エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

枯木立

2017年12月13日 | ポエム
枯木立、語感が相好きだ。
季節も気配も、居住まいも全てが感覚的に捉えられる。
何度も云ってみると良い。
枯木立、枯木立・・・と。



全てが、初冬の気配となって心身を包んでくれるのである。
冬の包容力は、ただものではない。

厳しさの中にこそ、無辺の豊漁力が生まれる。



とりわけ、夕方近くの枯木立は素晴らしく魅惑的である。
いや、蠱惑的であるのだ。

ぼくは、林の中を歩く時は夕方を好む。
人影も少なくなって、どこか異次元なコスモスに分け入る感覚があるからである。







「西陽受く見上ぐるほどの枯木立」







暫くは冬の林を歩き、枯木立を詠むことになるだろう。
先の尖った木々に、ぼくは嫉妬する。
その木々には、人々が羨望の目を向ける。

冬と云う、全能の神が降臨した場所こそが枯木立の林である。

       荒 野人


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