最近、とあるプロの昆虫写真家の方のブログに掲載されているマルタンやヤブを見て、とてつもない衝撃を受けました。
今までに見たことがないほど自然に、しかも美しく写されているのです。
例えばマルタンオスは、コバルトブルーの部分ばかり注目しがちですが、胸部から腹部の茶と黒の色合いは他のヤンマにはない独特のものです。
そのような、ある意味地味な部分もしっかりと捉え、コバルトブルーの部分と合わせて1頭のマルタンとしています。
プロなんだからと言ってしまえばそれまでですが、自分もあのような写真を撮りたいと思い始めています。
もちろん、技術・知識・経験・プライド等々のすべてにおいて未熟です。
でも、少しでも近づきたい、そんな気持ちでいっぱいです。
こんな思いにさせたのは、このカトリヤンマの美しさを伝えられないもどかしさからです。
カトリヤンマ オス 2007年8月17日 神奈川県
今日は定時で帰れそうな気がしたので、カメラを持って出勤しました。
もちろん目当てはヤンマの黄昏飛翔です。
思ったとおり仕事が順調にはかどり、夕方6時半、現地に到着しました。
でも、何も飛んで来ません。
う~ん・・・あと20分もすると暗くなってしまうのに・・・。
仕方ないので脇を流れる小川に目を向けると、細身のヤンマが数頭飛び交っています。
川面からその川を覆う樹木の枝まで、高さにして1~2m、幅にして1mほどの暗い空間を目にも止まらぬ速さで飛び回っています。
ミルンヤンマの摂食飛行です。
オス
画像はストロボやレタッチで明るくなっていますが、実際は相当暗いです。
目を凝らさないとハグロトンボがいるのがわからなかったほどです。(ハグロは黒じゃんと言われればそうなんですが。)
メス
このミルン、僕の周り近くを結構な時間、飛んでいました。
「こんな人懐っこいヤツがいるなら、広角を持ってくればよかったな」なんて思っていると、やがて、腕や首に痒みを感じてきました。
あれれ、蚊に刺されています。
ミルンはこの蚊が目的だったんですね。
とても単純な私でした・・・。
メス 捕食、左下は小昆虫(蚊?)
ミルンヤンマ 2007年8月15日 神奈川県