今回は、女性の生涯収入が低いのは、本当に男女間賃金格差主要因なのか、調べてみました。
結論から言うと、賃金格差と言うより、就職率を含む労働時間のそのものの差で有る事が、顕著にわかりました。
まずは、前回の志位さんつながりで、選挙前の共産党候補の動画をご覧ください。
#6 男女の賃金格差
この女性候補、多分だけど、党のトップが言っている「男女の生涯賃金格差は1億円」という事を鵜呑みにしてますね。
賃金格差でこの金額は有りえません、生涯収入の差です。
一般企業でこの若さなら、この程度の間違いは企業内では問題ありません。
しかし、国会議員にでもなって国会中継でこの発言をして「生涯収入の差ですよね、有り得ない数字です。」と反論されたら全国に恥を晒す事になります。
党の公言を鵜呑みにしないで、自分で一度精査する事をお薦めします。
国会議員を目指すのであれば、今の若さでもそこまでの思慮深さが必要ですねw
さて、この「生涯賃金格差」と言う言葉を共産党が恣意的に発言している、と言う根拠を簡単に説明します。
賃金格差と言うのであれば、当然同一条件(同一職種・同一勤務時間等)と言う公平なベースで比較しなくてはなりません。
20歳の同学歴の男女の例で言うと、20歳から60歳まで40年間働き続けた場合、その「年収の差の積み重ね」が、「生涯賃金格差」のはずですよね。
1億円を40年で割れば、250万円です。
同年齢同学歴の男女の年収が、「初年度から250万円差が出て、それが40年間続く」という事、有り得ます?
下の方で紹介しますが、とあるサイトで大卒技術系では、女性で21万1,600円、男性で20万8,500円という結果が出ていて、女性の初任給が男性を上回っていますって書かれていますからね。初年度から250万円の差なんて、嘘ですよね(笑)
(尤も、これも新入社員全体の平均賃金で比較して書かれている様です。個々の会社によって賃金には差が有るのは当然ですが、それは男女の格差と言う訳では無いのです。)
ところが、生涯収入となると、この1億円が理解できる金額になります。
計算し易い様に、女性が35歳まで15年間働き、その後25年間専業主婦をやるとします。
働いている15年間は賃金格差をゼロとします。
その後25年間専業主婦をやるとすると、女性の収入はゼロ。
対して、男性の年収が35歳以降の25年間400万円平均と仮定すれば、1億円となります。
成り立つ数字ですよね。
因みに、この労働政策・研究機構のサイトによると、賃金格差により2019年の女性は男性の74.3%しかもらえていない、と有ります。(エクセルデータで確認した数字です)
わかり易い様に、女性が男性の75%少ない年収とします。
つまり、男性との差25%が格差であり、それが年収で250万円と言えるのであれば、「40年間で1億円は正しい」と私は志位さんに叩かれます(^^;)
250万円が25%なら、対する男性は100%なので1000万円。男性は1000万円の平均年収が有るって事になりますね。
でも、世帯当たりの平均年収が500万円程度、と言う現実がある(年収1000万以上の世帯は10%程度)わけで。
生涯賃金格差が1億円と言う数字にならないって、裏付けになりますよねw
(あ~良かった。これで志位さんに叩かれずに済むw)
それでも「主要先進国で日本の「男女間賃金格差」は最下位!いまだに“女だから稼げない”っておかしくない?」と主張しているコラムが有ったので紹介しますが、言っている事は「男に比べて女の収入が低いのは、賃金格差であってけしからん。」的発言で、全体の男女比で取り上げているものの同一条件での男女比較で取り上げようとしていません。
取り上げているデータは男女の職種の差・職位の差・年齢の差はお構い無しで、単なる年度別の男女比。
最初のグラフに「女性の年齢階級別労働力率」を上げてますが、こちらも男性のものとは比較していない。
抜粋。
男性と比較すると差が歴然としてしまうから、男性版を取り上げていないのでしょう。
(私の様に見つからなかったのかもしれませんけど、それならば私の様に次のグラフを載せるべき。このコラムも恣意的と言えますね。)
その根拠はこちら。→ 労働力調査
同じ様な男性の労働力率グラフが見つからなかったので、男女の就業比較がわかるグラフを見つけて抜粋しました。
2018年以降、男性の7割近くが働いているのに対して、女性は半分の5割強。
これでは、男女比較だけで平均収入に差が出て当然。20%近い女性が男性に比べて働いていないのですから。
これを、2019年で男性69.7%を100で比率換算すると、女性は52.2%が74.89%になる・・・。あれれ?
