ファッションはその人の地位や財産を
明確にあらわす象徴でした。
最新流行のオートクチュールの
ドレスに身を包むことは、それだけファッションに
お金を使える証だったのです。
20世紀初頭では犬もファッションと同様、
その人の地位や富をあらわすシンボルになったのです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/70/a3/ed029cf81eef79883ff44e7173964ad1.jpg)
E.Colombo
HOUND Hunting DOG
HIGH FASHION LADY
犬と人の交流の歴史は深く、紀元前まで遡ります。
長い歴史の中、狩猟や牧羊の相棒。
番犬といった働き手として活躍しました。
しかしワーキング・ドックの他に、ペット・ドックが登場。
貴族を中心に愛玩用として小型犬を飼うようになりました。
そして近代に入るとより犬種等をこだわるようになり、
血統や美しさを重視するようになりました。
そしてブリーディングを競うドッグ・ショーが開催されました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0f/3f/54c67dfc1f99c44d5decd021f207f2c7.jpg)
Woman with Borzoi Dog
with gold background
純血種の犬を飼うことは
趣味に浸れる余裕と邸宅を持つ、裕福な証でもありました。
そのためドッグ・ショーは、
社交界で特別な地位を持つイベントでした。
盛大なドック・ショーが各国で開かれ、
多い時には一つの大会に
約80犬種1万頭以上のエントリーがあったそうです。
そこで厳しいチェックから勝ち抜き、
最優秀賞「ベスト・イン・ショー」を手にすることは
愛犬家にとって最高の栄誉でした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/27/00/a508bad9eea4cdbfc3f4a724eca95f3e.jpg)
L.G. Conner Fashion Lady w Borzoi Dog
G.H Paris
絵葉書でも、優雅な貴婦人が犬の散歩をする姿を見かけます。
今でこそありふれた日常風景ですが、
彼女たちが連れているのは純血種の特別な犬たちです。
それはつまり働く必要がなく、
ペットのために時間を費やすることできる富裕層の象徴。
庶民には決して手の届かない、憧れの世界であったのです。
次回も素敵な絵葉書を紹介します。
お楽しみに!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/yl/94.gif)