜
という、私たちの住んでいる地域での身近なテーマでお話をしてくださいました。
岩石には「火成岩」「堆積岩」「変成岩」の3種類あり、それぞれの場所の自然の力で、様々な特徴の岩石出来るそうです。
大阪・北摂地域の地形と断層は、山地と平野の境目に断層が通っていることが分かります。
古い時代にできた岩石は山に出ており、新しい時代に出来た地層は平野に出ていることから、地形と地質は関係している部分が多いのではと教えてくださいました。
地震のニュースでよく聞くプレートは年間数センチ移動しており、プレートの上の堆積物(川からの土砂や火山灰、プランクトンなど)がプレートと一緒に海溝に沈み込み地層が形成されます。これを付加体といい、北摂なら超丹波帯・丹波帯があり、スライドの写真は高槻で撮られた岩石とのことでした。
地震についても詳しく教えていただきました。大阪周辺では過去から繰り返しプレート境界型の地震が起こっており、最近では安政の大地震、昭和東南海地震、昭和南海地震とあり100年周期で起こっているそうです。
高槻には有馬ー高槻断層帯が走っており、午後からの地層の見学を前に受講生の方々も、熱心に聴講されていました。
最後に中条先生より。自分でオリジナルのハザードマップを作ってみてください。自分の家の周りの防災マップができ、また過去からの地域の変遍を知るきっかけになったり、古くから暮らす人から聞き取りを行うことで、地域の歴史を知るきっかけになります。地図を読み取ったり、地域の地質・成り立ちを知るのは減災に重要ですと話されていました。
今年は兵庫県南部地震が発生して30年となります。
今日学んだことを活かし、今一度私たちができる防災、減災について考えたいと思います。
第28回 「北摂地域の地形と地質」
日時:2025年1月23日(木)13時~15時
講師:大阪市立自然史博物館 学芸課長代理 中条武司さん
場所:あくあぴあ芥川前河川敷から今城塚古墳
午後からは河原の石の観察。あくあぴあ前の河原に向けて出発です。
今回は3班に分かれて石の仲間分けを行います。まず初めに、中条先生より石の見分け方について説明がありました。石の色や模様、粒の状態や硬さなど観察しながら分けていってくださいとのことでした。
持ち寄った石を仲間分けしていきます。みなさん真剣な眼差しで石を観察されていました。
仲間分けされた石の解説をしてくださいました。芥川には「花崗岩」「チャート」「石灰岩」「安山岩」「流紋岩」があり、特に「花崗岩」は大阪では高槻の出灰だけだそうです。
石の観察の後は、地層の観察をしながら今城塚古墳まで歩きました。
無事今城塚古墳に到着することができました。
中条先生より。高槻は東西に自然がつくった地形がつながっている。身近に見ることができるのは高槻の特権であることを覚えておいてくださいと仰ってました。
みなさま、お疲れ様でした。
次回は 2025年2月6日(木)
第29回講座 「環境活動の輪を広げる」
第30回講座 「ワークショップ」 です