夢二
鳥かご
携帯電話のない時代、絵葉書や手紙は、
大切なコミュニケーションツールでした。
髪をおさげにした女学生らは、
毎日学校で顔をあわせる友人や先輩にむけて、
文をしたため互いに送りあったそうです。
少女たちはとにかく美しいもの、異国情緒のあるものに憧れました。
作家たちも当世の好みを敏感に感じ、
大輪のバラやスズランなどの西洋花、
トランプなどの模様をたくみに取りいれました。
また夢二が先駆けになり、小林かいち、
加藤まさをや蕗谷虹児など、さまざまな作家が活躍しました。
彼らの描いた可愛らしさのなかにある、
憂愁や耽美な画は少女たちの青春の悩ましさや、
時代が持つ独特の退廃的なムードを讃えております。
少女たちはお気に入りの作家が描く
ロマンチックな世界に憧れを抱き、
美しい絵葉書や便箋を大切にしたそうです。
「大正ロマン麗しの絵葉書展」は、
12月27日まで開催中です
是非お立ち寄りくださいませ
次回も素敵な絵葉書を紹介します。
お楽しみに!
次回は9月の予定です