今日は新宿区議会議員の鈴木ひろみさんにお会いしてマイノリティについてお話してきました。鈴木さんは今年の新宿区議会議員選挙に27歳という若さで当選し区議会では自殺対策など積極的に活動されています。鈴木さんとは都議会議員秘書をされていたときに薬害エイズを考える山の手の会に参加されてエイズのことやマイノリティのことについて関心を持たれて議員になっても続けられているということでお話の機会を持ちました。新宿区は多種多様な人々が暮らす街でいろいろな問題を抱えています。若者の自殺者も多いとのことでした。現代社会は便利で生きやすい社会のように見えますが、便利というレールに弾き飛ばされた少数者(マイノリティ)は行き場を失い存在すら認めてくれません。社会全体が生きづらい社会を生み出しているかのようです。性的マイノリティもその一つで社会の中で自分らしく生きられず自分の存在すら話せず周りを気にしながら肩を狭めながら生きているのが実情です。一人一人の個性を認め合い分かち合うことが出来れば生きづらい社会から生きやすい社会に変わることが出来るといろいろ意見交換してきました。
今日は薬害イレッサ訴訟の控訴審第2回の口頭弁論期日でした。今日、裁判長は「弁論を終結します」といって一回退廷して法廷に戻ると「判決は11月15日」と言渡しました。9月6日に控訴審が始まったばかりでこれからどれぐらい時間がかかるのかと思っていたら来月には判決と聞かされあっけにとられた感じでした。今日は一審原告、被告国・企業とも最後の主張を行いました。弁護士さんの論理的に整理された主張もありましたが、私は一審原告、近澤さんの言葉が一番重く感じられました。副作用がなく効く薬というふれこみで、多くのがん患者さんはわらをもすがるおもいで夢の新薬を求めたら多くのがん患者さんが亡くなった事実、お医者さんの言われたことを信じて治療するしかないがん患者さんの立場、そして、裁判では薬の添付文書の警告欄が問題になっていますが、そもそも添付文書はお医者さんが読んで患者さんは伝えられて信じるのみ(私の主観が入っています)。裁判は法律的に論理的に進めていきますから弁護士さんの主張は当然そうなるのでしょうが、被害者、当事者の生の声を社会に伝えていくことの難しさを感じました。
薬害イレッサ訴訟の控訴審判決は11月15日午後1時から
薬害イレッサ訴訟原告近澤さんをお呼びして学習会を行います。
日時:10月29日(土)10:30~12:00
場所:日本民主法律家協会会議室(新宿区新宿1-14-4AMビル3階)
主催:薬害オンブズパースン・タイアップ東京(TEL03-3350-0607)
薬害イレッサ訴訟の控訴審判決は11月15日午後1時から
薬害イレッサ訴訟原告近澤さんをお呼びして学習会を行います。
日時:10月29日(土)10:30~12:00
場所:日本民主法律家協会会議室(新宿区新宿1-14-4AMビル3階)
主催:薬害オンブズパースン・タイアップ東京(TEL03-3350-0607)
生活保護受給者が増え続け厚生労働省も貧困の連鎖を断ち切ろうと生活保護家庭の子供の学習支援に乗り出すという新聞記事が載っていました。生活保護家庭の子供の多くは中卒や高校中退で教育も十分受けられない実態があるといいます。実態はそうでしょうが、少し変な言い方をすれば、そもそも貧困対策を考える厚生労働省のお役人は貧困を経験しているのでしょうか?それはわかりません。よく現場の声を聞いてといいますが、この貧困問題ほど現場の声を聞くことは難しいかもしれません。貧困は経験した人でなければ分からないでしょう。しかし、歴史上みてみると若いころ貧困を経験した勝海舟はより困っている人から救済活動をしていますし、教誨師として囚人一人一人と対面して生活実態を把握した留岡幸助は囚人の少年期の教育に問題があると感じて家庭学校を創設しています。どんな問題でもその対策は問題を経験するか、問題となっている当事者の声を素直に受け入れ問題の原因を実感してみないことには対策は講じられないのではないでしょうか。そしてそこに生きる人間の存在を高いところからでなく同じ目線で見なければ問題は見えてきません。今、この世の中に起こっている様々な問題の多くは他人事のようにニュースに流れます。この社会に起きている様々な問題の一つでも当事者の声を聞き当事者と分かち合い自ら行動することによって社会問題は解決してゆくのではないでしょうか。
勝海舟は福沢諭吉に幕臣でありながら明治新政府の役に就いている批判されながらも明治に入ってから徳川家に奉公も出来なく新政府にも職に就けない旧幕臣の多くの面倒を見ています。徳川家は400万石から70万石になってしまったのですから旧幕臣の多くの人は食いぶちに困ってしまいました。旧幕臣たちには主に4つの生き方がありました。一つ目は生き方より死に方ですが新政府と戦って殉死した幕臣、二つ目は新政府に職に就いた幕臣、三つ目は武士を捨てて農工商へ転向した幕臣、四つ目は江戸から駿河へ移住させられた開拓民となる幕臣。勝海舟はこの三つめと四つ目の旧幕臣を亡くなる明治32年まで面倒をみ続けます。本当に大変困っている方から面倒をみていきます。勝海舟の活動で注目するところは人の地位や名誉に動かされるのではなく、それが人のため日本のためとなると積極的に動くところです。それが人のため日本のためになると思うと新政府のお偉いさんにも耳の痛くなるような苦言を呈し、新政府に抵抗している自由民権活動家にもまたキリスト教禁教がさめやらぬ弾圧が残る明治初期にもキリスト者に力をかしたりしています。旧幕臣がキリスト教にに入信している人が多いのもその辺の影響があるでしょう。人のため日本のため、特に困っている人のために動く勝海舟の行動に現代人も見習いたいものです。
本日、明治大学で行われた「患者の権利法をつくる会」創立20周年記念シンポジウム「みんなの医療基本法」に参加してきました。弁護士、医師、患者、行政、製薬業界、国会議員等がシンポジストになってそれぞれの立場から医療基本法の必要性を訴えていました。医療に関しては患者さん自身も学習して自らの患者会の立場を訴えるだけでなく公共財としての医療のあるべき姿を考えてその必要性を訴えていくべきであることを学びました。ともすると自分のところの疾病対策のみを語ってしまいますが、いかに社会全体があるべき医療に改革していくかを良く考え、その必要性を医療に関するステークホルダー(利害関係者)に訴えていけるかが患者にとってのよりよい医療基本法になっていくのではないかと思いました。