絵葉書ロマン譚 絵葉書資料館ブログ

絵葉書を通して、古き良き時代にタイムスリップ

長崎くんち~長崎三大祭り~

2012-10-05 14:00:21 | 季節物・秋




諏訪町舵踊
長崎諏訪神社大祭
明治四十年


いさましい龍の舞う中、
今にも人々の歓声が聞こえてきそうな一枚。
長崎の諏訪神社にて
毎年10月7日から9日に催される大祭です。




旧暦の九月九日に実施されることから
“九日(くんち)”と呼ばれております。
江戸時代初頭、三ヶ所にあったご神体を一つに合祀し、
それを祝う祭を実施したことが始まりだそうです。



当時長崎は中国やオランダとの貿易拠点。
町民たちの手により、貿易に賑わう街にふさわしい、
異国情緒の溢れる独自の祭りへと発展していったのです。



祭がはじまりますと、
シャリギと呼ばれるお囃子の音が町中に響き、
それぞれの町の代表が踊りを奉納します。


中でも諏訪町の龍踊り(じゃおどり)は有名で、
絵葉書からもその人気ぶりを伺い知ることができます。




次回も素敵な絵葉書を紹介します。
お楽しみに!






次回は3月2日の予定です


中秋の名月絵葉書 ~日本と西洋のお月様~

2008-09-12 12:45:33 | 季節物・秋
9月に入ってもまだまだ熱いですが、
ふっと涼しくなる瞬間はやはり秋の到来を感じさせます。


9月14日は中秋の名月。
絵葉書にも月のモチーフが国内外でたくさんあります。
美しい芸術的なものからユーモアたっぷりなものまで、
その種類、量ともに充実してます。
本日紹介する絵葉書で、一足先にお月見と洒落込みませんか?




 お月見する行事は
 平安時代に中国から
 伝わったといわれてます。

 9月は気候も穏やかで
 月が美しく見え、
 夜も過ごしやすいことから、
 月を観賞するのに
 一番よい季節だといわれてきました。
 昔から自然を愛でるのが
 大好きな日本人に受け入れられ、
 全国各地へと広がったのです。

 お月見といえば
 すすきやお団子をお供えします。


   満月を愛でる二人の美人



これは秋に芋や米など、
日本の食卓に欠かせない食べ物が収穫されたことから、
豊作祈願と収穫祭もかねてお供えしたそうです。





 西洋ではその昔、
 月はギリシャ神話の女神、
 アルテミスの象徴とされてました。
 信仰自体は廃れましたが、
 月と女神同一視する
 イメージは深く根付いており、
 そのため女性と月をセットにした、
 作品が数多く残っております。
  
 また当時は神話や物語に漂う
 ミステリアスな雰囲気が
 流行していたため、
 神秘的なモチーフが
 もてはやされました。



       月の女神
   (PRETTY LADY DANCING
     ANDER THE MOON)



 

こちらの絵葉書も
月の女神に扮した婦人と夜空が、
とてもファンタジックでミステリアスに表現されてます。





 また人の顔を描いたり
 擬人化したりした
 月などもよく見ます。
 夜空に浮かぶ月は
 昼の太陽より
 輪郭がはっきりして、
 どこか人間の顔に
 似てる気がします。
 おそらく人の姿に
 変身させやすいことから、
 おちゃめな表情を
 つけたのでしょう。

       SPOONINU IN THE MOON




さて、次回は来月開催する企画展を特集します。
お楽しみに!




次回は9月26日の予定です