絵葉書ロマン譚 絵葉書資料館ブログ

絵葉書を通して、古き良き時代にタイムスリップ

浮世絵の絵葉書展

2016-03-28 18:48:34 | 企画展




いなせな役者に粋な美人、迫力満点の風景……
浮世絵は誰でも気軽に触れ収集できる、
世界的にも珍しい庶民の目線にあわせた芸術でした。




多色刷りの版画で髪の毛よりも細い細やかな線を彫り、
あざやかな色彩を何色も重ねてぼかしを駆使し、一枚いちまい仕上げます。
浮世絵は原画を描く絵師のほか、彫り師、擦り師とどれが欠けても完成できません。
絵師と職人たちの確かな技術で支えられていました。




浮世絵は役者や美人のブロマイドや風景画というだけでなく、
舞台や店、旅行の宣伝も兼ねており、
団扇や柱を飾る絵、子どもむけの双六や
謎かけなどのおもちゃ絵など、実に幅広く活用されておりました。
武家から町人にいたるまで楽しめた身近な印刷物だったのです。



明治の文明開化を機に、浮世絵を取り巻く環境もじょじょに変化。
絵葉書の世界で活路を見出し、
海外にはない粋で大胆なデザインの絵葉書が誕生しました。




絵葉書資料館では3月24日から12月24日にかけて
「浮世絵の絵葉書展」を開催しております。
当館にて絵葉書に凝縮された、精細な木版画の世界を味わっていただけます。
世界に誇る日本の伝統美を堪能できるまたとない機会です。
是非ご高覧下さいませ。




次回も素敵な絵葉書を紹介します。
お楽しみに!






次回は4月の予定です