芸術座員松井須磨子一派
実演 復活 カチューシャの唄
大正時代の流行歌の特徴とて、
新しい女をテーマにした歌詞が多く発表されました。
その背景に婦人解放運動に立ち上がり、
平塚らいていを中心に青鞜社をたちあげがあります。
彼女たちは活動の一つとして、演劇に力をいれました。
それまで演劇や映画の世界では、
男優が女役を演じることが常識で、
女優は賤しい仕事とされ、
不良か商売女と同一視されておりました。
青鞜社は女優を専門職として地位を向上するため、演劇を企画・上演につとめました。
「カチューシャの唄」も、島村抱月が須磨子のカチューシャの劇中でうたわすために
作詞島村抱月と相馬御風、作曲を中山晋平で制作しました。
日本の民謡のメロディに
西洋のメロディを折衷したものを、
と依頼され随分苦心したようですが、
完成した「カチューシャの唄」は
日本作曲家による、
はじめての洋風メロディの流行歌として、
全国的な名声と人気を獲得したのです。
次回も素敵な絵葉書を紹介します。
お楽しみに!
次回は11月の予定です