グッチーの日本寸評

「わが日本を少しでもいい国、住みたい国にしたい」との思いから日本の政治、経済、世相を自由気ままに評論する。

ネット損保の事業見通しを考える

2018年03月20日 | 日記
ネット損保の自動車保険全体に占めるシェアは8%前後とみられているがその伸びは芳しくないようだ。
あまり気が付かなかったが業界には撤退や合併話が結構あるようである。
「アマゾン・エフェクト」という言葉に象徴されるようにリアルの事業がネット勢に駆逐されつつある業界が多い中で損保ビジネスは数少ない例外か。
たしかに自動車保険事業には自動車ディーラーという強力な代理店網がある。
クルマを購入する際に同時に対面で保険契約を行うというのは安心感という面でも利便性という面でも効果的である。
問題は保険料の格差だろうがその際決定的な要因となるのが契約者ボリュームだろう。
結論から言えばネット損保事業者の中で一定の規模を持つ事業者が低保険料を武器に業績を伸ばしていくことになるのではないか。
リアル損保事業者は保険料に相応しい事故対応力の強化を目指すか、それとも保険料の値下げで対抗するのか?
それに業界再編もまだあるのかもしれない。
一時期生保と損保の相互乗り入れが流行ったがこちらの方はその後どうなったのだろうか・・・。


世論調査における内閣支持率急落に思う

2018年03月19日 | 日記
直近の世論調査によれば内閣支持率が軒並み急落している。
NNNなどはもう30%ぎりぎりだそうだからかなり危険水域といっていい。
政権関係者の中には「エッ、なんで?」と感じている向きもあるかもしれないが今のままでは支持率は下がることはあっても戻ることはないだろう。
それにしても今の政権幹部の対応はまるで誠意が感じられない。
「真摯に受け止める」「お詫び申し上げる」など何回繰り返してもそれだけでは何の効果もないだろう。
頭も下げない、など酷評もあるが頭を下げただけでは支持率が戻る、なんてこともない。
結局秘策など皆無な訳で本当にひとつひとつ丁寧に説明していく以外に道はない。
国会招致要求についても今のように理屈をつけて渋っているようでは事態は好転しないと思う。
「死中に活を求める」という言葉がある。
今はこれしかないと思うがそれができないようでは結局座して死を待つことになるのではないか。

中国・王岐山氏の副主席就任に思う

2018年03月18日 | 日記
中国の全人代で習主席の再選とともに昨秋引退した王岐山氏が国家副主席に選出された。
習主席の再選は既定路線だが王岐山氏の副主席就任は高齢(69歳)のため政府の要職を退任した後のことであり意外に思ったものだ。
それにしても信任投票ともいえる選挙結果が有効投票数2970票に対し反対票はわずか1票だったことには驚いた。
誰も何も言えない空気がその場を支配しているようで空恐ろしくなる。
そしてマスメディアには「習・王終身体制」などというフレーズが踊る。
中国には「長期政権は必ず腐敗する」という格言はないようである。
いくら王岐山氏が「反腐敗」で辣腕を振るったとはいえ自身の問題については別次元の問題ではないだろうか。
やっぱり中国という国は「民主主義」とは程遠い国だと思わざるを得ない。
独裁制という点では北朝鮮も中国もあまり差がないようである。
違うのはせいぜい世襲制の有無と粛清のあり方くらいだろう。

ハウステンボスの人員1/3削減計画に思う

2018年03月17日 | 日記
昨日に引き続き企業の人員絡みに関する話になるのだが長崎でテーマパークとホテル事業を運営するハウステンボスが3年後をめどに人員(正社員・パートでアルバイトは除く)を現在の1200人から800人に削減するという。
同社ではいつだったか、恐竜ロボットがホテルのフロントで接客する映像が流れその印象に残っているがあれは単なる話題作りだけではなく本気だったのだ。(笑)
人員削減はどんな企業でも共通した大きなテーマなのだが果たしてサービス業務分野でどの程度実現できるのか、ちょっと懐疑的だった。
しかしハウステンボスの総帥である沢田氏は革新的な企業経営で有名だ。
どんな形でサービス業の品質維持と人員削減を両立させていくのか、本当に興味深い。
しかも3年間で、ということだから秘策があるのだろう。
氏は近く一人で数か月ほど海外の旅に出るという。
そこで移行計画の細目をイメージするというのだろうか・・・。
いずれにせよサービス業分野でも人員削減が進むようであれば政府の言う「有効求人倍率」も大きく変化していくはずだ。

