日本の鉄道は明治政府開始とほぼ同時に進行しました。
鉄道開発は国民を一つにまとめあげ、
近代国家を築き上げるための重要な事業として、
総力を挙げて開発を急いだのです。
そして日本で始めての鉄道が東京~横浜間に引かれ、
その後次々と東京を中心に発展していきました。
弁慶号 明治14年
明治時代はまだ国内に鉄道を扱える人がいなかったため、
イギリスから技師を呼び、材料も全て
イギリス製のものを輸入して使っておりました。
運行もイギリス人の手によるもので、こういったお雇い外国人は
破格の待遇で日本に招かれ、働いていたそうです。
鉄道に触ったこともない日本人は,
最初の頃こそ下働きのみで運転もできませんでした。
しかしイギリス人の技術指導のもと、明治の半ば頃には
機関車の運行のほとんどを任されるようになりました。
鉄道五十年祝記念
日本人自身で操作できるようになったことで鉄道が浸透するにつれ、
私営鉄道も全国各地で運営されるようになりました。
外国の輸入品に頼っていては高額になりすぎ、開発に支障がでます。
そこで神戸にて初の国産機関車が製造されたのです。
大正時代には本格的な製造ラインが確立し、
量産された国産の蒸気機関車が日本中を走るようになったのです。
最新式特急列車 大正十年十月十四日
鉄道開設五十年記念 旧式機関車
西洋へ追いつくために始まった鉄道開発。
その裏には血の滲むような努力がありました。
日本人の底力を感じさせますね。
次回も素敵な絵葉書を紹介致します。
お楽しみに!
次回は6月3日の予定です