![]() | 怒り(上) (中公文庫) |
吉田 修一 | |
中央公論新社 |
吉田修一 著 : 怒り(上)
を、再読しました。
夏の盛りの夕方に、密室で起こった殺人事件。
容疑者はすぐに目星がついたにもかかわらず、
その後の足取りは、杳として掴めないまま時間は過ぎていた
房総、東京、沖縄。それぞれの場所に犯人山神らしき男が現れる。
彼らは、一様に無口で気のいい青年で
出会う人々と、心を通わせて行く。
果たして、彼らのうち誰かが犯人なのか?
映画公開に際して、もう一回読んでみようと本をひらいた。
すっかり忘れていたつもりだったが、さすがに数年前に読んだ本だから
読んでいるうちに、どんどん思い出してきて
結末がわかっているだけに、どんよりと暗い気分になって来た。
再読の本は、始めて読む本とは別の興奮があるなと、始めて気がついた。