たそがれ清兵衛 新潮社 このアイテムの詳細を見る |
藤沢周平 著 : たそがれ清兵衛
を、よみました。
読まねばと思っていて、ようやく手に取った
初の藤沢作品です。
一冊の本に納められた8つのお話は
石高(ごくだか)の低い、侍たちが主人公で
彼らは、一見それとはわからない程、変わり者であったり
平凡であったり、その他大勢に埋もれて生きていますが
実は、みな巧妙な剣士なのです。
能ある鷹は爪を隠す。そんな侍たちが主人公です。
私が好きだったお話は、どわすれ万六
隠居して、嫁に気を使いながらひっそりと生活してる
御隠居さんの大活躍を描いた、コメディーです。
年老いた体から繰り出す技は、本物なれど
いかんせん体は正直です。老体に鞭打つ
万六の姿が、とてもかわいらしい作品です。
ある物語は、「くすっ」と面白く、ある物語はジーンと
切なくなりました。
最近、時代小説が気分です。
またほかの作品も読んでみたいと思います。