米トイザらスの全700店閉鎖に思う

2018年03月16日 | 日記
米国の玩具販売大手トイザらスが今後数か月以内に全米で展開している実店舗の全700店を閉鎖もしくは売却するとのことだ。
経営が行き詰っていることはすでに知らされていたのだが現実に700店の閉鎖、従業員3万3000人が職を失うと聞くと結構衝撃的である。
トイザらスの倒産原因がいわゆるアマゾン・エフェクトによるものと伝えられているがそれではアマゾンで3万3000人の雇用を吸収できるかといえば
これはなかなか難しいだろう。
結局EC(電子商取引)の伸長は労働生産性を高めトータルで見れば必要とする労働力は低減していくのだろう。
そしてITやAIが今後発展していけば新たに必要となる人材が逼迫する一方で余剰労働力も相当数発生するはずだ。
政府関係者はよく求人倍率の上昇を経済政策成功の証として自慢気に吹聴することが多いが雇用政策についてはマクロ情報ではなく職種ごとに、地域ごとにどれだけマッチングできているのか、どれだけミス・マッチングが起きているのか、が重要になっていくだろう。


前理財局長の国会証人喚問方向に思う

2018年03月15日 | 日記
森友学園への国有地売却問題に絡んで財務省・前理財局長の証人喚問が行われることが内定したようだ。
前理財局長の国会での喚問については参考人・証人いずれの形であっても強く拒絶してきた政府・与党だったが決裁文書の書き換えが明らかになってからというものすっかり風向きが変わってしまった。
与党内部からも公然と批判の声が挙がるようになっては抗しようもなかった。
無理やりお白州に引き擦りだされることになった前理財局長にはいささか気の毒な気もするが全く非がない訳ではないだろうから今回の運命も止むを得ない。
本人の立場になって考えると今後の対応は大きく2つ考えられる。
一つは何事を聞かれても「知らぬ、存ぜぬ」あるいは「記憶にない」を多用することだ。
偽証罪の存在がちょっと気になるけどねぇ・・。
もう一つは前言を翻してすべて事実を真摯に説明することである。
政界は大騒ぎになるだろうが文科省の前次官が述懐しているように官職を離れれば何でも言える。
国家のため、国民のためということであれば国民は温かく見守ってくれるはずだ。
それにつけても財務相をはじめ与党一部議員の手のひらを返したような前理財局長批判はいかがなものか。
与党の某議員は昨日国会の質疑で「佐川事件」(「森友関連」などではなく)という言葉を使っていた。
いささか違和感を感じたものだ。

米大統領の国務長官解任に思う

2018年03月14日 | 日記
米国トランプ大統領による国務長官ティラーソン氏解任のニュースが世間を騒がせている。
外交方針を巡って両者の間に対立があったことは漏れ聞いていたがここまで決定的なものだとは気が付かなかった。
国務長官といえば我が国の国務大臣と違い米国では最重要閣僚なのだがそれが1年そこそこで交代とはやはり現政権は危険水域にあるといっていいだろう。
今回の解任騒動は大統領、国務長官のどちらがよりダメージが大きいかといえば間違いなく大統領の方が大きいに違いない。
国務長官は元々経済界育ちで実業界でいくらでも存在感を発揮できる。
一方大統領は閣僚の交代が常習化しており政務が安定しない。
おそらく大統領のこの意思決定には相当な「焦り」が作用したものと推察している。
前にも記したことがあるが大統領にとって中間選挙をクリアできるか否か、が大命題だ。
イスラエルの大使館移転も鉄鋼・アルミの輸入制限強化も中間選挙対策の一環と思われるがいかにも荒っぽい。
対北朝鮮政策でも荒技が出てくるのかもしれない。
米大統領の「焦り」に付き合わされるとしたら日本は堪ったものではない。
といって対話重視派の国務長官はもういない。
米大統領をコントロールできないとしたら・・・、心配だねぇ・・・。



