春はおしゃれしたくなる季節ですね。
色彩豊かなファッションが紙面を飾るのを見ると、
心も晴れやかな気持ちになります。
大正時代の絵葉書には、当時みんなが憧れた、
最新ファッションの女性たちがたびたび登場します。
最先端だったモダンガールは一体どんなファッションだったのでしょう?
今回は彼女たちのファッションに注目していきます。
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近世風俗展覧会
モダンガールとは大正~昭和初期に流行した女性のスタイルを差します。
近代都市化が進むにつれ、女性の社会進出も必要視されました。
軽やかな軽装で颯爽と働く新しい女性像が生まれました。
日本でも周りから偏見の目で見られようとも、
果敢にも挑戦する女性たちが闊歩する姿が見られるようになったのです。
欧米の最新流行のファッションをいち早く取り入れ、
町へくりだした女性たちのことをモダンガールと呼びました。
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石川寅治筆 少女倶楽部
健康美ポスター 友達との語らい
モダンは近代的と言う以外に
毛断(ショートカット)を引っかけて呼ばれていました。
モダンガールの象徴ともいうべき短い髪型は、
世界中で大流行したスタイルです。
日本でも紹介され、最先端を行く女性は
すすんでボーイッシュなカットをしました。
髪を切るのは当時の日本人女性にとって相当覚悟がいったようです。
ショートにしたものの、長い髪が惜しくて、
後悔することがままあったそうです。
さて、モダンガールと言えばやはり洋装でしょう。
シャネルの締め付けないファッションが世界中を席巻し、
日本でもローウェストのワンピースや、
ゆったりとしたブラウスと鮮やかな色模様のツーピースが輸入され、
国内向けに改良・販売がされました。
小道具にも気を使い、ハンドバックはもちろんのこと、
帽子とハイヒールは必要不可欠でした。
特に帽子は大変重要で、西洋の習慣を真似して外出時に必ず被りました。
洋服との色合わせや素材に気を使い、
一番人気のあったつばの小さい帽子を被りました。
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小林かいち
弐号街の女
化粧品もこの頃から充実しだし、化粧水からクリームといった
基礎化粧品によるスキンケアから頬紅や口紅が登場し、
化粧も和風から洋風へ変貌していきました。
ちなみに当時から目を大きく見せるのは大切なテーマだったらしく、
一重から二重になおす整形手術や、
目の周りを黒く縁取るメーキャップがすでに存在していました。
美しくなりたいと切望する女性たちの願いは、
永遠に変わらないテーマなのかもしれません。
次回も素敵な絵葉書を紹介いたします。
お楽しみに!
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*月2回の連載をして参りましたが、
担当者の都合により次回から月一回の連載に変更いたします。
心苦しい限りですが、質を保つためのやむ負えない処置として、踏み切ることにいたしました。
連載を楽しみにして下さってた方々へ、この場をかりて深くお詫び申し上げます。
より充実した内容をお送りできるよう努力してまいりますので、今後ともよろしくお願い申し上げます。