先程の74.3%に近い数字が出てきちゃいましたよ。
先程の「賃金格差」と言うグラフ、就業率の差による収入の差を、「賃金格差」って言っていませんかね(^^;)
このコラム、この就業率と言う現実を取り上げないで、賃金格差が大きいって言っているわけです。
コラムの中にもこの様に重要な事実をサラッと書いておいて、それについてスルーしてますからねぇ。
抜粋
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この10年の間に、少しずつ男女間の給与格差は改善されています。しかし、いまだに女性の給料は正社員であっても男性の75%程度。これには女性の勤続年数が男性に比べて短いことや、女性管理職の少なさなども影響しています。
一方、新卒の初任給で男女間の格差を見てみると、大卒事務系の女性で20万1,600円、男性で20万7,300とその差はわずか。さらに、大卒技術系では、女性で21万1,600円、男性で20万8,500円という結果が出ていて、女性の初任給が男性を上回っています(出典:総務省「労働力調査」)。
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と、女性の収入が少ない原因や、初任給では男女ほぼ同等の給料を貰えている事を認めていながら、まとめには
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あらゆる雇用形態において、女性の収入は男性に比べて低くなっています。正直、この現実にガックリきてしまう人もいるでしょう。目をそらしたくなる人も多いと思います。
ですが、事実から目を背けていても状況は変わりません。既存の社会構造が不平等を生んでいる側面もあるとはいえ、それに対して違和感を抱く人たちが“異議申し立て”をしていかなければ、変化は起こらないものです。
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と主張しているので、「おいおい、このコラムを書いている人は福島さんかよ(苦笑)」と思ってしまいました(^^;)
でね、こんな恣意的コラムが検索上位でヒットするから、エセフェミが騒ぐわけですよ。
(まぁ、私もコロナ以前はメディアの情報を鵜呑みにしてしまっていたので、人の事はあまり言えませんけど・・・汗)
という事で、コロっと信じてしまうお人好しの人達、特にまともな女性がエセフェミにならない様に、この手の突っ込み記事をアップしている訳なのですけどね。
で、こちらの動画が、男女の収入の差がどうして出てしまうのが、結構納得できる解説してくれています。
フェミニストがスルーする男女給与格差の真実5選【ゆっくり解説風】
ここまでは長くてすみませんが、実は前置き。
本題はここからです。
何故女性の生涯収入が低いのか。 これ、男女格差はあるにしても、むしろ金額的には小さい要因ですよ。(勿論格差は改善すべきですが。)
女性の意識そのものが、男性依存の面が多々有って「働きたくない」っていうのが、就業率が低い一因なのですよ。
それがわかる動画がこちらの二つ。
婚活女さんの8割以上が「男なら年収500万円以上」【パウラのアンケート前編】
婚活女さん「男なら年収700万円以上!」が切実で悲壮だった【パウラのアンケート後編】
このアンケートに答えた殆どの女性が「自分の今までの収入と貯金がこのくらいだから、このくらいの相手を望みます。」と言う生活設計が何もできていないんですよね。
ただ単に「相手がこのくらいの年収が有れば、自分は楽ができて自分の貯金は好き勝手に使える。」みたいな願望ばかり。
こんな幼稚な考え方の女性達が結婚して、どっぷり専業主婦に浸って楽をしてしまえば、旦那に対して愚痴る事は多々有っても、再就職しようとするわけ無いでしょ。
これが、先ほど取り上げた「就業率の推移」に現れているのだと思いますよ。
働く気のある女性達なら、結婚しても共働きを続けるし、出産・育児がひと段落すれば、再び働く道を選びます。
(私の身近にはそんな女性が少なくないですから。)
「女性の生涯収入が低いのは、賃金格差が有るからだ!」なんて騒ぐ前に、男女同じ条件で格差を論ずるのが本当の形のはず。
そして、働きたくない女性達の意識改革が必要でしょう。
※男に負けない様に仕事をバリバリやって「女性の給料が少ない!」って嘆いている女性達と、「結婚して楽をしよう」って考えている女性達の考え方が違い過ぎるんだと思います。
頑張ってる女性達と頑張りたくない女性達の比率をデータで見る事ができれば、収入の男女差が納得できるかもしれませんね。
ついでに言うと、私は真っ当なフェミニストは尊敬しています。
自己中や政治的背景で女性を利用しようとしている「エセフェミ」が嫌いなだけ。