子どもの頃、我が家では最後に風呂から出る者が風呂場の窓を開け放つのが習慣だった。
当時、換気扇といったものはなく、湿気を取るためにそうしていたのだろう。
今では考えられないが、窓枠には防犯用の面格子はなく、網戸もなかった。
のどかな時代だったと思う。 一晩中開けっ放しでも家族全員平気で寝ていた。
これは我が家だけでなく、この地域では当たり前のことだったと思う。
それでも怪しい人物が入って来たという話は聞いたことがない。
入って来たといえば、6月頃になるとトンボが入って来たことが何度かあった。
朝起きると母が「ほれ」と黄色い大きなトンボを私に渡すのだ。
透明な翅、大きな眼、がっちりした黄色い胴体・・・堂々たるトンボだ。
重ねた4枚の翅を人差し指と中指で挟み、しばし見つめた後、逃がすのがいつものパターン。
このトンボのことはカトリヤンマとともに子どもの頃の記憶としてずっと残っていた。
年を経て、この記憶の中のトンボを探るとその正体はヤブヤンマ、それも若い時のもの。
家の横に木々に覆われた細く淀んだ流れがあり、たぶんそこで羽化したものが初飛行で風呂場に飛び込んでしまったのだろう。
先日、尾園さんから「そろそろヤブヤンマが羽化しそうですよ~」と連絡いただき、某所へ見に行ってみた。
残念ながら黄色いトンボは飛び去ったあとだったが、まだまだチャンスはありそう。
ありがとうございました。
ヤブヤンマ 羽化殻 2010年6月18日 神奈川県
数頭のアオモンイトトンボのオスがひっきりなしに交尾に挑むものの、ことごとく拒否していたアジアイトトンボのメス。
まあ、当たり前の話でまちがいがあっちゃあ困ります。(笑)
でも、アオモンのオスは間違えているのに、このメスは相手がアオモンってのをどこで判別しているんでしょうね?
瞬時に腹部8節を見ているんでしょうか?(笑)
いやいやそういう話ではなく、メスにその気がなかっただけなのでしょうか?
おいおい・・・
ここから本題。
このメス、オスから逃げる途中、クモを襲ったのです。
飛びながら小さな巣の中心にいるクモを2回突っつき、3度目でしとめ持ち去りました。
さすが肉食派、なんでも食べてしまうんですね。
こういういきなりの展開にも落ち着いてシャープに決めたいなぁ~
アジアイトトンボ メス 2010年6月18日 神奈川県