昨日は確かに風景が霞んでいた。
朝のTVでは、PM2.5の注意報を出した熊本県がトップニュースとなった。
「目がショボショボします」とオヤジさんが映る。
マスクを着けて遠足に行く子供たち。
『どうにかしたい、報道に踊らされるこの人達を』
昨日は確かに霞んでいた。
越境大気汚染は本当に酷いのか。
すぐに入手できる情報は佐賀県HPの大気測定データ。
3/3~3/5をつなげてみた。
グラフの赤線は1日平均の環境基準である。
〔PM2.5〕
拡大してみるには画像をクリックして欲しい。
3/4の昼から上がり始め、3/5まで続いていた。
じゃ、SPM(PM7程度)は?
まったく同じに上昇している。
濃度レベルを見て欲しい。
PM2.5が最高75マイクログラム/㎥なのに対し、それを含むもっと大きい粒子SPMは90マイクログラム/㎥である。
つまり、PM2.5の占める割合が結構大きいということになる。
『こりゃ、中国の大気汚染の影響も大きいかもしれないな』
(唐津地区が特異的に高くないので、海塩ではなく主成分は陸上物質だろう)
じゃ、中国の大気汚染が日本を汚染しているのか?
〔SOx硫黄酸化物〕
石炭や重油燃焼によるイオウ分が原因の大気汚染物質を見てみよう。
日本では脱硫A重油がメインであり、日本国内での発生はほぼ考えられない。
つまり、中国大気汚染の影響を評価する指標としては一番適しているハズ。
『PMやSPMと同様の変化が見られるなぁ』
昨日の霞の原因は、中国からの流入物質が影響していると結論できる。
〔NOx窒素酸化物〕
自動車排気ガスやその他の燃焼で発生する大気汚染物質で、光化学オキシダントの原因ともなる。
燃料中の窒素のみならず、高温燃焼による空気中の窒素が酸化されることで発生する。
特にファンヒーターやガソリン車からも大量に発生する。
全くパターンが違う。
つまり、中国の影響より、国内の自動車交通が大きい影響を与えるということだ。
ここで、面白い現象に気づいた。
SOxの変化がPMよりも数時間早いのである。
SOxはミスト(PM)でなくとも気体でも飛来するから、早く日本に届くのかも。
『これって、PM予測に使えませんか?』専門家に聞いてみた。
「それって言われていることだけど、よく気づいたね。今解析してるとこ」
『そっかー、何か役立つかなと興奮して電話したけど、冷静に検討している人に期待します』
今回のPM2.5騒ぎは中国の影響であり、大気汚染物質が飛んできていることは間違いない。
しかし、黄砂の成分割合は不明であるし、ディーゼル排ガスのようにPM2.5で一番心配しなければならない多環芳香族炭化水素(PAHs)は【全く】検出されていないのである。
PAHsは、ベンツピレンに代表される発がん物質と同義と考えてよい。
〔非メタン炭化水素〕
(1か所スパイクに出てるのはイレギュラーデータであり、無視してよい)
結果、中国からの大気汚染物質は間違いなく飛んできている。
しかし、自然発生の単なる鉱物である黄砂由来のものとの割合は未知なので、汚染物質の量は不明である。
霞の原因は、黄砂由来のSPMよりも大きい粒子であろうし、それは黄砂の「ホコリ」にすぎない。
タダのホコリも極端に多く毎日吸っていれば、じん肺になることは過去の職業病が証明している。
炭鉱やセメント工場でもうもうとした粉塵の中で過ごせば・・・だが。
そういう意味では、ホコリっぽい日にマスクすることを止めはしない。
ホコリっぽいから洗濯物を外に干さないこともアリである。
しかし、SOxのレベル、NOxのレベル、PAHsのレベルを考え合わせると、国内で発生している大気汚染と比べても、直接的な有害物質としては【どうってことない】のである。
PM2.5が基準を超えたからといって、PM2.5が原因で体に異変が起きたなんて、それは「気のせい」なのだ。
(断言するが、ホコリっぽく感じるのはPM2.5ではない)
今、報道されているニュースキャスターに共通して、目に見えるホコリと肺胞にまで入り込むPM2.5の区別をしていない。
体に害となる作用機序が全く違うものを、わけのわからない人がわけのわからない解説で素人を惑わしているだけなのである。
ここぞと出てくる専門家もビジネスチャンスと思っているに過ぎない。
ついでに出てくる禁煙派もバカばっかりである。
(ダイオキシン問題のときに微量分析オタクである農学部系の面々が健康影響を訴えていたのと同じ。人の健康のなんたるかを「全く」勉強したことがない者たちが、ちゃんちゃらおかしいと思いませんか?)
それでもあなたはPM2.5の報道で、家に閉じこもる程、健康への恐怖を感じるだろうか?
