エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

木守柚

2018年01月07日 | ポエム
木守柿の傍題、である。
歳時記を括りながら、木守柚に行き当たった時は感動を感じたのであった。
柚子も、木守で良いんだ!
その感動である。







「香気秘めトパーズ色の木守柚」







我が家は、柚子を使った総菜が多い。
柚子湯にも入るけれど、やはり料理に使う事でその特徴が生きる。

かつて、高村光太郎は檸檬を「トパーズ色の香気」と表現したけれど・・・。
柚子も又、トパーズ色である。

母の亡くなった時、トパーズとアクアマリンの石が各二つずつ残された。
それと、5カラットほどのダイヤモンドの指輪。
ダイヤの指輪とトパーズは妹に、ぼくはアクアマリンと分けた。
まだ、ぼくの手元にある。
一つは指輪に変わり、一つはタイピンに変わっている。
柚子の木守・・・トパーズの香気で、母のそんな思い出が蘇った。

母は、トパーズのような人であった。


     荒 野人