Mrs.ベリーのVeryな一日

☆ミセス・ベリーのSmileダイアリー☆エレガントな女性目指してセルフプロデュース中(^v^)

強運の持ち主

2008年04月16日 21時07分23秒 | ベリーの感想文(本・映画)
強運の持ち主
瀬尾 まいこ
文芸春秋

このアイテムの詳細を見る

天気     ときどき

 

瀬尾まいこ 著 : 強運の持ち主
を、読みました。


人と働くことが苦手。だから選んだ占い師の仕事は
順調にゆき、今では独り立ちしてショッピングモールの片隅で
占い師、ルイーズ吉田として活動している主人公。
占い半分、人生相談半分。少しインチキなルイーズは、
お客の背中を押すのをモットーとしています。
彼女は、物事をプラスにとらえて助言を行いますが
時には、難しいお客も表れるのです・・・。


主人公も「占いは当たるも八卦、当たらぬも八卦」というように
それは一つの判断材料だと思いますが
この本に収められている4つの作品も、占いを通して
これまでと違った考え方を、獲得してゆく姿が描かれています。
はじめは占いにすべてを託しながらも
徐々に、自分の人生を切り開き始める、そんな心の動きが
書かれていたような気がします。

 

 


温室デイズ

2008年04月16日 20時27分28秒 | ベリーの感想文(本・映画)
温室デイズ
瀬尾 まいこ
角川書店

このアイテムの詳細を見る

天気      朝から

 

瀬尾まいこ 著 : 温室デイズ
を、読みました。

 

みちるは、小学校の頃中心的な人物で、優子をイジメぬき
転校に追いやりました。でも、優子はみちるの強さや優しさ
見抜いていて、中学校で再開した時に、友達にまります。
お互いを大切に思える親友に。
そして、中学3年になった時、二人の周囲は少しづつ
しかし、確実に崩壊を始めます。
みちると、優子の視線から映し出される、学校は
些細なことの積み重ねで、教師たちが教育を放棄するほどの
ひどい有様になってゆくのです。

 

このタイトルを見て、のんびりとした女子高なんかの
友情物語風なものが、書いてあるのだろうと想いっていた私は
そのギャップに驚き、強烈に引き込まれました。
小さな出来事をきっかけに、壊れてゆく学校の姿
残忍さを楽しみつくす、身の毛のよだつほどのイジメの様子。
そして、そこで生き抜こうとする主人公みちるの姿に
心をギュッとつかまれて、離れられませんでした。

 

ちょっと和もうかと、借りてきた瀬尾まい子作品でしたが
私の心に残る、強烈な一冊になりました。