去年も同じ、10年前も同じ、黄砂の季節はSPM基準超過なんて毎年発生してたのに・・・
「春霞」は万葉の昔からの季語なのですよ。
もちろん、ぜん息持ちの人は、PM2.5「以外の」ホコリによって酷くなったりするから気にして欲しい。
そうでない人は、聞きなれないPM2.5という言葉に踊らされないで欲しい。
PM2.5というのは、何かわからないけど小さな粒子を全部指しているのであり、決して【有害物質】を指す言葉ではないのだ。
冷静に・・・夏に同じように霞むか判断しようではないか。
朝のTVでは、PM2.5の注意報を出した熊本県がトップニュースとなった。
「目がショボショボします」とオヤジさんが映る。
マスクを着けて遠足に行く子供たち。
『どうにかしたい、報道に踊らされるこの人達を』
昨日は確かに霞んでいた。
越境大気汚染は本当に酷いのか。
すぐに入手できる情報は佐賀県HPの大気測定データ。
3/3~3/5をつなげてみた。
グラフの赤線は1日平均の環境基準である。
〔PM2.5〕
拡大してみるには画像をクリックして欲しい。
3/4の昼から上がり始め、3/5まで続いていた。
じゃ、SPM(PM7程度)は?
まったく同じに上昇している。
濃度レベルを見て欲しい。
PM2.5が最高75マイクログラム/㎥なのに対し、それを含むもっと大きい粒子SPMは90マイクログラム/㎥である。
つまり、PM2.5の占める割合が結構大きいということになる。
『こりゃ、中国の大気汚染の影響も大きいかもしれないな』
(唐津地区が特異的に高くないので、海塩ではなく主成分は陸上物質だろう)
じゃ、中国の大気汚染が日本を汚染しているのか?
〔SOx硫黄酸化物〕
石炭や重油燃焼によるイオウ分が原因の大気汚染物質を見てみよう。
日本では脱硫A重油がメインであり、日本国内での発生はほぼ考えられない。
つまり、中国大気汚染の影響を評価する指標としては一番適しているハズ。
『PMやSPMと同様の変化が見られるなぁ』
昨日の霞の原因は、中国からの流入物質が影響していると結論できる。
〔NOx窒素酸化物〕
自動車排気ガスやその他の燃焼で発生する大気汚染物質で、光化学オキシダントの原因ともなる。
燃料中の窒素のみならず、高温燃焼による空気中の窒素が酸化されることで発生する。
特にファンヒーターやガソリン車からも大量に発生する。
全くパターンが違う。
つまり、中国の影響より、国内の自動車交通が大きい影響を与えるということだ。
ここで、面白い現象に気づいた。
SOxの変化がPMよりも数時間早いのである。
SOxはミスト(PM)でなくとも気体でも飛来するから、早く日本に届くのかも。
『これって、PM予測に使えませんか?』専門家に聞いてみた。
「それって言われていることだけど、よく気づいたね。今解析してるとこ」
『そっかー、何か役立つかなと興奮して電話したけど、冷静に検討している人に期待します』
今回のPM2.5騒ぎは中国の影響であり、大気汚染物質が飛んできていることは間違いない。
しかし、黄砂の成分割合は不明であるし、ディーゼル排ガスのようにPM2.5で一番心配しなければならない多環芳香族炭化水素(PAHs)は【全く】検出されていないのである。
PAHsは、ベンツピレンに代表される発がん物質と同義と考えてよい。
〔非メタン炭化水素〕
(1か所スパイクに出てるのはイレギュラーデータであり、無視してよい)
結果、中国からの大気汚染物質は間違いなく飛んできている。
しかし、自然発生の単なる鉱物である黄砂由来のものとの割合は未知なので、汚染物質の量は不明である。
霞の原因は、黄砂由来のSPMよりも大きい粒子であろうし、それは黄砂の「ホコリ」にすぎない。
タダのホコリも極端に多く毎日吸っていれば、じん肺になることは過去の職業病が証明している。
炭鉱やセメント工場でもうもうとした粉塵の中で過ごせば・・・だが。
そういう意味では、ホコリっぽい日にマスクすることを止めはしない。
ホコリっぽいから洗濯物を外に干さないこともアリである。
しかし、SOxのレベル、NOxのレベル、PAHsのレベルを考え合わせると、国内で発生している大気汚染と比べても、直接的な有害物質としては【どうってことない】のである。
PM2.5が基準を超えたからといって、PM2.5が原因で体に異変が起きたなんて、それは「気のせい」なのだ。
(断言するが、ホコリっぽく感じるのはPM2.5ではない)
今、報道されているニュースキャスターに共通して、目に見えるホコリと肺胞にまで入り込むPM2.5の区別をしていない。
体に害となる作用機序が全く違うものを、わけのわからない人がわけのわからない解説で素人を惑わしているだけなのである。
ここぞと出てくる専門家もビジネスチャンスと思っているに過ぎない。
ついでに出てくる禁煙派もバカばっかりである。
(ダイオキシン問題のときに微量分析オタクである農学部系の面々が健康影響を訴えていたのと同じ。人の健康のなんたるかを「全く」勉強したことがない者たちが、ちゃんちゃらおかしいと思いませんか?)
それでもあなたはPM2.5の報道で、家に閉じこもる程、健康への恐怖を感じるだろうか?
去年も同じ、10年前も同じ、黄砂の季節はSPM基準超過なんて毎年発生してたのに・・・
「春霞」は万葉の昔からの季語なのですよ。
もちろん、ぜん息持ちの人は、PM2.5「以外の」ホコリによって酷くなったりするから気にして欲しい。
そうでない人は、聞きなれないPM2.5という言葉に踊らされないで欲しい。
PM2.5というのは、何かわからないけど小さな粒子を全部指しているのであり、決して【有害物質】を指す言葉ではないのだ。
冷静に・・・夏に同じように霞むか判断しようではないか。