ブログ〔401〕の続編です。矢部顕さんはまさに文化人類学者ですね。
●福田三津夫様
小学校6年生の授業で、毎年「国際理解教育・異文化理解教育」の時間を担当
させていただいています。
(以前にレジュメをお送りしたことがあると思います)
そのなかで、「ことばと文化」について話すときに、日本語の「いただきます」は
英語では何というでしょうか?と訊ねます。
ALTに教えてもらったかな?とも。
そもそも「いただきます」とは誰に言っているのでしょうか? と訊きますと
ご飯をつくってくれた「お母さん」とか、お米を作ってくれた「お百姓さん」
という答えが返ってきます。
「どちらも違います」、「魚を食べているときには、お魚さんあなたの命を
いただきます」「お米を食べて、お米さんあなたの命をいただきます、
との意味なのです」
動物や植物の命をいただいて、人間は生きているからです、と。
日本人は、動物や植物と人間は同じ世界にいると考えるからで、キリスト教の
文化圏ではそうではないのです。神がいて、人間がいて、動植物がいる、みな
世界が違うのです。神は人間世界より上にいて、動植物は下の世界にいるのです。
だから、英語には日本語の「いただきます」という言葉は無いのです。
こんなことを毎年お話しています。
仏教も日本にくると、「山川草木悉皆成仏」(山も川も草や木も、人間もみんな
成仏するのです)という言葉があるように、変化しているのです。
とまでは話しませんが。
おっしゃるように、アイヌの熊祭りも同じですよね。
熊を殺して肉をいただくけれど、魂は帰ってくださいと、祈るのですよね。
矢部 顕
●福田三津夫様
小学校6年生の授業で、毎年「国際理解教育・異文化理解教育」の時間を担当
させていただいています。
(以前にレジュメをお送りしたことがあると思います)
そのなかで、「ことばと文化」について話すときに、日本語の「いただきます」は
英語では何というでしょうか?と訊ねます。
ALTに教えてもらったかな?とも。
そもそも「いただきます」とは誰に言っているのでしょうか? と訊きますと
ご飯をつくってくれた「お母さん」とか、お米を作ってくれた「お百姓さん」
という答えが返ってきます。
「どちらも違います」、「魚を食べているときには、お魚さんあなたの命を
いただきます」「お米を食べて、お米さんあなたの命をいただきます、
との意味なのです」
動物や植物の命をいただいて、人間は生きているからです、と。
日本人は、動物や植物と人間は同じ世界にいると考えるからで、キリスト教の
文化圏ではそうではないのです。神がいて、人間がいて、動植物がいる、みな
世界が違うのです。神は人間世界より上にいて、動植物は下の世界にいるのです。
だから、英語には日本語の「いただきます」という言葉は無いのです。
こんなことを毎年お話しています。
仏教も日本にくると、「山川草木悉皆成仏」(山も川も草や木も、人間もみんな
成仏するのです)という言葉があるように、変化しているのです。
とまでは話しませんが。
おっしゃるように、アイヌの熊祭りも同じですよね。
熊を殺して肉をいただくけれど、魂は帰ってくださいと、祈るのですよね。
矢部 顕