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理研、20cmの巨大単一細胞を解析して代謝物の局在・移動を確認したと発表

2011-09-08 19:28:11 | Weblog
理研、20cmの巨大単一細胞を解析して代謝物の局在・移動を確認したと発表(マイコミジャーナル) - goo ニュース

理化学研究所(理研)は、巨大な単一細胞の藻類「オーストラリアシャジクモ」の「節間細胞」を解析し、アミノ酸や有機酸、糖リン酸などの代謝物の局在・移動を確認したと発表した。

今回の成果は理研植物科学研究センター メタボローム機能研究グループの斉藤和季グループディレクター、及川彰研究員、国立大学法人神戸大学大学院理学研究科の三村徹郎教授らによるもので、米科学雑誌「Plant Physiology」10月号に掲載される予定で、それに先だって近日中にオンライン版が掲載される。

今回の実験の背景には、細胞内において代謝物がどのように存在しているのかが不明で、「その代謝物を代謝する酵素が存在している場所に局在している」と考えられているだけで、直接その局在を確認した例がないことに端を発している。

従来は、複数の細胞を用いて細胞内小器官のそれぞれの比重が異なることを利用した「密度勾配遠心分離法」などによって分離し、それぞれが含む代謝物量を調べることで代謝物の細胞内局在が報告されてきた。

しかし、この方法では生体すべてまたは一部など多細胞の集合が必要で、細胞間や細胞内の代謝物の局在は無視されることがほとんどだったのである。そのため、「代謝物がどのように生体内で局在しているか」という厳密な細胞内小器官の分離が困難だった。そこで、研究グループは、この代謝物の細胞内の局在を、オーストラリアシャジクモの節間細胞という巨大な単一細胞を用いることにしたのである。

この研究からどんな応用が出来るのか、成果が期待されます。