罪と罰 (下巻) (新潮文庫) ドストエフスキー 新潮社 このアイテムの詳細を見る |
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ドストエフスキー 著 : 罪と罰
を、読みました。
犯した罪を、愛する人に告白したラスコーリニコフ。
懺悔をしたら少しは心が安らぐかと思いきや、
さらに自分を追いつめてしまい、結局は信頼している妹にも
すべてを打ち明け、自首することになりました。
殺人の罪を犯した青年が、精神的にどんどん追い詰められてゆきます。
初めて読んだドストエフスキー。
翻訳の言い回しが、舞台演劇のセリフのようで
かなり読みつらかったのと、主人公の心理を淡々と綴ってあるので、
とても退屈な部分も多く、苦戦して、なんと上下巻読破に
2か月もかかってしまいました。
しかし、読んでしまうとやはり面白いと思えるから不思議な物語。
先週、福岡でも裁判員裁判が始まりました。
この物語を読みながら、読者は主人公ラスコーリニコフの主張を聴き続け
また主人公に近しい人々の生活をのぞき見、
彼らから見たラスコーリニコフの姿を知ります。
もしかすると、裁判員というのもこういうふうに罪を裁くのかな?と
イメージしながら読みました。
すると、たった数日で実際に起こった事件の判決を決めるなんて
私にはできないんじゃないか?と、思いました。
今とても売れているらしい、ドストエフスキーの“カラマーゾフの兄弟”
売れる理由は、最近の言葉を駆使して訳してあるそうで
最近何かとお名前を耳にする、亀山郁夫という人の翻訳らしいです。
また機会があれば、“罪と罰”も、この亀山郁夫訳で、読んでみたいと思いました。
夏は終わってしまったけど、とにかくひと夏一作の名作が読めてよかったです。