森友関連文書の書き換え公表に思う

2018年03月12日 | 日記
財務省がようやく森友関連決裁文書の書き換えを認めた。
2日に朝日新聞がその存在を報じて以来煮え切らないコメントを繰り返してきた財務省だがようやくというか、渋々というか書き換えの存在を認めた。
しかし時間がかかった割には背景や真相は依然「闇の中」である。
何故こんな前代未聞の不祥事が起きたのか?
財務相は「前理財局長の国会答弁と齟齬があったので国会答弁に合わせた」と説明していたが問題は「何故理財局長の答弁が決裁文書の内容と変わってしまったのか」ということだ。
首相は財務相に今後の調査の取りまとめを命じたようだが「組織ぐるみ」の定義も分からない、しかも利害関係者の1人でもある財務相にこの役回りが務まるのだろうか、・・・甚だ疑問である。
これも「適材適所」?(笑)
それはそれとして一つメスを入れてもらいたいことがある。
「内閣人事局」の改組あるいは運用方針の抜本的見直しである。
森友問題のみならず加計問題も裁量労働制法案の切り離しも結局は官僚の首相に対する忖度が影響を与えているように思う。
森友関連文書に関する全容解明と併せてこちらの方もメスを入れるべきだ。

人間の才能は凄い!

2018年03月11日 | 日記
つい先日「15時17分、パリ行き」という映画を楽しんだ。
この映画はクリント・イーストウッド監督の手になるいわゆる実話モノで国際列車の中で起きたテロ事件を題材に取り上げたものだ。
私の関心はもう一つ、別のところにあった。
この映画の主人公であるテロリストに立ち向かうアメリカの若者3人組の役を実際に事件に遭遇しテロリストと対峙した本人たちが演じたことである。
ドキュメンタリーでもない通常の劇場用映画で全く演技経験のない言わば素人が主役を演じるなど過去にあったのだろうか・・・。
そんな興味があって映画館に足を運んだのだが何と違和感がないのである。
全く人間の才能とは凄いものだ。
いくら自分たちの実体験とはいえ、いきなり映画の主役を演じ切ったのである。
彼らの本職は軍人2人と学生1人なのだが映画の中での演技は本職の俳優と全く遜色がない。
繰り返し言うが人間の才能は本当に凄い。
周囲の反対を抑えて彼らを主役に登用したクリント・イーストウッドも凄いねぇ・・・。

健康寿命の延びに思う

2018年03月10日 | 日記
昨日厚労省が発表した健康寿命の最新推計によれば男性は72.14歳、女性は74.79歳に延びたということだ。
国民の健康意識の高まりや医学の進歩、余病対策の充実で健康寿命が延びるのは喜ばしい限りだ。
筆者が注目したのは特に男性の延びが3年前の調査に比べ0・95歳と極めて高いことだ。
本調査は3年ごとに行われるのだがこんなに顕著に伸びたのは珍しい。
何せ3年間で1歳近く伸びたということだからねぇ。
もちろん平均寿命と健康寿命との差も縮小している。
健康寿命が仮にそっくり1年延びるとしたら医療介護コストは日本全国でどれくらい削減できるのだろうか、ちょっと気になるところだ。
誰かザックリ試算してくれないかなぁ、モチベーションを高めるために・・・。(笑)
そう、健康寿命の延びはQuality Of Lifeの向上のみならず官民の財布にも優しい、いいことづくめなのである。