親は子どもに、健やかに育って欲しいと願います。
そしてできれば、行儀よく、
聞きわけのよい、手伝いをする子になってほしいとも。
特に中産階級以上の人々は、いずれ社交界へデビューさせるため、
しつけや教育には熱心であったようです。
理想的な良い子を、自然とおぼえてもらうために、
絵本や絵葉書はたびたびお手伝いをテーマに取り上げました。
今回紹介する絵葉書も、
そんな当時の風潮を表す一枚です。
少女が人形をお風呂にいれております。
微笑ましいおままごとの一場面ですが、
人形遊びやおままごとは家事や子育てするための訓練であり、
優しい心を育てお手伝いを自然と身に着くと思われていました。
当時の哲学者ルソーが唱えた子どもの教育論で、
子どもは生まれながらにして善良な愛の心を持ち、
正しく育てれば優秀で志の高い
紳士淑女になると考えらておりました。
ニーズに応えるために、
人気のある題材を絵本だけでなく
絵葉書でも作ったようです。
次回も素敵な絵葉書を紹介します。
お楽しみに!
次回は3月の予定です